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作文が苦手だった小学2年生の子どもが作文を書きたくなった理由とは?

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自分の考えを口に出して話すことは難しくない年齢になったとしても、自分の気持ちを文字にして表現することを難しいと感じる子どももいるかもしれません。ひとつ「できない」というハードルを経験するとたちまち苦手意識を抱いてしまう子どももいるでしょう。子どもが苦手意識を持ってしまったことについて周囲の大人はどのようにサポートしてあげられるのでしょうか。

筆者が教育の現場でお母さんからそんな相談を受けたのは、Hくんが小学2年生の頃でした。

作文が大嫌い!いつも1行しか書かないHくんの事例

小学2年生のHくんは学校でも通っている塾でも、作文が大の苦手。書けずに鉛筆を放り出して別のことをやろうとすることが目立ちました。塾では先生に書くように促されると嫌々

『〇〇に行きました』

などの出来事を1行書いて終えようとする日が続きました。

絶対に書きたくないHくんと、「楽しかった」程度でもいいから感じたことは書けないの? とイライラしてしまうお母さんとのバトルが勃発するなか、筆者はどうしたらHくんが自ら気持ちを綴りたくなるかとあれこれ考え、試行錯誤の日々が続きました。

お母さんもびっくり!Hくんが3枚にわたる作文を書き上げたワケ

教育に携わってきたライターが提案したこと―子どもが宿題をやる前に大人が全体像をとらえる

筆者が提案したのは、

「作文の宿題が出たときに、学校からHくんが帰ったら電話をさせてください。とりかかる前に話したいことがあります」

ということでした。数日後、Hくんから電話があり、

「今日はどんな宿題が出たの?」

と聞くと

「算数と、国語」

との返事でした。つっこんでさらに詳しく聞くと算数ドリルと作文の宿題が出たようでした。ついにその日が来た! とドキドキしながらも、Hくんと向き合うことにしたのです。

教育に携わってきたライターが提案したこと―子どもが宿題をこなす目標時間を設定

「ちゃんと作文を書こうね」

という話をするのではなく

「Hくんの今日の宿題は2つなんだね。何時までに頑張る?」

と計画を立ててもらうことにしました。”ちゃんと”という言葉は使う側は非常に便利なのですが、言われた側は何を具体的にやればいいのかわからないことがあるのです。”ちゃんとした作文”とはどういったことなのか、大人が説明したとしても10人いたら10通りの答えが出るのではないでしょうか。

これまで宿題は

「早くやりなさい!」

と言われてやっとのことでこなしていたHくん。計画的に進めたことがなかったようで、最初は

「わからない」

と答えました。宿題を終えた後に心置きなく自由な時間を過ごすためにも、宿題を終えたい時間を決めよう、と算数の問題数から大体の目標タイムを設定してみました。

「よし、先生もお仕事をその時間までに終えられるように頑張る。Hも全力でやろう。終わったらお互い、自由な時間ね」

と約束し電話を切りました。目標タイムの頃に電話をする約束をし、お母さんにはメールでやり取りをしながら様子を見ることに。するとお母さんから次のようなメールが届きました。

『先生、本当にありがとうございます。Hが初めて、自分で集中して宿題に取り組んでいます。なんと作文は、先生に終わった報告がしたいと黙々と書き続け、今、3枚目です。約束の時間になりましたが終わった状態で先生と話した方がHの自信になると思いますのであと30分ほどしてからお電話をいただけますでしょうか』

子どもは目標・目的があると頑張れる

わかりやすい宿題のゴールを設定したこと・ひとりじゃない環境を作ったことが奏功した

約束の時間から30分後、筆者は

「ごめんね! お仕事が終わらなくてお電話遅くなっちゃった。Hくんはどう?」

と電話をかけました。すると

「もう、終わった!」

と電話の向こうからHくんの力強い声が聞こえました。
その後は自由に遊ぶ時間を楽しんだようです。数日後に書き上げた作文を見せに来てくれました。

その後お母さんからも、こんなメール届きました。

『Hが1枚どころか3枚も思いを綴るなんて本当に驚きました。将来の夢について一生懸命書き綴ったのでぜひ読んでやってください。頑張る源になったのは、「やりなさい」と言われたのではなく「一緒に頑張ろう」と目標になってくださった先生の言葉です。本当にありがとうございました』

やらなければならないことは、わかっている。でも、遊びたい。そんなときに「やりなさい!」「まだやっていないの?」と言われるとやる気になれず、嫌々取り組むため時間がかかってしまう。やるべき宿題の全く終わりが見えず、どんどん嫌になってかんしゃくを起こす、という日々を過ごしてきたHくんが、たった1日で変わった事例でした。

筆者もわが子となれば、どうしても冷静に見守ったり声をかけたりすることができず、つい「早くしなさい!」とやる気を削いでしまうことがあります……。そんなときはHくんを思い出し、「よーし、お母さんのお仕事と、〇〇(わが子)と、どっちが早く終えられるか競争ね!」などとお互いに目標にし合えるように声をかけるようにしています。

大好きな人のためなら、と、やる気になれば、驚くほど積極的に取り組めるケースもあるのだということを実感した出来事でした。宿題になかなか取り掛かることができない子どもがいたときには、大人が子どものやる気を起させるような声かけや関わり方をしてあげたいですね。

文・Nao 編集・しのむ

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