子どもたちが一斉にむらがる絵本!新感覚の絵探し絵本『むれ』
子育てをしていて感じることのある「うちの子、まわりとは違うかも」という漠然とした不安。うちの子はうちの子でいいと思いつつも、つい周りの子と比べてしまっては不安になる、というママもいらっしゃるのではないでしょうか。そんなママの揺れる気持ちに寄り添いつつ、子どもと“探し絵遊び”ができるのが、今回ご紹介する絵本『むれ』です。
『むれ』は「第3回未来屋えほん大賞」にて3位に選ばれた作品。「未来屋えほん大賞」は、「未来まで読み継がれるベストセラー絵本を育てる。」をコンセプトとして未来屋書店の書店員さんが選んだ賞です。まさに子どもたちがむれ(群れ)をなすように集まってくる魅力の秘密は、一体どこにあるのでしょうか。
子どもたちだけでなく、大人も夢中になると大絶賛!
作者は、吉本興業株式会社所属のお笑い芸人・ひろたあきらさん。絵本のページをめくるたびに、ページいっぱいに描かれたさまざまな「むれ」がでてきます。そんなむれの中にひとつだけ違う◯◯が……。そのシーンになると、読み聞かせを聞いていた子どもたちは一斉にむらがってきます。
『むれ』を読んだみなさんからは、こんな感想があがっています。
「ページをめくるたびに、「発想」と「発見」があって、わくわくした。「むれ」にもバリエーションがあってよいのだと勇気ももらえた。ひろたあきらの想像力から目が離せない」(又吉直樹)
「読み聞かせをすると、何度も嬉しそうに指さしにきてくれます。何度でも楽しめる絵本!」(児童書売り場の書店員)
「最後の“むれ”にやられました! 読み終わってもずーっと見ています」(4・5歳クラスの保育士)
「どこが違うのか、親も悩みます(笑)。子どもと一緒に楽しめました」(3歳女の子のママ)
「笑えるものから深いものまであって、いろんな考える力を育んでくれるすごい絵本です」(6歳男の子のママ)
今すぐにでも手に取って読んでみたくなるような感想がずらり。最後の“むれ”が何なのか、とっても気になりますね。
『むれ』と合わせて読みたい恐竜絵本『まいごのたまご』
また、『むれ』と合わせておすすめしたい絵本が、同じく「第3回未来屋えほん大賞」の入選作品、『まいごのたまご』です。
『まいごのたまご』は、発売後、即重版になった大人気の恐竜絵本。恐竜絵本は、一度は手にするジャンルではないでしょうか。巣から転がり落ちてしまった、まいごのたまごは、あたりにいた恐竜たちにたずねます。「あなたは、ぼくのお母さんですか?」まいごのたまごを心配した恐竜たちと一緒に、お母さん探しが始まる様子に、読んでいる子どもたちもドキドキ。
ティラノサウルス、トリケラトプスなど、それぞれの恐竜の特徴も紹介されており、はじめての恐竜絵本としてもおすすめです。以前、筆者が「恐竜図鑑を読んで」と友人のお子さんにせがまれたとき、慣れないカタカナだらけの恐竜の名前に舌をかみそうになりましたが、ストーリー性のある絵本でしたら、恐竜になじみがなくても楽しめそうですね。
『むれ』と『まいごのたまご』。どちらも、ふだんから本に親しんでいる書店員さんならではのチョイスです。読書の秋、ぜひ親子で楽しんでみてくださいね。
【作品概要】
『むれ』
作:ひろたあきら
定価:本体1,000円+税
発売日:2019年02月28日
出版社:株式会社KADOKAWA
『まいごのたまご』
作:アレックス・ラティマー
訳:聞かせ屋。けいたろう
定価:本体1,400円+税
発売日:2018年06月28日
出版社:株式会社KADOKAWA
文・岩崎幸恵 編集・Natsu