1人で寝られないうちの子は「幼い」ではなく……ママ友の意外な一言とは
夜、お子さんと一緒に寝ていますか?
筆者の家では、日本にいるときは布団を並べて川の字で親子一緒に寝ていましたが、海外に引っ越して、子ども部屋ができたタイミングで子どもは1人にベッドに寝るようになりました。
3歳からのひとり寝
当時7歳の息子は自分専用のベッドに大喜びしていました。まだ3歳の娘も、
「自分の部屋だ!」
と兄につられて自分の部屋とベッドに喜んでいました。それでも最初のうちは
「やっぱりパパとママと一緒がいい」
と言って、親の布団に入ってきたり、筆者が一旦娘のベッドに一緒に入ってしばらく添い寝したりすることもありました。でも自然に、だんだんそういうこともなくなりました。
まだ1人で寝られない子は?
そんな娘ももうすぐ8歳です。娘の友だちの女の子で、すごく大人びてしっかりした子がいます。よく一緒に遊んでいますが、いつも娘はその子の後をくっついて行く感じです。頼もしい友だちに圧倒されている娘は、ついて行くしかないのかもしれません。
筆者は、
「うちの子まだまだ頼りないっていうか、まだ幼い。ああいうしっかりした子はいいなあ」
なんて思っていましたが、ある日その子のママと話している時にそのママが、
「〇〇ちゃん(筆者の娘)って夜1人で寝ている?」
という話になりました。そのママによると、
「うちの子ダメなのよ。私と一緒じゃないと寝れないの。あと大切にしているタオルケットの切れ端があって、それも絶対寝る時には必要なの。」
日本と海外では住宅事情の違いもあって、子ども部屋にベッドを置いて赤ちゃんの時から子どもが1人で寝るのが「普通」と思われることも多く、その話は意外でした。
できないことは恥ずかしい? それとも?
「いつも外だとお姉さんぶっているから、本人はそういうことを外でお友だちに言いたくないみたいだけれど、まだまだかわいいところがあるなーって思っちゃう」
そのママ友は何気なく言った言葉だったのかもしれません。でも、日本以上に、子どもが1人で寝ることが圧倒的に多い海外で、1人で寝れないことを
「かわいい!」
と思えるママの心の余裕、すごいなと筆者は思ってしまいました。
子どもの成長を他の子と比べるのは意味のないこと。頭ではわかっているつもりでしたが、筆者はいつも、
「まだ〇〇ができないなんて、うちの子幼い!」
「いつまでも赤ちゃんぽくて、恥ずかしい!」
と思ってばかりで、実際に子どもに対してもそういうことを言ってしまいがちでした。
でも、確かに、そんなに焦る必要はないのかもしれません。ママ友のようにゆったりとした気持ちでいる方が、子どもにとってもいいのではと筆者は思いました。
赤ちゃんが生まれてからずっと、早く歩けるようにならないかな、言葉を話すようにならないかな、ご飯を1人で食べられるようにならないかな、トイレができるようにならないかな……とママの願いは尽きることはないのですが、まだできないことも
「かわいい」
と思えるくらいの気持ちで子どもの成長のペースを見守れるようになりたいです。ママ友の言葉のおかげで、ママである自分を見直すことができました。
文・野口由美子 編集・山内ウェンディ イラスト・Ponko