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「子どもの忘れ物」は親が届けるべき?周囲に迷惑をかけ続けるワケとは #ママが知りたい子どもの教育

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金曜日になると学校から持ち帰る上履きや体操着、給食袋など。月曜の朝には、手いっぱいの荷物を学校に持っていかなければいけません。1つでも忘れたら大変……なところですが、持ち物を自宅に忘れていく子どもはあとを絶ちません。子どもの忘れ物問題に頭を悩ますママたち。いったいどうしたらいいの? お母さんが集まるコミュニティ事業『てらこやクロス』の主催者であり、2児の父親でもある櫻井俊輔さんに「子どもの忘れ物対策」についてお話を伺いました。
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忘れ物をしても「学校に届けてはいけない」

ます最初に一言いうと、子どもは忘れ物をします。

問題は、忘れ物をしたときに親がどう対処するか。「また上履きを忘れてる!」「今日は2時間目から体育があるのに」「給食袋を持っていかないと次に着る子に迷惑がかかる」。こんな理由から、朝から学校に走って荷物を届けるお母さんたちが多いのではないでしょうか。

結論からいうと、忘れ物をしても届けない。子どもが忘れ物をするたびに届けていたら、いつまでたってもその子は忘れ物をしてしまいます。お母さんが届けてくれるから大丈夫。そんな気持ちを持ってしまうから、ついつい子どもの持ち物管理が疎かになってしまうのです。

お母さんからしたら「でも、届けないと困るでしょ」と思うかもしれませんが、困るのはお母さんではなく子ども自身。たとえ給食袋を忘れて友達に迷惑をかけたとしても、それは忘れた本人が謝って問題解決をするしかないのです。お母さんが忘れ物を届け続ける限り、子どもはいつまでも親を頼ってしまい、結果としてまわりの子に迷惑をかけ続けることになってしまうのです。

「次はどうしたら忘れなくなるか」を考える

忘れ物で意外と多いのが、ランドセル。「え!? ランドセルを忘れることなんてあるの?」と思うお母さんもいるかもしれませんが、実はけっこういるのです。たとえば学校で帰りの会が終わったとたん、友達と遊ぶ約束をしている子は頭が遊びのことでいっぱい。ランドセルを背負うことなく校庭に飛び出して行ってしまうのです。また自宅から背負っていくのを忘れる子もいます。その場合でもお母さんは届ける必要はありません。

子ども自身が必要だと思えば取りに帰るし、気づいたときには学校だったという場合は、その日一日教科書や鉛筆を友達から借りて過ごすことになります。でも、それでいいのです。失敗を繰り返すことで、子ども自身が「次はどうしたら忘れなくなるか」を考えるいいチャンスになります。

後ろをふりかえって「指差し確認」

ここで1つ忘れ物をしないためのヒントをお伝えします。それは「指先確認」をすること。家を出る前、公園を離れる前、教室から出る時、一度後ろを振り返って、指差しをして忘れ物がないかどうかを確認する癖をつけます。この動作1つを加えるだけで、忘れ物をする回数がぐんと減ります。ぜひ子どもと一緒に試してみてください。

取材、文・間野由利子 編集・北川麻耶

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