敵か味方か?名探偵を演じるのは田中直樹さん。映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン フィルム)』
映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン フィルム)』(2018年8月4日ロードショー)に、お笑いコンビ・ココリコの田中直樹さんがゲストキャストとして出演。”謎のイケメン名探偵”役ということで話題となっています。これは夏の2本立て映画として恒例となった『仮面ライダー/スーパー戦隊』シリーズの劇場版最新作となるもの。
田中さん扮するエルロック・ショルメが両レンジャーとどんなふうに関わっていくのか、興味をひかれるところですよね。映画公開を前にまだまだ謎の多い役柄ではありますが、撮影時の思い出や「スーパー戦隊シリーズ」への思い入れなどをご本人に語っていただきました。
子どものころから大好きだったシリーズに出られて、本当に光栄でした
──今回「スーパー戦隊シリーズ」の世界に入ってみたご感想はいかがですか?
田中:<本当にプロフェッショナルの集まり、という印象でした。人物を演じられるキャストのみなさん、変身後のヒーローや怪人を演じるアクターの方、アフレコで声を当てられる声優さん、それを録音する制作さんチーム、技術さんチームと、本当にすごいプロの集団だなぁと。ふだん出ている”人”が演じるだけのドラマとはまた違う現場だったので、いっそうそれぞれのセクションの方のすごさを感じることができました。 ──今回は”謎のイケメン探偵”という役どころでしたが、演じる上でどんなことを意識されましたか?
田中:とにかく本当にデキる男なんですよ。頭もキレるし、立ち振舞もスマートで。監督さんには「とにかくイケメンに演じてください」とリクエストされたんですけど、実際がイケメンではないので(苦笑)正直ちょっと難しくて。でも監督さんが毎回カットがかかるごとに「カッコよかったです」「イケてました!」と言ってくれるので、そこに救われながらやっていました。ふだんの僕はボーッとしていて、頭も働かない人間なので。
──いえいえ、まさにハマり役だなと思いましたよ!今回の出演依頼を受けたときは、どんなお気持ちだったのでしょうか?
田中:子どものころから観ていたシリーズですからね。しかも自分の子どもたちが小さいころは一緒になってまた観ていましたし。ふだんは「仕事でこんなことがあったよ」というのを自分から話すことはほとんどないんですけど、今回に関してはちょっと違いましたね。自分自身もこの作品に関われることが、すごく嬉しかったです。
──自分のパパが憧れのヒーロー作品に出演するなんて、めったにない経験ですものね。
田中:そうですよね。まぁ子どもたちがどう思っているかはわからないですけど、まず自分自身が嬉しかったので(笑)。人生を振り返ったときに”スーパー戦隊に出させてもらったな”って、思い出すくらいの経験だと思うんですよ。すごく光栄です。
──ちなみに田中さんは”ルパンレンジャー”と”パトレンジャー”、どっち派ですか?
田中:うわ、難しいですね。どっちの戦隊も本当にナイスガイ、ナイスガールたちなんですよ。一緒に過ごさせてもらったのは2日間だけだったんですけど、本当に素敵なメンバーばかりで一方に決めるのは難しいですね。とはいえ僕の役はパトレンジャーチームにSPとしてずっと守ってもらっているので、ここで裏切るわけにはいかないですよね。さんざんお世話になったので、パトレンにしておきましょうか? とはいえ、ルパンのメンバーもみなさん素敵な方ばかりでした。
子どものころから、パパになった今も。スーパー戦隊には強いあこがれがあります
──「スーパー戦隊シリーズ」は、子どものころから観ていらしたんですね?
田中:観てました! (初代の)『秘密戦隊ゴレンジャー』をやっていたのが5~6歳のころだったので、今スーパー戦隊を観ているちびっこたちと同じように夢中になって観てました。レンジャーごっこもよくやりましたよ。アカレンジャーのマネをしてムチを作ったり、落ちている木に糸をくっつけた弓でアオレンジャーのマネをしたり。男の子って、そういうのが大好きじゃないですか? 最後の必殺技、ゴレンジャーハリケーンのマネもよくしました。
──パパになってから、また観はじめたという流れですか?
