2019/12/19

小学校のクラス替え、毎年どうやって決めてるの？知ってるようで知らない基準やルールとは

クラス替え

『小学校のクラス替えはどんな風に決まるの？』

「知りたい」「気になる」という学校に関する疑問の中に、「クラス替え」はありませんか？　新学年の時期が来ると、ママも子どもたちも、誰が担任になるのか、どの子とクラスが一緒になるのかが気になってソワソワ……なんてことも。知っているようで知らない小学校の「クラス替え」の実情とはどのようなものなのでしょう。

基本は「平均」を取ることが重視される？

『優等性を均等に振り分ける、つるんでいる問題児をバラす、仲良しはなるべくバラす』

『まず成績で均等になるように分ける。次に生徒指導上問題のある児童が固まらないように分ける。あとはリレーやピアノなどが得意な子が固まっていたら分ける』

都市伝説なのか、それともどこかからの有力情報なのか。ママたちは口々にクラス替えに関する情報を寄せています。いろいろある意見の中でも一貫していたのは、「平均」を重視して子どもたちを配分するというものでした。公立の小学校の場合、学力や運動面、家庭環境などの異なる子どもが多いことから、できるだけクラスごとの能力差にばらつきがでないようにしているのかもしれません。

平均を取ること以外に行われる調整

『家庭環境とか発達とか、特殊な配慮を要する児童は学年主任のクラスへ』

『学年主任のクラスに問題児と発達の不安な子を入れる』

基本的には同じ学年のどのクラスも平均的になるようにとの配慮がされるクラス替え。ですが、家庭環境や支援が必要なお子さん、性格などを配慮して、ベテランの先生のクラスに振り分けるという配慮もおこなわれているようです。ただし、全ての配慮が必要なお子さんが学年主任のようなベテラン先生のクラスに振り分けられるわけではないようです。

平均を取るために何から重視していくの？

『学校によるかもだけど最初に問題がある子を振り分ける。次に優等生』

『前に教師の座談会みたいなものがあって、学年全員のネームプレートを机に並べて、教師が一人ずつ取って行くって言ってた。問題児が残るって言ってたのをみて「うわぁ……」って思った』

学校によって決め方が異なるかもしれず一概にはいえないようですが、ママたちの声をみているとまずは「成績」が重視されるようです。確かに成績が一番分かりやすい判断基準なのかもしれません。

元教員ママからのリアルな声

『私が働いていた学校では、学年主任が1組を持つと決まってた。そのせいで1組に手がかかる子が集まるのはある。若い先生に問題児持たせると大変だからさ。あと、ネームプレート取っていく方式は私の学校はしていなかったけど、するところもあるみたいね』

筆者の子どもはすでに中学生で小学校とは異なるかもしれませんが、4クラスある中で、1組は女性の学年主任、4組は男性の学年主任となっています。1組に学年主任ができるベテランの先生を配置する学校は珍しくないのかもしれません。

入学する新1年生はどうやってクラス分けするの？

『新1年生の場合は、幼稚園や保育園から引き継ぎがあるのかな？』

クラス替えの謎、新1年生についても気になる疑問点ではないでしょうか。幼稚園や保育園、それぞれに特徴や特性がありますし、幼稚園・保育園ごとに教育方針や指導方針、特色などが異なります。その子どもたちを分けるためには、どのような配慮がされるのでしょう。

『元幼稚園教諭です。1人1人の特徴や性格を書いた個人登録のコピーをその子が行く学校に提出してました。学校によっては先生から直接話を聞きたいと申し出て、年長の先生と新1年生の担任と面談することもありましたね』

『元教員です。幼稚園や保育園の担任と新1年担任との引継ぎ会はあります。生活力、運動神経、仲のいい子、家庭状況とか、親の情報を聞いています。あと、就学時検診での知能検査や、面接で明らかに問題ありそうな子とかもチェックしてます。そういう情報を元に、偏らないように分けてる』

ここでも元幼稚園の先生や、小学校の先生をしていたママたちの声が。思わず「なるほど……」と唸ってしまいました。成績ではっきりと図ることが難しいからこそ、子どもそれぞれの特徴や性格、家庭環境などが優先されるということなのでしょう。

全ては蓋を開けてみないと分からない

クラス替え

小学校のクラス替えに関する疑問に対し、実際に先生をされていたママの声などからも、なかなか興味深い内容となりました。しかしすべてがここで紹介した通りではないかもしれません。市区町村や、学校ごとに違う形式を取っていることもあるようです。結局のところ、新しい学年になって、新しいクラス分けが発表されるまでは詳細は分からないことが多そうです。「こんな感じでクラス替えされているのかな」と参考程度に留めておくほうがいいかもしれませんね。

文・櫻宮ヨウ　編集・山内ウェンディ　イラスト・なかやまねこ