「母乳育児がしんどい」あるママが追い詰められている本当の原因とは?
2019年3月、12年ぶりに内容変更された「授乳・離乳の支援ガイド」が、厚生労働省より公表されました。それによれば、授乳は「母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う等、適切な支援を行うことが必要」。親が粉ミルクなどを選ぶ決定も、尊重されるべきとされています。ただ実際のところ、母乳のすばらしさを過剰に訴える”母乳神話”はいまだに根強くあるようです。そんなイメージに振り回されてしまい苦労をしたママもいるのではないでしょうか?
ママスタコミュニティに投稿されたのは、現在母乳で育児をするママのつぶやき。周囲からのすすめで続けているものの、今では耐え難いほどのストレスを感じているようです。
「もう無理!」ノイローゼ寸前のママに、励ましの声が
『「母乳が素敵、すばらしい」「母乳育児しかおすすめしない」「ミルクなんてダメよ」ってうるさい奴らが多すぎて、母乳育児をしてきた。でもいつになったら離れてくれるの? 夜中は全然寝ずに「おっぱい、おっぱい」と泣きわめく。まわりの子たちはみんな1歳で卒乳しているのに、うちの子は1歳超えてさらにほしがるようになった。ごはんをあげても、最後は「おっぱい」。洋服を引っ張って騒ぐから、外に連れて行くのも大変。あーーーもう、無理。あーーもうイヤだ。母乳育児のなにがいいのか、わからん。本当に母乳育児がしたい人に、私のおっぱいあげたい。あーーーーねむい』
かなり追い詰められている様子に、励ましの声が集まります。
『私もずーっと同じこと思っていた。毎日同じことして、毎日ひっついて。「いつまで続くのよ! もーやだー!」と思っていた。睡眠不足でイライラしていたし。でも今やそんな下の子も、中学3年生。ひっつくどころか、寝癖を直してあげようと髪に触れただけでイヤがられる。おっぱいチュパチュパ吸ってずっとくっついていた、かわいかったころを思い出しています。「長くは続かん。今は今で大切な時間なのよ」と、あのころの自分に教えてあげたい』
『寝っ転がって吸わせておけばいいんだから、母乳のほうがラクじゃん? うちは吸いたいだけ吸わせておけと思って、ミルクは1歳でやめたけど、母乳は2歳くらいまでごほうびみたいな感じで吸わせていたよ。そのうち出なくなったけど、小児科の先生も「精神安定剤として、あげていい」って言ってたし。おっぱい大好きって、かわいいじゃん。そのうち勝手に吸わなくなるよ』
『つらいよね。がんばって! うちの子は哺乳瓶を何個買ってもダメで、母乳は最初のリズムできるまでよく詰まったり、噛まれたりで大変だった。寝るときは添い乳してたから、寝不足だったなぁ。結局3歳まであげたよ。あのころは大変だったけど、今ではよい思い出になったなと思っている』
「母乳育児のなにがいいのか、わからない」という投稿主さんに対して、ママたちのコメントからひとつの答えが示されていました。少なくともひとつ言えるのは「おっぱいを吸っている我が子はかわいい。大きくなってからのよい思い出になる」ことのようです。
ママが犠牲になるのはおかしい。「やめる」選択をしてもいい
ただ問題なのは、投稿者さんがそんな我が子を「かわいい」と思えていないことでしょう。愛おしさを感じる余裕もないほどに、追い詰められていては本末転倒です。となればママたちからのアドバイスはもちろん、「もうやめたら?」でした。
『そこまでつらいなら、断乳していいのでは? 子どものためにがんばるのはいいけど、なんでもかんでも母親が犠牲になる必要はない』
『友人が通っていた母乳マッサージが1歳半までの母乳を推奨していて、がんばっていたけど。寝不足だし、大変そうだったよ。「断乳したら?」って言っても「1歳半までは!」って。でもお母さんがストレスになるなら、やめたらいいのに。お母さんがストレスなく子育てすることのほうが、大事だと思うんだけどな』
『あげ続けたい人は別だけど、投稿者さんみたいにしんどいと思っているのならキッパリ断乳していいと思う。いつやめるかは自分で決めていい。ただ断乳するなら早いほうが、子どもも早く忘れられるよ』
『母乳がいいんだろうけど、ミルクだっていいよ。母親の心の安定が大切。母乳にこだわらず、ミルクにしたら?』
子どもがほしがるから、子どものために。そうした考え方もすばらしいけれど、ママが楽しく育児できることが巡り巡って子どものためにもなるのではないでしょうか?
育児をしていくのは、自分自身。外野に振り回されないで
こんなするどい指摘をしてくれた、ママもいました。
『投稿者さんが悩んでる原因は母乳うんぬんじゃなく、他人の意見に従ったことだよね。自分で考えて自分で決めて、自分で納得して行動したほうがいいよ』
たしかにそうかもしれません。おそらくママになったばかりでなにをどうしてよいのかわからず、ついまわりの意見に従ってしまったのでしょう。
『そんなにつらいなら、やめたらいいんじゃない? しぜんに卒乳するまで、あげるつもりでいたの? これからトイレトレーニングとか、自分で試行錯誤しながら進めないといけないことがたくさんあるよ。人の意見に左右されず、自分の考えをしっかり持って行動したほうがいいよ』
投稿者さんは自分の意志で母乳を続けたわけではなかったから、よけいに「なんで、こんなことに」となっているのかもしれません。まずはここまでがんばった自分をほめてあげて、少しずつやめていく方向に進んでみると自分を追い詰めずに済むのではないでしょうか。今回のことをこの先の教訓にして今後は、親であるママ自身が納得できるやり方で育児を進めていくとストレスに感じることも少なくなるかもしれませんね。
文・鈴木麻子 編集・しのむ
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