男子トイレにひとりで行きたがる年頃の息子……一緒に入れないママができることは?
年長になる息子は、最近出先で女子トイレに一緒に入りたがらなくなりました。けれど、女の私が一緒に男子トイレに入ることもできず、多目的トイレが空いていればそこに一緒に入りますが、そこはあくまでもその設備を必要としている人たちのもの。もう6歳になる息子と常用するのも気が引けます。
そんなある日、いつもの公園で息子と遊んでいたら「トイレ!」と言うので、男子トイレに連れて行きました。トイレには1~2名の男性がいらっしゃったので、さすがに出入口で待つのは気が引け、少し離れたところで息子を待つことに。
すると、何故だか知らないオジサンと出てきた息子。
私は慌てて息子に駆け寄ります。
私「何かありましたか?」
オジサン「この子ができなさそうだったから、手伝ってあげました」
私「……ありがとう……ございます……」
そうして去って行くオジサン。私は息子にすかさず確認します。
私「大丈夫? なにかされなかった?」
息子「手伝ってもらっただけだよ~」
私「どこか触られたりしなかった?」
息子「うん! 大丈夫~」
私「良かった……」
このオジサンは、本当に親切ゴコロで手伝ってくれただけかもしれません。だとしたら、私のこの「疑い」の気持ちは申し訳ないのですが、最近世の中を騒がしている誘拐やわいせつといった物騒な事件が、どうしても頭をよぎってしまうのです。
特に男の子は、ママが立ち入ることができない「男子トイレ」という密室で何が起こるか分かりません。もちろん何もないに越したことはないのですが、私は母親として子どもを守らなくてはいけません。
そんな話をママ友にすると、
ママ友「分かる! 私も申し訳ないと思いつつ、男子トイレの入り口に張り付いて大声で声かけしてるよ!『大丈夫―? ひとりでできるー? 出たー?』とか。親がここで見張っているぞっていうのをアピールしてる。トイレで用を足している男性からすれば、何だ?って感じだろうけど(笑)。何かあってからじゃ遅いからね」
ママ友2「私も! とくにスーツケースや大きいリュックを持って入る人がいると、さらに警戒レベル上がっちゃう。トイレが長くて声かける内容がなくなると、『この後どこ行く~?』とか『夕ご飯何食べる~』とか、関係ないことを大声で叫んでるわ(笑)。なんだこの人って思われているんだろうな」
ショッピングモールに息子と出かけたとき、比較的大きめの男子トイレに入る息子に、出入口に立って大声で声をかける私。息子にまで「恥ずかしくないの?」と言われてしまいました。でもママは、あなたを守るためなら恥も外聞も捨てますよ!
男の子に限らず、「トイレ」という密室に子どもをひとりで送り出すには、いろいろな気配りが必要になってくるかと思います。
ママが一緒に入れば良いと思われる女の子だって、年頃になればひとりで行きたがりますし、パパが娘とお出かけしたときは、今回の逆バージョンにもなりかねませんよね。
皆さんは子どもの公衆トイレ、どういうことに気を付けていますか?
脚本・渡辺多絵 イラスト・水戸さゆこ