野菜ジュースもオススメ?専門家が伝える、子どもを野菜好きにするための3つのポイント
お子さんは、食べ物の好き嫌いはなく、何でも食べてくれますか? 何でもモリモリ食べてくれるならいいけれど、好き嫌いのある子に「野菜を残さないで!」「一口でいいから食べてみて!」といった声をかけているご家庭も多いかもしれません。トレンド総研の「ベジトレ」調査によると、学校給食の現場でも子どもたちの偏食が問題になっているようです。子どもを野菜好きにするための方法を、栄養士・料理研究家である浜田陽子(はまだようこ)先生が提案しているのでご紹介したいと思います。
学校給食で食べ残しが多い献立No.1は「野菜のメニュー」
小学校教員を対象に、「給食残し」に関する調査を実施したところ、残食率が気になると答えた先生は約9割にも上ることがわかりました。
また、「学校給食において食べ残しが多い献立・食材」については、「野菜のメニュー」が最多に。「魚のメニュー」、「海藻のメニュー」、「牛乳」などが続いています。野菜が苦手だという子どもが多いことが分かりますね。
・調査対象:20~60代 小学校教員300名 ※現在、給食のある学校において担任・副担任を務めている方
・調査期間:2018年4月20日~4月23日
・調査方法:インターネット調査
野菜嫌いの克服のために、何をすればいいのか分からないママも約8割
家庭でも、野菜嫌いの克服に取り組んでいるかを聞くと、「細かく刻んだり、ミキサーにかけたりする」、「可愛い型でくり抜いて楽しく食べられるようにする」、「苦手なものを食べたらご褒美のおやつをあげる」など、子どもが野菜を食べるようにさまざまな工夫をしているママたちの姿が垣間見えました。
一方で、「子どもの野菜嫌い克服のために、何をすれば良いかわからない」と答えるママも83%いることが判明。
・調査対象:20~40代女性 300名 ※小学校入学前(3~5歳)の子どもがいる方
・調査期間:2018年4月20日~4月23日
・調査方法:インターネット調査
野菜嫌い克服に向けて、具体的にどうすれば良いか悩んでいるママが約8割と多いようです。ママスタにも、さまざまな工夫をしながらも食べてくれない子どもに、どうしたらいいのか悩むママの声が届いていました。
『色々工夫しても食べてもらえないから悩んでるんだけど。
これ以上どうすればいいのか教えて欲しい』
『うちも最近好き嫌いが多くなり困っています。ご飯とほうれん草、ヨーグルトなどしか好んで食べてくれません。よく卵に野菜まぜたりするんですが、毎食卵というわけにもいかず。栄養不足が心配です』
専門家に聞く、家庭での野菜嫌い克服のためのポイントは?
野菜嫌いの子は多く、最近では学校における給食の「残食率」の高さが問題になっています。特に野菜メニューの残食率が多いと言う調査結果も出ていましたね。
そんな野菜嫌いを克服するために、栄養士・料理研究家・食コンサルタントである浜田陽子(はまだようこ)先生が提案しています。
1.苦手意識を持っているポイントを探す
浜田先生は、子どもが「美味しくない」と感じた要素がどこにあるのかを探すことが重要だと言います。
『例えば、トマトが嫌いな子どもは、味そのものが嫌いというよりは、生トマトの食感が嫌いというケースが多いです。どこに苦手意識を持っているのかを見極めて、その要因となっているところをフォローしてあげることが大切だと思います』
2.野菜ジュースを使うのもオススメ
もし食感が苦手、生野菜は食べられない、といったことが分かれば、野菜ジュースを使ってもいいそうですよ。
『生の野菜でうまくいかない場合は、野菜ジュースを使うのもおすすめです。野菜ジュースを飲ませたからおかずを一品減らそうという考え方はNGですが、「補助」としてはいろいろな使い方が可能です。おうちで作れば甘さが調整できますし、最近は市販の野菜ジュースも格段に飲みやすくなっています。もちろん生の野菜を食べられるようになるのが本当の克服ではありますが、「口に入れた」という実感を持たせるためのファーストステップとしては有効と言えるでしょう』
3.苦手な野菜や野菜ジュースが、料理に入っていたことを伝える
浜田先生によると、少しでも苦手な野菜やそれが入っていた野菜ジュースを口にできた場合には、子どもへのフォローが大切だそうです。
『もし、野菜ジュースをそのまま飲むのも難しいようであれば、料理に使ってみるという手段もあります。煮詰めてソース風にする、トマト煮やラタトゥイユに使う、カレーやシチューの水分のかわりに使う、他のゆで野菜と一緒にミキシングしてポタージュにするなど、使い方もさまざまです。
このときのポイントは、「この料理に野菜ジュースが入っていたんだよ」ときちんと子どもに教えること。子ども自身に「この料理には野菜ジュースが入っていて、自分の口に入った」ということを理解させることが、成功体験へとつながり、野菜嫌い克服への第一歩になります』
自分が苦手な野菜をジュースなどで口にできたときには、自分の口に入ったことを伝えることが大切なのですね。
自家製ジュースを作っているママも
野菜嫌いは成長するとともに克服されるという声もよく聞きますが、諦めずに野菜を食べる機会は幼い頃から作っていきたいですよね。ママスタには、野菜嫌いのお子さんに、自家製の野菜ジュースを作っていたという声も届いていました。野菜をそのまま食べることは難しくても、野菜ジュースなら挑戦しやすいですね。自家製なら何が入っているか分かるので安心です。
『ウチは自家製野菜ジュースよくあげたけど。ゆでた野菜と水、蜂蜜をミキサーにかけるだけ。ただし野菜のチョイスを誤るとヘンテコな味になるので注意。バナナかリンゴを一緒にいれると飲みやすいよ』
『ほうれん草とにんじんは毎回入れる。サラダほうれん草のほうがエグみがないけど、高いからだいたい普通のほうれん草*。飲みづらいからリンゴとハチミツも少し。あと、氷も5~6個入れると冷たいしちょっとスムージーっぽくなるからおいしいよ』
『にんじんジュースおいしいよ! 人参とリンゴだけで簡単。リンゴの甘みで飲みやすくチビも大好きだよ! それにバナナ入れたらまた美味しい』
野菜嫌いの子どもに困っているママは多いことが分かりますよね。野菜を食べることは、栄養補給の面だけでなく、「苦手なものを食べられた」という成功体験にもつながるとのこと。もしお子さんが苦手なものを口にすることができたときには、食べられたことを子どもに伝えてあげたいですね。
文・山内ウェンディ 編集・横内みか
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