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高くてもきれいな新築一戸建て、多少古くても安く買える中古一戸建て、買うならどっち?メリット・デメリットとは?

pixta_38072889_M子どもの誕生や、幼稚園や小学校入学を前にと、家を買う家族も多いことでしょう。そこで迷うのが新築一戸建てか中古一戸建て。どうせ買うなら、真新しい新築? それとも新築より数百万円ほど安く買える中古一戸建て? 不動産コンサルタントの前田浩司さんに伺いました。

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新築一戸建てに含まれている、ある価格とは?

――住宅を買う場合、新築の一戸建てを買うか中古の一戸建てを買うかで悩みます。

「家は一生に一度の大きな買い物。買うなら新しいピカピカの家がいい」と考えるご家族もいることでしょう。反面、「子どもが小さいうちは壁に落書きをされたり、床におもちゃを落として傷つけてしまう。なによりも子育てにお金がかかるから、新築一戸建てよりも安く買える中古がいい」というご家族もいるかと思います。

――新築の場合、中古に比べて広告費が上乗せされていると聞きましたが、本当ですか?

広告費は、新築一戸建ても中古も、広告費という名目で売主の営業利益が含まれています。中古に比べて新築のほうが広告費の割合としては高くなります。ただ、新築の場合は、物件が完成したらできるだけ買主に早く引き渡せるように、広く広告を打つ必要があり、そのため広告費にお金をかける必要があるのです。

「新築一戸建てよりも中古一戸建てのほうがいい」とは限らない

――金額のことを考えると中古のほうがいいのでしょうか?

必ずしもそうともいえません。というのも、戸建ての物件はマンションと比べて耐用年数が短くなります。そのため、築年数が古くなればなるほどメンテナンスにかかる費用が多くかかる可能性があります。 新築の場合、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)も10年間ありますし、住設機器の保証もついているので安心できると思います。それに、なんといってもやはり家は一生の買い物であり、大切な家族が長く住む場所なので、新築を選ぶ人のほうが多いです。

――瑕疵担保責任という言葉を初めて聞きました。どのような意味ですか?

瑕疵担保責任とは、購入した物件に対して外から見てわからないような欠陥があった場合、売主が買主に対して責任を負うことをいいます。引き渡し後に雨漏り、シロアリ、腐食、隣の家との境界問題、地盤沈下などの問題が発覚することもあるので、期間は長いほうが安心です。

中古一戸建てを購入するときの注意点は?

――中古を買う場合、注意することはありますか?

「新築は広告費が割高になる」「子どもが小さいうちは中古戸建てで充分」という場合は、中古を選択するのもいいでしょう。中古戸建てを購入する際は、以下の2つのことに注意してください。
①居住後のアフターサービスはどこまで対応してくれるか
②瑕疵担保責任の有無

不動産会社が売主の場合、瑕疵担保責任の期間は2年。不動産会社が売主でない場合、つまり売主が個人などの場合は1〜3カ月になっていることが多いです。もし、後者の場合で住宅引き渡し後4カ月たったころに雨漏りした場合、修理は自費で行うことになります。上記の2点気をつけてください。

受け渡し後、どのくらいの期間保証してもらえるの?

――売主が個人の場合、瑕疵担保責任の期間は交渉可能ですか?

民法の規定は強行法規ではないので、個人同士の不動産売買契約においては自由に取り決めができます。中古住宅などの場合は「物件を引渡し後3カ月の間は売主が瑕疵担保責任を負う」という取り決めや、あまりに古い物件の場合は売主が責任を負わない契約になる場合もあります。この取り決めは当事者間で行なわれることなので、契約書の記載・特約について注意が必要です。

建物によっては、将来再建ができないことも

――ほかに注意するべき点はありますか?

新築も中古もですが、将来建て替え等を行う場合、再建築が可能な物件かというのも大切なポイントです。先日、中古販売のお手伝いをしたんですが、道路幅が狭く、再建できないため販売できなかったということがありました。

――建て替え可能かどうかはどのように調べればいいですか?

一番早いのは、営業マンに聞くことです。 自分で調べることも可能ですが、時間がかかります。 時間がかかっても良いのであれば、役所・法務局でわかります。 新築にしても中古にしても確認しておきたい点です。

購入するうえで一番大切にしたいことは?

――新築、中古、それぞれの良さがあるから悩みますね。

大切なことは、この先どういうライフプランを描いているのかということです。新築一戸建てを買って住み続けるのもいいし、子どもが小さいうちは中古を買って支出を抑え、ある程度大きくなったら新築の物件に買い替えるという手もあります。家族が住む大事な家なので、なにを優先するのかをしっかりと家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

取材、文・長瀬由利子 編集・山内ウェンディ

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