「テレカを使って電話ボックスで電話してくる」。昭和っぽい会話を再現してみたらこうなった
「平成」も残すところあとわずか。2019年5月1日に新しい元号に切り替わります。新元号になったら「平成の頃は」なんて懐かしむことになるわけですが、その前に駆け込み「昭和ネタ」を残しておきたいと思います。
燃えた、ハマった、アイドル黄金期
アイドル黄金期とよばれた80年代、昭和に直すと55年あたりから。アイドルから影響を受けて、慣れないローラースケートをはいて滑って転んだり、雑誌や写真を買って切り抜きをした記憶を持つママもいそうですね。
『今月の平凡表紙シブガキだよ!』
『聖子ちゃんカットにしちゃった』
『駄菓子屋で光GENJIのブロマイドくじ引いてきた! かーくん欲しかったのに、あっくんだったよー!』
子どもが集まる駄菓子屋では、アイドルプロマイドのほかにも暴走族のかっこうをした「なめ猫」グッズや、ビックリマンチョコシールなどが大人気。くじ引きなので、なにが出るかわからないワクワク感がピュアな小学生たちの心をくすぐったのでしょうか。
『「あ、アグネスチャンのひなげしの花録音するから、みんな静かにしててね」。父「お母さん、お茶ちょうだい」。私「お父さん、録音してるって言ったじゃん」』
テレビとカセットデッキを直接つなぐことができず、テレビの音声を録音するときは常に家族の声が入る危険と隣り合わせ。
『あー! 借りた音楽カセットをダビングしようと思ったら、元のカセット上書きしちゃった! カセットのテープ出てきた! 鉛筆ない?』
テープの上に新しい音楽を上書きしようとしたら元のデータを消してしまったり、カセットデッキから取り出す際にテープが引っかかってしまい、鉛筆を使って元に戻したことは、一度や二度ではないはず。
昭和な日常の光景
キン消し集めに超能力にと、大きなブームを巻き起こした昭和時代。平凡ながらも味わい深い日々でした。
『ぎゃーー 蝿取り紙が髪の毛に絡んだ』
どこの台所でもたいてい天井からぶら下げられていたハエ取り紙。うっかり頭がぶつかると髪の毛にハエの死骸が!
『スプーン曲がらないよ~(ユリゲラーを見てやってみた)』
超能力ブームの火付け役、ユリゲラーのマネをしてスプーン曲げがブームに。
『弟のキン消しでノートの字消したら、ノートがすごく汚くなっちゃったよ!』
大人気アニメ「キン肉マン」のキャラクターたちのフィギアが消しゴムになってカプセルトイとして販売。消しゴムだけどほとんど文字が消えないという、ある意味衝撃的な商品でした!
「学校は今も昔も変わらない」と思いきや……
どこかのんびりしたイメージがある昭和時代の学校。勉強よりも体力、精神力を鍛えることが大事だった!?
『明日遠足だから200円ちょうだい、駄菓子屋行ってくる』
『先生、質問していいですか? バナナはお菓子に入りますか?』
遠足のたびに繰り返されるこのやり取り。いっそのこと「おやつ代には果物は含まれません」と書いてほしかった?
『宿題忘れて、廊下に立たされちゃったよ。明日の体育はウサギ飛びだって。マイッタマイッタ!』
「ど根性」が当たり前だった昭和時代、ことあるごとにうさぎ跳びをさせられていたようです。
『給食の牛乳キャップで「パッ」って息吹きかけて裏返ったらちょうだいね』
牛乳は瓶だったため、紙の蓋がついていました。そしてなぜかその蓋が人気でした。
平成生まれには伝わらない言葉の意味
同じ日本語を使っているのに、昭和世代と平成世代ではときどき会話が成り立たないことも。
『明日ははなきん』
はなきん=花の金曜日。昭和40年、パナソニック(旧松下電器産業)が始めた週休二日制が広く企業などで導入されたことから、翌日の仕事を気にしなくていい金曜日は夜遅くまで遊ぶ人が増えました。
『ギロッポンでチャンネーとシースー。そのあとマハラジャでデルモお持ち帰りーのブティックホテルでワンナイトラブ……てーきーな!?』
なぜ単語をわざわざひっくり返していう必要があったのか。当時から大いに謎でした!
『明後日半ドンだわ』
週休2日制が広がる前、土曜日の仕事はお昼まで、という会社も多かったよう。
アナログからデジタルに
アナログが主流だった昭和に変わり、平成はデジタル全盛期へ。電話は安く、データはすぐに送れるようになりました。
『公衆電話から携帯にかけると10円がどんどん落ちてゆくから、すぐ切れちゃう』
『電話ボックスでテレカ(テレホンカード)で電話してくる』
公衆電話を使う場合は、10円玉を用意してかけていいたものの、途中からテレフォンカードが登場。
『長距離電話は8時過ぎにして』
遠いところに電話するときは、夜8時以降になると安くなるというプランが。今ならLINEなどで世界中どこにかけても無料に。
『体温計を計り終わったら振ってからしまってよー』
現在のデジタル体温計と違い、水銀を使った当時の体温計は使い終わったら振って最低温度に戻さないと次の人が使えません。
『チャンネル回して! あっチャンネル取れちゃった~。調子悪いからテレビ叩いて』
ブラウン管時代のテレビは、番組を変える時にリモコンではなくダイヤル式でした。
『この前撮った写真を焼き増しして渡すね』
今だったら、「撮った写真のデータ、今すぐ送って」でしょうね(笑)
昭和生まれの人には懐かしいネタ満載! だったかもしれませんが、ここで衝撃的な一言が。
『平成3年生まれの私。ざっと見たけどテレホンカード以外わからない。旦那と12離れてるんだけど、旦那は読み上げたら笑ってたからたぶん通じてる……』
平成生まれには、ほとんど通じないことだらけのようです。
文・長瀬由利子 編集・山内ウェンディ
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