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登園は?駆除法は?アタマジラミについての「5つの疑問」を解決

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「アタマジラミ」と聞けば、「夏のプールなどでうつるもの」というイメージを持つママもいるのではないでしょうか? 子どもたちが新学期で学校に集まる秋は、シラミが流行しやすい季節なのだとか。また、9月から新年度がはじめるアメリカでは、学校に通いはじめた子どもたちがシラミをもらってきてしまうケースが多発するそうです。爆発的な流行となることもあるため、アメリカでは9月はシラミ対策月間として広く知られているとのこと。

”流行時期”を過ぎるのが10月ですが、安心するのはまだ早い! 流行する条件が若干少なくなっただけでアタマジラミには晩秋でも冬でも春でも、ようするに1年中うつる可能性があるようです。

発症者は想像よりも多いかも?「まさか、うちの子が?」

アタマジラミのことを、ともすると衛生環境が整っていなかった昔のものと考える人もいるかもしれません。いえいえ、発症件数は少なくなったかもしれませんが、今でもしっかりありますよ。「まさか、うちの子が?」と疑うママも多いので、そのぶん発見は遅れがちかもしれません。

海外メーカーの商品などを取り扱う「Graspy International(グラスピーインターナショナル)」が先日発表したのが、アタマジラミに関する資料。子どもたちが学校や幼稚園などでアタマジラミをもらってきてしまったママたちから寄せられる、不安や疑問のベスト5をまとめたものです。

最初にまず考えるのは、「アタマジラミの原因は? どうしてこうなったの?」という疑問ですよね。毎日ちゃんと洗髪していたのに、いったいどこからこのシラミはやってきたのでしょうか? その回答がこちらです。

「アタマジラミをもらう原因は、アタマジラミを持っている人やものと直接接触することです。ほかの子どもとくっついて遊んだり、帽子やヘアブラシの共用などによって成虫が移動することでうつります。どんなに衛生状態をよくしていても、完全に防ぐことはできません」

とくに小さな子どもは、お友達と頭をくっつけて遊ぶことがままありますよね。「この頭は毎日洗髪していてきれいだから住みにくい」とはならないのが、アタマジラミなのです。子どもと仲よしのお友達が発症したら、かなりの疑いをもったほうがいいといえそう。

続いての疑問は、「アタマジラミをもらってきた子どもを、そのまま学校や幼稚園・保育園に通わせてもいいの?」というもの。とくに働いているママにとって、子どもを保育園に通わせられないのは大問題です! その回答は、こちら。

「ほとんどのケースではアタマジラミの寄生数は少ないので、登校・登園させても問題はありません。ただし寄生数が多かったり保護者がしっかり駆除する意識がない場合は、問題が長期化する可能性が。その場合は通わせてはいけません」

いいの? 悪いの? いったいどっち? 寄生数の多い少ないの判断は、どこですればいいの? と思う方も少なくないであろう、なんともグレーな回答ですが……。
一般的には「通える」ケースが大半のようです。かゆくてガマンできないようなほどであればお医者さんに診てもらい、そこで判断してもらうのが無難かも。また、我が子のアタマジラミを発見して「めんどうだから、このままでもいいや」と考える親はそうそういないですよね? ほぼすべての保護者は「しっかり駆除する意識あり」とみなすことができるはず。
学校や園側も「通ってOK」の場合がほとんどだと思いますが、できるだけほかの子にうつさないためにも「発症しました」の報告は忘れずに行いましょう。発症者の名前は伏せたまま、注意喚起のプリントなどが配られることが多いようです。

駆除専用コームで、髪の根本からブラッシング。根気よく続けよう

我が子の頭にアタマジラミがいる場合はもちろん、仲よしのお友達が発症していたとしたら……。うつっていないかどうか、気になってしまいますよね。こちらもよく寄せられる疑問のようです。「アタマジラミをもらってきた子どもの衣類や洗濯ものは、どうしたらいいの?」

「タオルや帽子の共用は避けましょう。また洗濯ものは60度以上のお湯に5分ほど浸ければ、アタマジラミは死滅します」

高温になるコインランドリーなどの乾燥機や、アイロンのスチーム機能などを使うこともおすすめ。とくに保育園のお昼寝ふとんにかけるシーツ、枕カバーなどは、毎日取り替えて洗濯したいところです。

一番の疑問は、やはりこれ。「アタマジラミに感染したら、どうすればいいの?」。病院に治療に行く必要はあるのでしょうか?

「病院に行かなくても、目の細かいシラミ駆除専用クシを使えば、家庭で対処ができます。髪をとかすだけでシラミの成虫と卵を、どちらも駆除することが可能です」

基本的には「家庭での対応」となるので、病院に行かなくてはいけないわけではないようです。ドラッグストアに行けば、シラミ駆除専用シャンプーなどもあります。ただ、やっかいなのはシャンプーでは成虫を駆除できても、卵まではなかなか駆除できないこと。卵は髪の根本などに、がっちりこびりついています。これを駆除するには、やはり専用クシがベスト。クシの目が細かいため通りがよくないので、リンスなどを使い髪の毛をコーティングしてから使うことをおすすめします。一回やっただけでは取り切れないので、根気も時間もかかります。が、大切なわが子のためと思えばなんのその! ですよね?

そして「がんばってシラミを撃退した!」ママが次に考えるのは、「再発防止のコツはある?」

「日常的に子どもの頭をよく観察して、早期発見してください。成虫は動きが早いため、卵を探すのがもっともかんたんです。卵はフケのようにも見えますが、楕円形で髪の毛の表面に産みつけられています。シラミ除去専用クシを使って、シラミや卵がないかと確かめる「スクリーニング」という方法も有効です」

一度でも経験があればひと目でわかるのですが、フケと卵は似て非なるもの。真っ白なフケに比べて卵はやや黄みがかった色、こびりついているので髪を揺らしても動きません。子どもが「頭がかゆい」と言い出したら、虫メガネなどを使ってじっくり調べてあげたいもの。早めに見つけることで、駆除の手間もラクになりますよ。

文・鈴木麻子 編集・しのむ

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