タバコを吸った手で孫に触る義父。受動喫煙、三次喫煙の危険性を伝えるべき?
みなさんの身近にタバコを吸う人はいますか? タバコの臭いは吸っている人にはわからないかもしれませんが、吸わない人にとってみればタバコの煙、臭いはイヤなものです。しかももしも生まれたての綺麗な赤ちゃんにタバコを吸ったその手で触られたり、タバコの臭いがする口を近づけられたりしたら……。あるママさんは義父のタバコに関して悩んでいるようです。
『ヘビースモーカーの義父が娘の近くでも気にせずタバコを吸います。さすがに目の前では吸いませんが、外で吸ってきたその手ですぐに娘の顔を触ったり話しかけたりします。夫に「お義父さんのタバコがイヤだ」と言うと、「家族を悪く言わないでくれ、悲しくなる」と言われてしまいました。私は諦めるしかないですか? 我慢するしかないのでしょうか?』
義父のタバコに関して旦那さんに相談しても義父の味方をする旦那さん。何も言えなくなってしまったママさんに受動喫煙の危険性などのコメントが寄せられました。
受動喫煙と三次喫煙の危険性
『私の父がまさにそれ。同じくタバコ問題で1人目が生後3カ月になった頃から実家と音信不通になり 2人目出産後にどうにか連絡再開。それからはタバコ、トイレ後には必ず手を洗うようにしてくれ、孫が来る前にきれいに掃除をしておくというふうに変わりました。旦那さんにもしっかりしてほしいね。タバコの煙、手や服についた匂い、何もかもが毒だと感じる』
こうコメントしてくれたママさんの言う通り、タバコは喫煙者以外にも害を及ぼす非常に怖い存在です。身近にタバコを吸う人がいる人なら誰もがタバコから立ち上る煙や衣類や肌に付着したタバコの成分の毒性についてあらためて知っておく必要があります。
他人のタバコの煙にでも健康被害がある
たばこの煙には三大有害物質といわれるニコチン、タール、一酸化炭素の他にも70種類以上の発がん性物質が含まれているそうです。非喫煙者は、たばこの煙に対する感受性が高く、他人が吸っているタバコの煙を吸うと、少しの量だとしても大きな健康被害を受けるという報告があります。人のタバコの煙で健康被害にあうことを「受動喫煙」といいますが、受動喫煙による日本人の肺がんリスクは、非喫煙者で周りに喫煙者がいない人と比べると、リスクは約1.3倍になると発表されました。
副流煙で起きる可能性もある赤ちゃんの病気
また赤ちゃんや子どもの受動喫煙による健康被害は乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状・気管支炎、肺炎、中耳炎などがあり、この中でも乳幼児突然死症候群(SIDS)は今まで元気だった赤ちゃんが突然死亡してしまうとても怖い病気です。保護者の喫煙はこのSIDSの発症が、非喫煙者の保護者の家庭と比べると、約5倍も高いことが研究でわかっています。
三次喫煙の危険性
相談してくれたママさんの義父は外でタバコを吸うように努めているようですが、窓を閉めて家の外のベランダでタバコを吸ってくれたとしてもタバコの煙は窓のすき間などを通って室内に入り込む可能性があります。「三次喫煙」とはまだ新しい概念で研究段階だと言われていますが、タバコの火が消された後も残る化学物質を吸入することを指すそうのだそうです。タバコ由来のニコチンや化学物質は喫煙者の毛髪や衣類、部屋や自動車のソファやカーペット、カーテンなどの表面に付着して残ります。それが反応、再放散したものが汚染源になってこの三次喫煙が発生する可能性が高いのだとか。そうだとすると部屋で過ごす時間が長い乳幼児は特に三次喫煙による影響が心配です。
相談してくれたママさんのお義父さんは、屋外とはいえドア一枚隔てただけの向こう側でタバコを吸い、吸ったその手で赤ちゃんに触れるそうですが、まさにその行為こそが三次喫煙を引き起こすかもしれないのです。
研究段階とはいえ三次喫煙を防ぐ方法はすでに明らかだそうで、それは屋内を「完全禁煙」にすることです。だとすると、今回のケースでもパパの気持ちを考慮してママが引き下がることよりも、ママが諦めずにパパや義父を説得することが子どもの健康を守るために重要だということがわかりますね。
諦めないで!子どもを守るためにも義父や旦那さんにハッキリと言おう
『いやいや諦めてどうするの。「私の言葉が娘の言葉だとしてもあなたはそう答えるの? 家族を悪く言っているんじゃなくて娘の健康のために言っているのがわからない? それとも娘の健康より家族の事が心配? あなたの今の家族って誰?」って強く言ってみたら?』
『うちもそんな感じでしたが赤ちゃんをすぐ別室に連れて行ったよ。嫌われようが構わない! ハッキリ「タバコをやめてください」と言ったし』
『「せめてタバコを吸った後に手を洗ってもらえますか?」って義父に直接言ってみたら』
タバコを吸う人はニコチン依存の状態になっているので気軽にタバコを止めることはできないといいます。お義父さんが孫のことを大切に思っていたとしてもすぐに禁煙することは難しいかもしれませんね。
しかし「子どもへの受動喫煙も心配だし、お義父さんの健康も心配」だというようにあらためて旦那さんに伝え、話をすすめてみるのはいかがでしょうか? それでもお義父さんがタバコを止められないようであれば、せめて子どもと会うときはタバコを吸わないようにお願いしたり、それを守れないようならもう会えないことを旦那さんに伝える方法もあります。
旦那さんがお義父さんを大切に思っている気持ちはよく分かります。しかし受動喫煙は赤ちゃんが死亡する可能性もある病気を引き起こすこともあるため、「家族を悪く言わないでくれ、悲しくなる」といっていられない状況なのです。
旦那さんとお義父さんに赤ちゃんへの受動喫煙の危険性を訴え、本当に大切なものはなんなのか話しあって理解してもらう必要があるのではないでしょうか。
文・物江窓香 編集・blackcat
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