出産時「実習中の学生を受け入れていいですか?」と頼まれたらどうする?受け入れたママたちの体験談
大学病院や、看護学校と提携している病院などでは、出産を控えている人に「学生をつけていいですか?」というお願いをされることがあります。目的は、看護学部や医学部といった「医師・看護師・助産師の卵」の学生さんの実習で、分娩の見学や、新生児や妊婦さんのお世話の実習といったことが行われます。
ただ出産は何が起こるかわからないのに、さらに他人が現場に入るとなると、少々戸惑いの気持ちも起こりますよね。役に立ちたいのはやまやまですが、実際どんなことをするのでしょうか? 実習生を受け入れた経験のある元・妊婦さんたちが体験談を寄せてくれました。
受け入れた!実際にどんなことをするの?
分娩の見学だったり、身の回りのお世話をしてくれたり。ママたちのコメントを見る限りでは、事前に承諾を得るケースが多いようです。
『受け入れたよ。それも男性1人と女性1人。嫌だったけど、看護師の卵ってことで協力した。出産時に私の頭の側からの見学。体を拭くのは最初から女性限定って話だった』
『陣痛中に学生2人付いてくれた。モニターつけるときに毎回モタモタされたのは若干イライラしたけど、汗拭いてくれたり、お尻押してくれたりと旦那より役に立ったよ。私の場合、陣痛中に急にお願いされてしかも夜中だったから断るのもなんだかな……と思ってOKした』
『私の時は新人看護師さんのOJTが勝手に行われてたけど、大勢が見守る中で生誕するなんて素敵と思った』
『うちは大学病院で産んだから学生さんが見学するのしょっちゅうだったよ。さすがに出産のときは許可取られたけど、なにも考えずに受け入れてたわ。帝王切開で麻酔のときとか見られてた。回診のときもぞろぞろと学生がついてまわってたな~』
申し訳ないけれど断った/一部OKした
言われたけれど断ったという人もいました。事前承諾はあるのですが、出産の進み方によっては事前ではなく陣痛中の承諾となってしまい、考慮できないまま断るケースもあるようです。
『うちは全員に、「研修のためお願いすることがあります」というプリントが渡されていて、実際許可とったのは陣痛真っ只中。痛みでそれどころじゃないのに、「連れてきても良いですかぁ?」って』
出産は衣服をまくりあげ、下半身は裸に近い状態で行うものではあるので、恥ずかしさを感じても不思議ではありません。医療を学ぶためであり邪な気持ちはないとわかってはいるものの、見られるのに抵抗があるという人もいました。
『沐浴などならいいけど、出産は断りましたよ』
『授乳はちょっと恥ずかしいのがあって最初は退室してもらってたけど、可哀想だし勉強にならないと思ってOKしたわ』
もはや笑い話?ドタバタ見学になってしまった人
出産の進み方は予測がつかない、ということで、見学や実習もスムーズにいかないパターンもありました。
『1人目の時、微弱陣痛で学生さんがずっとついてくれてて心強かったよ。学生といっても年があまり変わらないし、あちこち擦ってくれたり心配してくれたり話をしたり気が紛れた。いざ! 陣痛が本格的になった夕方、時間なんで……と帰っていった(笑)。肝心なものが見せられなかった』
『私は断るも何も分娩室に急に学生3人入ってきて「私達も立ち会ってよろしいでしょうか?」って聞いてきた。子宮口全開の時に3人自己紹介してきて、聞く余裕もなかったわ』
学生さんならではのこんな事情も。
『出産前から入院してたから、学生さんの為になるならと承諾したら泣きながらお礼を言われた。私がもし断っていたら単位が取れなかったらしい』
『「みんな断られたんだよね」って言われて、仕方なく空気読んで承諾した』
まさか出産が、他人の卒業の手助けになるとは……! お腹の赤ちゃんもビックリですね。
若き医療人に幸あれ!出産に立ち合った実習生たちの反応
立ち合った側の実習生の皆さんは、命が誕生する現場を実際に見て、どんなことを感じたのでしょうか?
『出産後は感想とかいろいろ聞かせてくださいと言われたけど、産後体調が悪くて赤ちゃんの世話どころではなかったので配慮してくれた。でもやっぱり一緒に何時間も頑張ってくれたから生まれた時の「おめでとうございます!」は素直に嬉しかったよ。「こちらこそありがとうございます」って思った』
『学生さんが2人いたんだけど、生まれた瞬間見て泣いてたよ。片方の学生さんは退院まで付いてくれた』
『自分が看護学生の時、大変なのに見学をさせてくださって、本当に心から感動しました。実習時間が終わっても分娩が終わる最後まで見学させてくださいました。ママさんの前で立ち尽くし感動で震え号泣。そして頑張って看護師に。そして今自分が妊婦に。あのママさんへの感謝は忘れることがありません。今はとにかく早くつわり終わってくれ(笑)』
『19歳で出産する時に「歳が近いから許可してくれないか」と言われて許可しました! 若いからスルリと生まれるかと思いきや10分間隔から75時間の難産→回旋異常→母子ともに危険→無事出産後も母大量出血→かなりの貧血……と散々だった。それでもずっとずっと腰さすってお尻押して、一生懸命「どこが辛いですか? どうしたら楽になりますか?」って声かけてくれた。生まれてからも泣いてくれて、「こんなに大変な人もいるんだと学べました。出産は奇跡だと改めて思いました」って深く頭下げてくれた』
『赤ちゃんも丁寧に扱ってくれたし、学生さんの笑顔もキラキラしてて。こうやって優しい助産師さんが育っていってくれるならと嬉しかったです』
『条件付きで了承したよ。陣痛中に起こる私の発狂、便通を我慢できる子のみ。私が退出を頼んだら出て行くこと。この2つが私の条件。見事学生さん達は耐えてたよ(笑)。二日目くらいに抱っこしに来て、泣き出した学生さんには本当泣けた。学生さんの1人は14年後に骨折した我が子の骨をボルト手術してくれた先生よ。驚いたことに我が子を覚えていてくれて、もしかして!? って聞きに来た。写真も持っていて感動した』
実習生の受け入れをOKしたママさんたちは、多少(?)のトラブルはあったものの、志の高い若者の未来を応援できたということで、嬉しかったようです。
自分の出産の経験が未来の医師・看護師・助産師さんたちの糧となり、ひいては医療の進歩につながる……。大げさかもしれませんが、そう考えると誇らしいことですね。
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※想像と違った?感動というよりただリアルなママ達の出産エピソード- 参考トピ (by ママスタコミュニティ)
- 出産時に学生を見学させてほしいと言われた