外で赤ちゃんを「おんぶ」する人は減った?ママたちがおんぶで出かけない理由とは
『子どもをおんぶする人、あまり見かけなくなったね』
ママスタコミュニティに投稿されたこの一言を見て、そう言われれば……と思ったママもいるのではないでしょうか? 街中で赤ちゃん連れの人を見ると、抱っこひもを使用されている方の大半が胸に赤ちゃんを抱いている印象があります。それ以外だと抱っこではなくベビーカーに乗せていることが多いようです。最近ではパパが前向き抱っこをしているケースも珍しくありません。もしかしたら時代の移り変わりとともに、赤ちゃんの連れ歩き方はおんぶから抱っこへとスライドしていったのでしょうか。
実は密かに生息する「おんぶ派」ママたち
『わたしは家ではおんぶしてたよ。子どもはずーっと背中にくっついてた』
『おんぶするよー。家事のときはおんぶしながらやってる』
ママスタコミュニティに集まったママたちの声によると、外では前抱っこでも、家の中ではおんぶをしていますという意見が多く寄せられていました。筆者も子どもがまだ乳児だったころ、家事をするときはおんぶにしていたことを思い出しました。前に抱っこしていると家事が捗らないのでというママたちの声にも「そうそう!」と思わず共感の声をあげてしまいました。
外でおんぶしない理由
家の中ではおんぶのほうが家事が捗るという意見が多いのは分かりましたが、なぜ外出時にはおんぶをしないのでしょう? ママたちの声に耳を傾けてみました。
子どもの姿が見えないのは不安だから
『家では抱っこしてるけど、外出のときは後ろだと見えなくて怖いから、前で抱っこしてる』
『背後の人が怖いから前抱き。今どんな人がいるか分からないからね』
『友だちが下の子をおんぶして上の子どもとフードコートでご飯してたら、知らない人に「かわいいね~」って手を出されて、おんぶしてる子どもの帽子をずらされたらしい。それを聞いたら怖くておんぶできなくなった』
おんぶにはおんぶの良さがあるのですが、外出時におんぶをしない理由に「子どもが見えないので心配」という声がいくつもあがりました。実は筆者も外でおんぶをしなかった一番の理由がこれだったので、今も昔もママが子どもを心配する気持ちは変わらないのだなと感じました。例え悪気がなかったとしても、よそのお子さんを黙って触ったりしちゃだめですよね。ママの目が届かないのをいいことに、いたずらをする人がいると聞かされたとき、どれほどの衝撃を受けたことか……。
気になる「見た目」の問題
『友だちがおんぶひもしてて、胸の部分を盗撮されてネットに載せられたらしい。世の中変なやつがいて怖いよね』
『おんぶが好きだったけど、ひもがお腹の肉にかなり食い込むから恥ずかしくて。外では何となくしにくかった』
おんぶをするとどうしても、見た目の問題が起こるという声もちらほらありました。昔ながらの胸元でクロスするタイプのおんぶ紐だと、どうしても胸が強調されてしまいますよね。しかも圧迫されて苦しかったりもするので、その点でも敬遠されてしまいがちなのかもしれません。抱っこもできるしおんぶもできるというタイプの抱っこひもの場合は、お腹の肉が目立つという声もあり、外では気になりおんぶがしたくてもできないと語るママもいました。
『外だと、服装を選ぶから前抱っこだった』
アウターなどが必要な季節だと、おんぶをするのに適したデザインの物でないと外出時は厳しいですよね。そのためだけに専用のアウターを購入できればいいのですが、長く使うわけではないとなると、購入をためらう気持ちもわかります。それなら外出時は抱っこという選択肢を選ぶことにも納得です。
おんぶは身体面でツラいから無理
『20歳のときから肩凝りが酷いわたしは、長時間のおんぶは無理なんだよね』
肩こりや腰に持病を抱えているママからすると、外出時におんぶして悪化させるのは死活問題ですよね。おんぶは抱っこよりも体に負荷がかかりやすいのか、おんぶをするととても疲れた記憶があります。抱っことおんぶ、どちらがいいという話の前に、ママの体が優先されなければいけませんよね。
おんぶがもたらす効果とは?
『おんぶすると赤ちゃんの視界が広がってよく見えるし、お母さんの背中って凄く安心できる場所なんだよ』
『赤ちゃんは目から情報を得るので、おんぶの方がいいらしい』
ママたちの考える「おんぶ」がもたらす効果。確かにおんぶと抱っこでは赤ちゃんの視界が変わります。その変化は赤ちゃんにしかわからないかもしれませんが、大きな変化なのかもしれません。わずかな刺激でも大きな影響を受ける赤ちゃんにとって、このようにおんぶをすることで赤ちゃんの視界を広げることは、脳への刺激を与え発育を促すという分析もあるようです。そう考えると、たまにおんぶをすることで、赤ちゃんにとってのいい刺激・気分転換になるのかもしれませんね。
おんぶでも抱っこでも愛情は同じ!
抱っこにもおんぶにも、それぞれにメリット・デメリットがあるようです。どちらがより愛情が深いなど、そのようなことは一切ありませんので安心してください。ご自身の体への負担や、ライフスタイル、考え方でおんぶか抱っこか、どちらかを選択するといいのではないでしょうか。おんぶでも抱っこでも「どちらでもいいじゃない」と、臨機応変に育児を楽しむぐらいのほうがいいと思いませんか? 中にはおんぶを嫌がる赤ちゃんもいるようですので、赤ちゃんとママにとって、負担が少ない方法を選択してみてくださいね。
文・櫻宮ヨウ 編集・井伊テレ子
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