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美術館や博物館めぐりから、竪穴式住居で宿泊体験まで。親子で芸術に触れるといいワケ

Father and daughter looking at expositions「子どものうちから美術館に行かせて芸術に触れさせておくといい」「博物館に連れていくと、地頭が良くなる」など、噂には聞くけれど理由は何でしょうか? お母さんが集まるコミュニティ事業『てらこやクロス』の主催者であり、自身もよく2人の子どもを連れて美術館や博物館めぐりをするという櫻井俊輔さんにお話を伺いました。
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勉強させるなら「芸術鑑賞」

「子どものうちから美術館や音楽鑑賞、博物館めぐりなどをして、本物に触れさせるといい」という話を聞いたことがあるお母さんも多いと思います。美術館であれば、偉大な芸術家たちの描いた迫力ある絵を見ることによってエネルギーを感じたり、色鮮やかな色彩に圧倒されることがあります。

また音楽であれば、オーケストラの奏でる力強い音に振動を感じることもあるかもしれません。博物館だったら、大きな恐竜の骨を前にワクワクするかもしれません。このように、本物に触れることによって心動かされる体験をした子どもは、その世界の持つ魅力にどんどんハマっていきます。また同時に、豊かな心が育っていきます。

「美術鑑賞」でクイズ大会

そうはいっても「美術館に行っても何をしたらいいかわからないし、子どももすぐに飽きちゃう」という場合もありますよね。そんな場合は、1枚の絵を見て、親子で感想を言い合うのがおすすめです。「リンゴはどこにある?」「赤い靴を履いた子は何人いる?」など、絵の中にあるものを指定してクイズ形式で出してあげてみてください。

問題を出してあげることで絵に夢中になり「あ、わかった!」と答えてくれるようになります。そうやってちょっとずつ絵に興味関心を持たせてあげると、子どもはどんどん自分からおもしろがっていろんなものを探すようになるのです。そして、いつしか美術館に通うのが楽しみになってくるのです。

「歴史資料館」は学校で行くよりも親と行く

我が家の場合は、美術館以外にも科学館や歴史博物館によく行きます。小学校高学年になると社会科見学などで歴史博物館に行くこともありますが、友達同士だと遊んでしまって、結局何も見てこなかったということがあります。せっかくいってもそれではおもしろさがわかるまではいきません。そのため歴史博物館は、親が連れて行ってあげてください。

歴史博物館に行ったら、今の暮らしと昔の暮らし、同じところと違うところを探してみるとおもしろいですよ。「昔はお米のもみ殻を取る脱穀機を使っていたんだね」「畑を耕すのには鍬(くわ)が必要だったんだね。今はどうやっているんだろうね」と話したり。係の人に聞いたり、本で調べるのもおもしろいですよ。調べることで勉強にもなります。

「竪穴式住居」に泊まってわかった「今の生活」のありがたさ

また、博物館では体験講座をやっているところもたくさんあります。我が家では、体験講座には積極的に参加しています。先日、竪穴式住居に泊まる体験会があり、子どもと2人で参加してきました。夕食には係の人が当時の土器を使ってお米を炊いたご飯を食べたり、ビニールシートを敷いた土の上で寝袋に入って寝たりと、普段はできない体験をすることができました。翌日、子どもと「土の上で寝るのは体が痛くなるね」「ベッドがあってよかったね」などと話しました。昔と今との対比をすることで、生活の便利さもわかるし、大変さも実感できます。

ほかにも、博物館などでは紙すきや土器づくりなど、体験できることはたくさんあると思います。実際に自分の目で見て、触って、匂いをかいで、体験することで、新しい発見や驚き、感動などが味うことができます。感性が高い子どものときから、美術館や博物館、音楽鑑賞など多様な芸術に触れることで、心はより豊かに成長するのです。よかったら今度の週末、家族で出かけてみてみませんか。

取材、文・間野由利子 編集・北川麻耶

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