「上の子に申し訳ない」2人目育児でママが抱える心の葛藤
ママスタコミュニティに、第2子を出産して少し経ったママから「上の子に申し訳ない気持ちでいっぱい」という投稿が届きました。
覚悟を決めて臨んだはずの2人育児。きっと子どもたちの世話に翻弄される日々なのだろうな……なんて思っていたことでしょう。しかし投稿者のママが現実にぶつかったのは、自分の「上の子に対する気持ちの向き合い方」でした。
2人ともカワイイ我が子のはずなのに……出産後、どうしても上の子の言動や癇癪が目についてしまい、寄り添ってあげられなくなってしまったといいます。
『「自分は生む資格なかったのではないか」という気持ちになります』
そんな悩める投稿者のママだけでなく、2人目育児に悩むすべてのママたちに、先輩ママから届いた温かい言葉を贈ります。
上の子のすべてを受け入れられない自分に毎日イライラしてしまう。あふれるママの後悔
投稿者のママは、現在3歳の女の子と生後3か月の男の子のママ。下の子が生まれてからというもの、上のお姉ちゃんに対する自分の態度に自己嫌悪に陥る日々なのだそう。
3歳のお姉ちゃんは4月から幼稚園に行きはじめたばかり。慣れない環境での疲れもあってか、降園後は自宅で毎日泣きわめくようになります。
『下よりも上優先にした方がいいのは分かっているけど、上の子の泣きわめきで下が起こされて泣き出すと私もイラッとしてしまい、いつまでも泣いている娘にきつく当たってしまいます。先日は癇癪起こし靴下を投げ出したので一度注意、履きたいと言うので取ったら「いや、いらない」とまた投げ出したので、お尻を叩いてしまいました』
「上の子優先」なんていうのは、充分すぎるくらい分かっている投稿者のママ。しかし、やっと寝かせたと思った下の子が、上の子の泣き声で愚図り出してしまうと、つい上のお姉ちゃんを責め立ててしまいます。
下の弟も生まれて、幼稚園でも精一杯頑張っているお姉ちゃん。ガラリと変わってしまった生活環境の中、ママに甘えたくてワガママになってしまっているのでしょう。
本当はもっとお姉ちゃんにやさしくしてあげたい……。「大好き」であることに変わりはないのに、それができない自分を責め、イライラし、その矛先をお姉ちゃんに向けてしまうことにまた落ち込む……そんな負のループから抜け出せない投稿者のママ。
こんなんじゃ2人目なんか産まなきゃ良かった? そう思うこと自体が今度は下の子に申し訳なくなり、どちらの子どもにとっても未熟なママであることに、悲しくなります。
『上にも下にも寂しい思いをさせているのかと思うと情けないです』
ママたちからのエール「分かります!」頭では分かってる“上の子優先”
そんな2人の子どもの間で揺れる投稿者のママ。ママスタコミュニティからは、同じく切ない想いを抱えたママたちからエールが届きます。
『うちもそうだよ。保育園4月から行き始めた3才の上の子についきつい口調で怒ってしまう。余裕があるときは優しい言葉で言うが、みんなそんなものだよ』
『分かります分かります。自分の事責めないで下さいね。難しいですよね。2人目が産まれた時は、せっかく寝たのに起こさないでよって私もイライラしていた時期ありました。
構う時間も減り、いざ時間を作ろうと思って2人目を寝かしても起こされたりして、結局イライラ。感情的になって叩いてしまうことって、母親なら皆一度くらいはあるものだと思います』
『上の子を優先にって頭では分かっていても、なかなかできなかったりイライラするのすごく分かる。寝てるのに起こされるのもイライラしちゃうよね。こうして客観的に見るとこうすればとか言えても当事者になると難しいんだよね』
「みんな、そんなもの」と投稿者のママの背中を押してくれるようなママたちの声。「分かっている」のに「できない」ことへのイライラが募り、さらに悪循環に陥るのは「よくあること」なのだそう。それだけ一生懸命、子どもと向き合っている証拠ですよね。
怒涛のような毎日をイライラしながら送っている投稿者のママを見て、3歳のお姉ちゃんはこう言います。
『娘の最近の口癖が「ママ怒らないで」と「ママ大好きだから」』
気付けば毎日怒っている自分。つたないながらも、一生懸命ママに「今」の自分の気持ちを伝えようとしるお姉ちゃんに、ますます胸が締め付けられる想いになってしまう投稿者のママ。
『毎日朝と夜は抱きしめて「ママも大好きだよ」って言っているけど、嫌われないように顔色を伺っている娘に申し訳なくて』
お姉ちゃんの気持ちを受け取りつつ、自分の素直な気持ちも伝えているという投稿者のママ。それでも、今回の投稿で繰り返し話すのが「上の子に申し訳ない」という言葉でした。
「ごめんね」じゃなくて「ありがとう」へ
かく言う筆者も、現在3歳と6歳の姉妹を育てるママです。そして投稿者のママと同じように、下の子が生まれた後はとくに「上の子に申し訳ない」という想いを抱えてきました。
でも一体何が‟申し訳なかった”のでしょうか?
今までと同じ環境下で育ててあげられないこと? 「お姉ちゃん」になって我慢をさせていること? 寂しい想いをさせていること? それとも、いつも怒っていること?
できるだけ上の子優先に……とは、下の子が生まれたママなら必ず言われる言葉です。投稿者のママもそれは痛いほど分かっていて、幼稚園行事には必ず下の子を置いて参加し、週に1度は実家に下の子を預けてお姉ちゃんとの2人の時間を作るようにしているのだそう。
けれど、やってもやっても「足りない」と思ってしまう上の子に対する気持ち。一方で、それは下の子に対しても同じこと。上の子に構い過ぎれば、今度は下の子にも「申し訳ない」と思うでしょう。
環境が変われば、変わる前と比べて「ごめんね」と思い、理想とする育児があれば、それと比べて「申し訳ない」と思い、それは下が生まれたとか、お姉ちゃんになったとかそんなことは関係なく、すべてのママが抱える想いなのではないでしょうか?
筆者も2才差育児に悩み、疲れ「どっちの子どもにも上手く接することができない」と限界になった頃、ふと幼稚園の先生に言われたことがあります。
『お母さんが、そうやって悩んでくれるということだけで、子どもは充分なのよ。なんでそんなに謝ってばっかりなの? 「ごめんね」じゃなくて「ありがとう」に変えてみたら?』
思い通りの育児ができなくて、ママが子どもに想う「ごめんね」。その気持ちとは、きっと一生向き合っていかなくてはいけないものだと言われました。
しかし、そうやってできない自分と責めるのではなく、「ありがとう」に変えてみたら? という言葉。先生は、どっちみち納得する答えなんかでないとおっしゃいます。子どものために悩み、もがき、苦しみ……それでも子どもと向き合っていく時間が「家族」を創る。だったら、「ありがとう」の方がずっと素敵です。
「下の子が泣いて寂しい思いをさせて‟ごめんね”」は、「待っていてくれて‟ありがとう”」に。
「我慢ばっかりさせてしまって‟ごめんね”」は、「頑張ってくれて‟ありがとう”」に。
「ダメなママで‟ごめんね”」は、「こんなママでも好きでいてくれて‟ありがとう”」に。
たくさん怒ってばかりで「ごめんね」だけど、毎日そばに居てくれて「ありがとう」。
最後に先生はこう仰いました。
『大丈夫。あなたは自分で思っているよりも、ずっと良いママなのよ』
毎日頑張っているママたちに、どうか届きますように。
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