妊娠・育児中、社会と繋がれないことに焦燥感……子育てを終えた母の一言が心に染みた
結婚後、都合でやむなく仕事を辞めた私は、長女が一歳を過ぎた頃、少し落ち着いたので求職活動をしようと準備をしていました。そうこうしているうちに二人目を妊娠、求職活動は先延ばしすることに。
つわりが酷かったのですが、動きたい盛りの一歳児を放置して家で横になっているわけにもいかず、自分の体調と相談しつつ長女を公園などの外に連れて行く日々を過ごすことになりました。
言葉の数がだんだんと増えてきた長女は、なぜかアリと「アリ」という言葉を特に気に入っていました。
その頃、私の妊娠を聞きつけた以前の会社の同僚(独身)から連絡が。
世間で流れる「女性活躍」をテーマにしたニュースと、自分の生活とのギャップに虚無感に苛まれ、専業主婦であることを否定されているような気にさえなってしまう。悪いことをしているわけじゃない、むしろ懸命に子育てをしているのに湧いてくる罪悪感のようなものはどこから来るのだろう。
一人目が元気に成長し、二人目も授かって、文句を言ってはバチが当たるような恵まれた環境にありながら、そんな風に思ってしまう自分に落ち込むことも多々ありました。
今思えば、つわりで体調が悪かったことも負の気持ちを生んでしまうことに拍車をかけていたのかもしれません。
つい実母に愚痴を漏らしてしまいました。
「そんなものなのかな」と思っているうちに、二人目が産まれ、もう愚痴を言っている暇もないくらい今日までノンストップで慌ただしい日々でした。
最近当時のアルバムを見返しました。長女とアリを探し続けた緩やかな日々を懐かしく感じ、「あ~あの頃は穏やかで良かったな~」なんて既に良い思い出となっています。結局は、ないものねだりということでしょうか。
子育て中の葛藤や悩みは、時間が解決してくれることも多々あると実感しています。仕事に懸命に向き合っていた頃も、娘と一緒にアリを探し続けた日も、二人目育児を駆け抜けた日々も。いつだって「今」を大切にして生きるからこそ、気づけば悩みは解消されていくものなのかもしれませんね。
少し自分の時間ができつつある今、気持ちに余裕も生まれてきました。子どもの成長の様子をみながら、焦らず自分のペースで、自身の目標や社会との繋がりを再び見つけられたら良いなと思っています。
脚本・rollingdell 作画・Ponko
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