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子どもの学費がどの程度かかるか不安……。子どもの学費を正しく把握する方法とは?


子どもの学費がどの程度になるのか、ママになってから1度は考えたことがあるのではないでしょうか。子どもが小さい頃は進路が定まらないため、学費はいったん平均値を目安として把握し、小学校進学あたりからは具体的な子どもの進路を見据えて考えてはどうか、とFP(ファイナンシャルプランナー)海老原政子さんはおっしゃいます。子どもの進路をお金のために諦めないための教育費の準備の仕方を伺いました。
海老原政子さん

幼稚園、小学校、中学校、高校、大学の学費や周辺費用はどのように把握する?

――子どもの教育費はどのように把握するのでしょうか?
海老原先生:子どもが生まれてすぐの段階でざっくり教育費を把握しておきましょう。その目安には、文部科学省が公表している「子供の学習費調査」がよく使われています。
たとえば幼稚園から高校までの金額は、全て公立に通った場合(約540万円)、全て私立に通った場合(約1,770万円)と金額の差が約3倍にもなるといわれています。その元データはこの調査結果です。正確には約3.28倍ですね。詳細を見てみると下記のような金額感です。大学進学を希望する場合、さらに金額は上乗せされることになります。
学習費総額文部科学省

※学習費総額には、授業料、修学旅行・遠足・見学費、学級・児童会・生徒会費、PTA会費、その他の学校納付金、寄付金、教科書費・教科書以外の図書費、学用品・実験実習材料費、教科外活動費、通学費、制服、通学用品費、学校給食費、家庭内学習費、家庭教師費等、学習塾費、体験活動・地域活動、芸術文化活動、スポーツ・レクリエーション活動、教養・その他等の月謝、図書費、などが含まれます

子どもが生まれたばかりだと、学費を含む教育費がどれくらいかかるか全く見当がつかないと思いますので、まずこのような公的なデータを、あくまで目安程度に見てみるといいのではと思います。学費以外にもかかる費用もあることに気付くきっかけにもなると思いますよ。
――学費以外にもかかる費用があるのですね。具体的にどのようなものがありますか?

海老原先生:学校教育費以外に必要となるのが、周辺費用となる「制服や体操服・運動靴などの被服費」「副教材費※」「学童保育(+延長)の利用料」などがあげられます。学費は大きな出費ですが、住んでいる地域や学校によっては学費以外のお金がかかるかどうか、大きく変わってきます。上履きや体操着の指定があるかどうかなど細かい学校の規定によっても違ってきます。子どもが少し成長してきたら、地域の人やママ友などのネットワークもできると思いますから、実際に子どもの通うことになる学校(幼稚園・保育園)に通っているママに聞くのが最も具体的で確実です。

※副教材費:主要な教材を補う目的で用いられる教材。資料集や問題集などをさします

学費は1つ先の進路を見据えて考えるとリアルに試算できる


――子どもが成長してくると、国からの参考値としての教育費と併せて、よりリアルな学費や周辺の費用を把握したほうがよいということですか?

海老原先生:そのとおりです。常に今子どもがいる時点から1つ先の進路を考えておくことが大切になってきます。つまり、現在子どもが幼稚園や保育園児であれば、小学校を。小学生であれば中学校、中学生であれば高校といったような感じです。これは地域や通う予定の園や学校によって経済的な事情が大きく異なるからです。

――具体的にどういったポイントを確認しておけば良いですか?

海老原先生:たとえば進学校の場合、小学6年生のクラスのうち半数くらい私立中学を受験するといったこともあります。ほとんど公立へ上がるのが一般的な地域もありますから、地域によってだいぶ事情が異なってくると思います。受験するお友だちが多い環境だと、子どもがお友達の影響を受けて「中学受験をしたい」という気持ちになるかもしれません。親としては中学受験のことを視野に入れずに考えていた中、小学校高学年になって突然お子さんから「中学受験したい」と言われても、親としては塾代や学費の面で焦りますよね。

――入園・入学の説明会時点で、その園や学校に通うとどんな進路を進む子どもが多いのかを把握しておくというイメージですか?

海老原先生:そうですね。自分の子どもよりも上の年齢の子どもを育てているママに聞いてみたり、入学説明会などで先生に聞いてみたりしてはどうでしょう。卒業後の進路だけでなく、放課後の過ごし方を聞くだけでも「習い事をしている子が多いな」などの情報も入るので対策ができるかもしれません。
このようなイメージで「1つ先の成長を見ながら貯める」を習慣づけるとリアルな数字が目に浮かんできて調整しやすく、結果的に貯めやすくなると私は考えています。平均値や目安などと併せて考えることで、より実情に沿った必要な学費を正しく把握できるのではないでしょうか。

――大きな出費となる大学の費用についてはどのように準備しておくと良いでしょうか?

海老原先生:大学へ進学するかどうかにもよりますよね。高校入学時点でお子さんの希望や入学する高校の卒業生の進路を聞いておくといいですよ。卒業生の大半が大学進学の場合、自分の子どもも大学に進学する可能性は高くなりがちに。大学にかかる費用は家計から支出できる額ではないため準備が必要です。また、志望の大学や学部によって授業料だけでなく施設利用料などがかかる場合もあります。特に私立の場合は金額差が大きくなりがちです。そのため志望する大学のホームページを見て、より具体的に試算することをオススメします。大学のホームページを見るときは同時に、大学独自で行っている奨学金制度の有無を確認すると良いですよ。また子どもが大学生の間は自宅通学か、それとも下宿が必要かでかかる費用が大きく変わります。志望校が決まったら、進学地域の賃貸相場もチェックしてみてください。

塾や習い事などの費用も計算に入れておくべき

――学費以外にも、塾や習い事の費用もありますね。

海老原先生:習い事の費用は、習うものによっても変わってきますよね。水泳にするか、ピアノやバイオリンにするか、などによって変わりますし、同じピアノでも集団で習わせるのか、個人で習うかでも大きく変わります。また小学生の習い事の月謝は、一般的に1件当たり概ね数千円と捻出しやすいのですが、ご兄弟が多かったり、1人の子に複数習わせたりすると大きな金額となるので、定期的に親子で習い事を見直す相談をするといいと思います。

――今どきの塾代は、年間どれくらいかかるのでしょうか?

海老原先生:私が行っている家計相談では、(大学も同様ですが)お住まいから通える塾、行きたい塾のスタイルなどを元に塾のホームページなどをご覧いただきながらお答えしています。
中学生ぐらいまでだと概ね下記の予算で考えてみてはどうでしょうか。

  • ・通信教育、アプリ映像・・・1万円以下/月程度が多い
  • ・集合塾や個別指導塾・・・1~3万円/月
※中1・中2生 週2回(月8回)程度を想定

忘れがちですが、このほかテキストや模試代、送迎バス代などの費用もかかります。さらに受験生となる学年のときは特別講習などで月に5万円以上かかるケースも珍しくありません。受験の前年のボーナスはしっかり貯めておくほうがよいでしょう。

海老原さんから「1つ先の進路を見据えて貯める」という意識を教えていただきました。リアルな地域の相場を把握し、今の我が家の家計と合わせて良い対策を取れる方法ですね。早めに平均的な教育費を目安に貯めるベースを決めてコツコツ貯める。今の子どもの1つ先の進路を見据えて貯蓄額を調整していく。長期の目標とここ数年の目標を合わせて考えてみることで、「なんとなく子どものために貯めなきゃ」ではなく、具体的に貯めなきゃいけない数字として家計管理ができそうです。

取材、文・しらたまよ イラスト・兼濱 麻美

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