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2020年にはじまるプログラミング教育。女子小学生の保護者65%が「賛成」だけど……

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文部科学省が新学習指導要領を発表してから、2020年以降に小学校教育の中で起きる変化が話題となっています。大きな注目を集めるのが、「英語教育」「プログラミング教育」の本格化。これまで歌などを通して英語に親しんでいた小学5・6年生の外国語活動が「教科」に格上げになるのも、その一例です。
先日発表された「子どもライフスタイル調査 2018 春」(株式会社KADOKAWA・株式会社角川アスキー総合研究所による共同調査)の結果によれば、女子小学生の76%が「現在、英語学習をしている」と回答。一方で「現在プログラミング学習をしている(または、したいと思っている)」は13%と、両者にかなり大きな差があることがわかりました。

女子小学生の半数は「プログラミングという言葉も知らない」

まずママたちが気になるのは、やはり「英語」ではないでしょうか。グローバル化に備えるという名目があるようですが、実際のところ小学生で「英語を習っている」という子はどれくらいいるのでしょう?

女子小学生に尋ねた結果は、「英語学習をしている」という子が76%。「そんなにいるの?」と一瞬びっくりしますが、その多く(全体の58.4%)は「学校の授業で学習している」と回答しています。最近では低学年のうちから授業のカリキュラムに入っていることも珍しくないので、納得のいく結果といえそう。
全体の中で「英会話教室で学習している」子は11.2%、「塾で学習している」子は10.1%。一方で「学習していない」と答えた子も23.7%いました。

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「プログラミング教育」についてはどうかといえば、その多くは「プログラミングという言葉も知らない」が圧倒的に多く44.7%と約半数。次いで「言葉は知っているが、どういうものかはよくわからない」27.4%と続きます。「現在学習してる」子は3.1%と、かなりの少数派。

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そこで気になるのは、保護者側の考えです。女子小学生の保護者に尋ねたところ、「英語教育に賛成」は91.9%、「プログラミング教育に賛成」も65.1%とどちらも前向き。ただ「プログラミング教育に反対」は31.3%と、少なからずいます。

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「英語教育に賛成」の理由として挙げられたのが「早期に英語教育をはじめたほうが、身につきやすいと思うから」「英語に抵抗なく接することができると思うから」など。「自分が苦労したので、子どもには英語を使えるようになってほしいと思うから」も21.3%います。我が身を振り返ると……ということですね。なるほど、よくわかります。
「英語教育に反対」は保護者全体で7.3%と多くはないものの、理由としては「国語や算数の基礎学習を充実させてほしいと思う」「教養や人間性を高める教育のほうが必要だと思う」「母国語(国語)の発達が遅れることがあると思う」などの意見が挙がっています。たしかにこちらにも一理あり。

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プログラミングに関して賛成派の保護者の理由としては、「勉強する過程で論理的志向が身につくと思う」「勉強する過程で問題解決能力が身につくと思う」「知識があることで世界が広がると思う」などの回答が。
「プログラミング教育に反対」の保護者は、「ほかに学習すべき教科があると思う」という理由が51.8%と過半数を超えました。「習うメリットがわからない」19.6%、「目が悪くなりそう」11.6%、「依存症になりそう」9.9%という回答もあります。

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「英語」を習っている子は約20%の一方、「プログラミング」は2.0%

アンケートでは、今行っている習いごと(塾も含む)についても尋ねています。それによれば全体でもっとも多かったのが「水泳」32.4%。さらに「ピアノ」31.3%と続きます。このふたつはまわりの小学生でも「やっている子が多いな」という印象ですよね。
ちょっと意外だったのは、3番めに多かったのが「英語・英会話」19.6%だったということ。英語教育が本格化する2年後を、すでに見すえている家庭も少なくないのですね! 一方の「プログラミング」は2.0%とかなり少数。都市部は別として、まだ教室がそれほど多くないことが大きな要因かも。ただ、今後少しずつ増えていくのだろうなと予想できます。

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「英語はともかく、プログラミングなんて子どもに本当に必要なの? 考えたこともなかったのに」という家庭も、きっとありますよね。今回のアンケート結果を見ると、「我が家だけ遅れているのかな?」とあせる必要はなさそうです。この2年のあいだに自分も含めてどう世の中の意識が変わっていくのか、じっくり注目したいところですね。

<子どもライフスタイル調査 2018 春>調査概要
調査方法:雑誌添付ハガキによるアンケート(女の子向けゲーム&キャラクター情報誌『キャラぱふぇ』読者を対象に調査、回答者から読者の中心層である女子小学生を抽出し、集計分析)
調査期間:2017年12月1日~2018年1月20日
集計サンプル数:358件(女子小学生1~3年生 249件、4~6年生 109件)
※データはすべて株式会社KADOKAWA調べ

文・鈴木麻子 編集・しらたまよ

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