子どもに受験させるママ友を見て心がザワザワ……育児に悩むワーママへ夫がかけた「思いがけない言葉」
私たち家族は、もうすぐ小学校にあがる6歳の長女とイヤイヤ期真っ盛りの2歳の娘、そして朝は早く、夜帰宅も遅いサラリーマンの夫。そして時短正社員の私の4人家族です。夫は忙しくなかなか家事や育児にかかわる時間は少ないけれど、子どもや私のことをよく考えてくれている優しい夫です。長女も次女も、元気に毎日保育園に通っています。
そんな我が家の毎日は朝は8時に保育園に送り、その後私は出社。お迎えは夕方の6時前後、平日は文字通りバタバタな日々を過ごしています。
知り合い親子の思いがけない近況に、私の心は少しざわついてしまいました。
毎日、子どもたちとは朝と夜しか一緒にいられなくてわずかな時間でもコミュニケーションをとろうとたくさん会話したり、体調や心境に何か変わったことがないか察したりすることで精いっぱい。習い事もほとんど何もさせていないし、ましてや子どもの進路についてもまだまだ何も考えたことがありません。
日中働いていて子育てについて共有できるママ友もいないため、そのママさんの行いが即ちたくさんのママたちがそうであるかのように感じてしまい。自分だけがママ業で後れをとっているような感じになりました。
自分が仕事に向かっている時間に、他のママさんたちはいろんな選択肢の中で子どもを育てているんだ……ということを直に知り、一方の私はと言うと伸び盛りの幼少期に何の習い事もさせずに、ずっと保育園に頼りっぱなし。このままでいいのか、私の子育ては全然足りていないのではないかと不安になってしまいました。
その日の夜。
思い返すと、今の環境、状況だからこそできていることもあるかもしれないと夫の言葉で気づくことができました。
「周りの素敵な親子を見て我が家の子育てにはあれが足りない、これができていない、と思ってしまうときがあるかもしれない。でも親が選択した道に責任を持ち、そのメリットを子どもと一緒に考えて成長していこう。子どもが何かを求める前からあれこれ与えなくてはと悩むのは、やめにしてみよう。娘たちがどうしてもあれが習いたい、こんなことをやってみたいと言い出したときはできる範囲で一緒に実現できるように考えてみようよ」
夫の言葉に勇気をもらい、私たち家族なりの、せいいっぱいの毎日を送ろうと思うことができました。
脚本・shin.y イラスト・むらみ