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ペットを飼うことは子どもの「情操教育」に良いことなのか?

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皆さんのご家庭ではペットを飼われていますか? 2018年の飼育世帯数の推計値によると、猫を飼っているご家庭は約554万世帯、犬を飼っているご家庭は約715万世帯にもなるそうです。さらに、近年では犬や猫以外にもさまざまな珍しい動物もペットとして飼われているようで、それらを合わせるとペットを飼われているご家庭はもっと多くなりそうです。筆者が家の近所を散歩していたら、お庭でフクロウを日向ぼっこさせているお宅を見かけました。とても驚きましたが、もしかしたら案外珍しいことでもないのかもしれませんね。

ペット買うきっかけは?

さて、ペットを飼われているご家庭では、どのような経緯でペットを家族の一員として迎えたのでしょうか。ペットショップやホームセンターでうるうるとした瞳で見つめてくる可愛い子と目が合ってしまった、友人知人から譲り受けた、保護犬や保護猫とご縁があったなど、理由はさまざまでしょう。なかには、ペットを飼うことは子どもの情操教育にいい、と飼い始めたご家庭もあるのではないでしょうか。

内閣府がおこなった調査によれば、ペットを飼う理由として「子どもの情操教育のため」と答えた人は20%以上にのぼりました。ペットの愛らしい姿を見ていると癒されることが多く、子どもにもいい影響を与えてくれるかもしれないと思うことでしょう。しかしペットを飼うことは、子どもの情操教育にとって本当に良いことなのでしょうか。

子どもにとって“情操教育に良い”とはどういうこと?

ペットを飼うことが情操教育に良いのか、ということは、子育て中のママとしては気になるところですよね。ちなみに情操教育とは、下記のような教育のことを指すようです。

『創造的・批判的な心情、積極的・自主的な態度、豊かな感受性と自己表現の能力を育てることを目的とする教育』

ペットと関わることによって、子どもたちの心が豊かに育ってくれたらうれしいですよね。日本初等理科教育研究会によれば「学校における望ましい動物飼育のあり方」について次のように述べています。

『幼児は、小動物に親しみ、日々世話をし、愛情を抱くようになると、オモチャのように扱っていた小動物を生命あるものとして受けとめ、いたわりや思いやりの気持ちを持つようになる。このようなことを体験をとおして実感していくことが、人間形成の基礎を培う幼児期に大きな価値を持つ』

『感受性の豊かな児童期に、動物たちと直接触れ合うという体験を行うことによって、残忍な行為に対する批判的な精神や価値観を形成する基礎が培われていく。さらに、世話をするという行為からは、強い責任感が芽生えるとともに、自分自身の有能感や効力感を意識し、ひいては自尊心が育つようになってくることも見逃せない。このことが、自分も動物も共に命あるものとして、大切にしようとする気持ちを育てていくことにつながっていく』

では実際に、家庭のなかでペットを飼うことは情操教育にどう繋がるのでしょうか。現在ペットを飼っているご家庭も、ペットを飼うことを検討されているご家庭にも、少しでも参考になれば……と思い、我が家の体験談をご紹介していきたいと思います。

参考:広辞苑 第七版「情操教育」

赤ちゃんキャラ全開の次男の場合

我が家でもペットを飼っており、犬3匹、ハムスター1匹とにぎやかに暮らしています。犬2匹は子どもたちが産まれる前に、3匹目の犬は次男が4歳のときに飼い始めました。3匹目の犬を飼う前まで、我が家でずっと赤ちゃんキャラで甘えん坊だった次男。朝もなかなか起きられず、朝ごはんを食べるのも遅く、最後は決まって「食べさせてー」という始末。家族みんなで次男を赤ちゃんキャラとして甘えさせてしまっていました。しかし3匹目の犬が家族に加わったことで、甘えん坊だった次男に驚きの変化が起きたのです。

赤ちゃんキャラから脱却!お兄ちゃんとして急成長

その驚きの変化とは、まず弟(3匹目の犬)の散歩に行くために早起きをするようになったこと。そして餌をあげたいがためにテキパキと朝ごはんを食べるようになったことです。次男のこの行動には、家族みんな驚き。さらには3匹目の犬が来る前まで「出来ないー!」と言っていたことも、私が「がんばれ、弟が見てるよ」と声をかけると「うん。お兄ちゃんだから僕がんばる」というようになったのです。我が家にとって3匹目の犬の存在は、次男の成長に大きく貢献してくれたといっても過言ではないでしょう。次男に責任感を持たせてくれたという点において、情操教育に良いということを体感したのでした。

ペットと子どもが共に負担になってしまうことも

しかし子育て中にペットと暮らすことは良いことばかりではありませんでした。長男が産まれとき、我が家にはすでに2匹の犬がいました。妊娠中、子どもが産まれたら仲良く遊んでほしいなと考えていた私。しかし産院から退院すると、犬たちはライバル心むき出しで赤ちゃんに吠え続けました。その声に長男も驚いて泣いてしまう。私の思い描いていた“子どもと犬が仲良く暮らす生活”とはまったく違うもので、どうしたらうまく暮らせるのか迷う日々でした。

初めての出産で余裕がなかったとはいえ、犬たちにかまってあげられない時間が多くなってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいでした。しかし、このままではいけないと思い、我が家では犬たちを長子扱いし、子どもをその下に置くという順位付けすることにしました。すると、少しずつですが犬たちは長男の存在を認めてくれるようになり、吠えることもなくなっていったのです。今では犬たちから長男の方に寄っていき、穏やかに暮らしています。我が家ではこのような方法が上手くいきましたが、すべてのご家庭の事情や、犬やお子さんの性格に当てはまるわけではありません。ペットを飼うということは、さまざまな状況を考えて慎重にならなければならないことなのですね。

避けては通れない命のこと

悲しいことですが、人より寿命が短いペットたち。家族の一員になった日から、いつか来るお別れの日まで、私たちはペットの命に責任を持たなければなりません。その別れがつらいのでペットを飼えない、という考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし、命の儚さや共に過ごした日々の大切さを身をもって知ったとき、子どもたちは何を感じ何を思うか。それを親子で考えることも情操教育のひとつなのではないでしょうか。悲しい、さみしい、つらい……だけじゃなく、共に成長してきた子どもたちだからこそ、親とは違った何かを感じることでしょう。子どもがペットたちから命の大切さを教わるとき、私たちは親としてはじめて、情操教育に繋がる何かに気づけるのかもしれません。

文・荻野実紀子  編集・一ノ瀬奈津

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