田中:観ましたねー。大人になってからは、『(炎神戦隊)ゴーオンジャー』から『(海賊戦隊)ゴーカイジャー』までを観ていました。劇場版も観に行かせてもらいました。『仮面ライダー』シリーズもそうですね。あとはヒーローショー! 後楽園ゆうえんちのスカイシアターから、シアターGロッソに名前が変わったときも行きました。
──めちゃくちゃお詳しいですね(笑)。
田中:子どもたちも今はもう中学生なんですけど、上の子はいまだにライダー好きで。一度卒業したんですけど、また戻ってきたところがありますね。昔からライダーのほうがストーリー的にもちょっと大人っぽいですよね? そこがハマりやすいのかもしれないです。
──お子さんたちが小さな頃は、戦いごっこなんかもありましたか?
田中:戦うことはあまりなかったですね。どっちかというと観るのが好きでした。まぁ、男の子は元気だから、家の中で戦われるとママは大変ですよね。加減もわからないから、全力だし。で、結果的に喧嘩して泣いちゃったり(笑)。うちは物を作るのが好きなので、ダンボールでよくベルトや武器みたいなのを作っていましたね。どんどん作っていくので、とにかくダンボール作品が増えるんですよ(笑)。武器以外のゴミがどんどんちらかっていくので大変でしたけど、でも自分もそうやって遊んできたので。そんなふうに考えると、不思議な気持ちになりますよね。自分が大好きで観てきたのと同じシリーズを、今も子どもたちが観ている。そんな作品って、なかなかないですからね。
──もし田中さんがヒーローになるとしたら、何レンジャーでしょうか?
田中:うわー、これも難しいですね。でもゴーカイレッド、かな。基本的にゴーカイジャーですね。ゴーカイジャーは、いろんなレンジャーになれるんですよ。これはもう、設定自体がずるいんですけど(笑)。過去のいろんなスーパー戦隊に変身できるのですよ。
──とはいえ、やっぱりレッドなんですね?
田中:そうですね。赤はチームを引っ張っていかないといけないので、責任も伴いますけど(笑)。それ以外だと僕は海の生き物が好きなので、青ですね。青は海の生き物が多い印象があります。
──やっぱり悪役よりも、ヒーロー派ですか?
田中:そうですね。子どもの頃からもちろんヒーローが好きで、憧れていたんですけど。でもスーパー戦隊の怪人ってちょっと抜けていたりおもしろかったりで、かわいげがあるんですよ。怖いばっかりじゃないんです。僕のスーパー戦隊の怪人の印象は、代々そうですね。『ゴレンジャー』の野球仮面なんて見た目はそのままボールだし(笑)、おもしろいんですよ。『ゴーオンジャー』の怪人も(害気大臣)キタネイダスとか、(害水大臣)ケガレシアとか、汚れているような名前ばっかりで。名前からしておもしろいんです。怪人同士のやり取りもちょっとコミカルで、親近感がわくんですよね。たぶんライダーよりちょっと下の世代の子どもたちがたくさん観てくれていると思うので、コミカルなところも怪人の魅力かなと。子どものころはヒーローにあこがれますけど、大人になると怪人の魅力もわかるので。今度観るときは怪人にも注目してもらえると、また新しい楽しみ方が増えると思いますよ。
──ではこの映画を楽しみにしている親子に、メッセージをお願いします。
田中:監督さんが「今までにないようなカットやアングルにチャレンジした」とおっしゃっているので、期待していただきたいです。とくにアクションシーンのアングルは、すごくカッコよいです。お子さんたちも夢中になれると思いますし、ママさんたちにはさわやかなイケメン、さわやかな女の子たちにも注目してほしいです。本当に見た目だけじゃなくて、中身もイケメンなメンバーばかりなんですよ。それも含めて作品を楽しんでいただけると嬉しいです。
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン フィルム)』は『劇場版 仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)』と同時上映で、2018年8月4日(土)よりロードショーです!
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劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会
©石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
©2018 テレビ朝日・東映AG・東映
文・鈴木麻子 撮影・泉 三郎