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子どもが小さいうちは赤字でもOK!?老後も含めていくら貯金すればいいの?


子どもを保育園へ預け働いても、保育料やベビーシッター代で稼いだ分が飛んでいく……。子どもとの時間を犠牲にして働いているのに家計が厳しいだなんて、いったい何のために働いているのか分からなくなりますよね。
しかし「人生トータルで考える」と、今の保育料から将来の退職金にまで意識が向き、考え方が変わってくるのだそう。さまざまな家庭の家計相談を行っているFP(ファイナンシャルプランナー)海老原政子さんにお話を伺いました。

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子どもを保育園に預けて働いても赤字!?仕事へのモチベーションが下がる……

――子どもを保育園に預けて働くと、稼ぐほどに保育料も上がる現実。何のために働いているのか分からなくなってしまいます。

海老原先生:保育料については、今の制度だと致し方ないところもありますね。働くママさんは、0~1歳から預けて復帰するケースが多いと思います。そもそも保育料は年齢で基準が定められており、小さいお子さんほど保育士の人数が増えるために保育料も上がります。しかしそれも2~3歳くらいまでの話です。3歳くらいになると下がる見込みはあります。そして働き続けると、10年後、20年後も収入があります。
ですので、目先の話ではなく、先の見通しが立つと、保育料への考え方も変わってくるのではないかと思います。

――とはいえ、働いていて損をしている気持ちになってしまうママもいるのでは?

海老原先生:今は赤字でもいいんです。自分のお小遣いとしてではなく、世帯の収入の一部として考えてみましょう。今の家計の状況が何年続くのか、正社員やパートとして働くことでどれくらい収入が増えていくのか、キャリアを積めたらお給料にどう反映していくのか……。
先々を見越した給料と保育料の対比、という視点だと捉え方が変わってくるのではないでしょうか。長い目で見て、損しない、家計が安心な方に向けて考えていかれるといいと思います。今は少なくても、働き続けることが大切だと思えるでしょう。働いていると、厚生年金(※)に加入できるので、将来の年金も確実に増えますよ。

(※)厚生年金  国民年金に上乗せされて給付される年金のこと

30代で1度は意識したい「退職金のこと」

年金のことが意識できても、退職金のことまで意識がいかないのではないでしょうか。退職金制度は人生設計における、ひとつの気づきのきっかけになるので、定年は何歳か、退職金はあるのか、どんな制度なのかは把握しておく方がいいですね。

――正社員でも、退職金がないところも多いですよね

海老原先生:退職金を給料に上乗せする給与体系のところもありますね。月々のお給料が増えているような感覚かもしれませんが、それは元々会社が資産運用していた退職金を社員に運用させる、という目的で、未来の退職金が毎月の月収にプラスされているだけです。

確定拠出年金は、運用次第でプラス・マイナスが決まる

――退職金がない場合はどうしたらいいのでしょうか?

海老原先生:本当に退職金がない場合は自前で貯めていくしかないですね。個人型の確定拠出年金(※)に入るのも手です。

(※)確定拠出年金とは
加入者が毎月一定額の掛金を拠出して、自分で将来の年金を運用するサービス。原則として60歳から一定の給付金が受け取れる。障害、死亡の際に一時金が出ることもある。

――確定拠出年金とはどのような制度なのでしょうか?自分で運用するのでしょうか?

海老原先生:自分で確定拠出年金をかけると、所得控除が受けられるので、社会保険料なども減っていくことになります。運用で増やした配当も非課税になるので、退職金控除として税金がかからないようにして受け取ることもできます。
ただトータルでプラスになるかマイナスになるかは運用次第。今まで投資もやったことがない人がやると危ないので、銘柄もプロに相談して選ぶ方がいいでしょう。

いずれにしても毎月一定額を貯金や運用をして残額で暮らす、というスタイルはどのご家庭でもやるべきかなと思います。

老後に必要な貯金は「ねんきん定期便」で算出する

――退職金がある人もない人も、老後のためにどれくらい貯めればいいのですか?

海老原先生:「老後の資金はいくらあったら安心ですか?」というテーマは雑誌やネットの特集で人気らしく、私もよく聞かれます。
まずは将来もらえる見込みの年金額が記載された「ねんきん定期便(※)」で将来もらえる年金額を確認してください。ねんきん定期便はお誕生月に来ます。

(※)「ねんきん定期便」とは
保険料納付の実績や、将来の年金給付に関する情報がわかりやすく把握できるものです。自分が将来もらえる年金の金額を試算することができます。

――老後の資金はどう試算するのでしょうか?

海老原先生:まず老後の生活費を想定します。ねんきん定期便に記載されているもらえる年金額から、老後の生活費を引いて、足りない額を今貯蓄する必要があるのです。
ひとまず6万円くらいもらえると仮定して考えてみましょう。今家賃や食費などで毎月20万円で暮らしているとすれば、14万円足りません。不足分は今貯めておかないと後々大変ですね。現状の貯金の中で、これは教育費、これは老後の資金、というようにお金に色を付ける。現状がわかった段階で、その足りない分をちょっとずつでもどう増やしていくかを考え、行動に移してもらいたいです。

――退職金を貯めるのに、“何歳までに”などという目安はありますか?

海老原先生:働くにしても投資をするにしても、年金をもらいたい歳まで時間があるという意味で、増やせる可能性が高いので、なるべく早いほうがいいと思います。今から家庭を持つ人、子どもが生まれる人、家を買う人……選択肢がたくさんあるうちに、フィットネスのように力をつけるところを都度見極めて、FPのところへ相談に来てほしいなと思います。
「老後まで時間がある」というのは、何よりの宝です。今から動き出してみてください。

子育てにかかるお金だけでなく、自分たちの老後のことも見据えて考えていく視点が大切なようです。子育てをしていると目の前のことで忙しく、先を考える余裕がないときもありますが、今からできることを考えていけるといいですね!

取材・編集部 文・しらたまよ イラスト・善哉あん

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