いつでも、どこでも、ママに寄り添う情報を

肩こり、寝つきの悪さ……育児疲れのママが自宅でできる簡単ストレッチ


子育て中のママは、子どもを抱っこしたりおむつを替えたりと大忙し。体は使うものの運動はできていないため、産後に体型が戻りにくい、肩こりがひどい、なかなか寝付けないなどの問題を抱えている人もいます。そんなママたちのために、自宅でできる簡単なストレッチについて、健康教育コンサルタントの内藤隆さんに伺いました。
prof_naito

出産後、体重が落ちても体型が戻らない!

――出産後、体重は元に戻ったのに体形が戻りません。

体重が落ちたのに体型が変わらないという場合は、筋肉量が落ちて脂肪だけ残ったという可能性が高いですね。食事のコントロールだけだと、ほぼ筋肉が落ちている可能性があります。筋肉が落ちると代謝が悪くなるから痩せにくくなるうえ、おなかをはじめ、全身の皮膚がたるんだままになってしまいます。

――体型を元に戻すためにはどうしたらいいですか?

体のそれぞれの部位を使う運動をしたら、脂肪が減って筋肉がつき、それによって体型も変わってきます。運動できるようになったら、軽いストレッチなどから始めて、気になる部分の筋肉をつけていくといいですね。

「加齢とともに代謝が落ちる」はウソ

――年を取ると代謝が悪くなるという話を聞きますが、これって本当ですか?

それは事実ではありません。基本的に、代謝は筋肉量に比例します。そのため年を取ると代謝が落ちるというよりも、年を取ったことで筋肉量が減り、その結果、代謝が落ちたというのが正解です。逆にいえば、筋肉量を維持できれば、これまで通り代謝は良いままです。

つらい肩こりをやわらげるための体操

――肩こりがひどくてつらいのですが、運動したら変わってきますか?

肩や首が痛くなるときは、肩甲骨の動きが悪くなっているかもしれませんね。肩甲骨の動きが悪くなると、その上に首が乗っているため、肩、首が痛くなります。体を前方向に持ってくることが多いと、痛くなります。たとえば、子どもを抱っこする、授乳するときの姿勢はどうしても前かがみになります。そうなると、肩、首が痛くなるのです。

――自分でできるストレッチはありますか?

ひじをしっかりと伸ばして片手を大きく上にあげます。腕を上にあげるときは、手のひらを内側に、体のほうに向けてまっすぐと伸ばします。腕が真上にきたら、手のひらを外側に向けて、ゆっくりと腕を後ろに回します。1周に5秒以上かけ、5周ほど回します。

これをするだけで、肩の痛みが楽になり、腕が動かしやすくなります。

寝る前の1分で体がラクになる「ゆらゆら体操」

――育児で疲れているはずなのに、夜ぐっすり眠れません。運動不足と不眠は関係ありますか?

あります。運動をしないと体液の循環が悪くなります。筋肉が緊張していると、自律神経のバランスが悪くなり、寝つきが悪くなって夜中に目が覚めやすくなるのです。

――寝つきが悪いときはどんな運動をしたらいいですか?

寝る前に四つん這いになり、体を前後に動かしたり、左右にゆらゆらと動かすのもいいですよ。それによって体の緊張がゆるみ、眠りにつきやすくなります。「今日やったから、すぐに朝までぐっすり眠れるようになる」というものではありませんが、続けていくと眠りやすくなりますよ。

「育児で疲れて運動どころじゃない」と思われるかもしれませんが、ストレッチなどで軽く体を動かすと、ストレス発散とともにほどよく体が緩んで寝つきがよくなります。眠る前に試してみてくださいね。

 

取材、文・長瀬由利子 編集・山内ウェンディ イラスト・天城ヨリ子

関連記事

0歳からできる!遊びの中での「運動能力アップ法」とは?
「子どもの運動能力がよくなったらいいな」とは思うものの、どうやったら伸びるの? そんな疑問をお持ちのママもいることでしょう。実は、0歳からできる基礎動作をしっかりと身につけることで、成長とともに子...
はだしでいる子は”運動神経”が良くなるって理由とは?
「子どもの運動神経を伸ばしたいと思ったら、皮膚をさすったり、足裏をマッサージするだけでも効果が期待できます」と話すのは、健康教育コンサルタントの内藤隆さん。なぜ皮膚や足裏マッサージをすると、子ども...
水が怖くてプールが苦手。お風呂でできる克服法は?
「水泳をすると風邪をひきにくくなる」「体力がつく」「水難事故に備えて」など、子どもの習い事として人気のスイミング。子どもによっては「水が怖い」といって嫌がる子もいますが、水嫌いはどうやって克服した...