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電車やバスに乗るときマタニティマークをつける?つけない?それぞれの理由と譲る側の気持ち

※2018年8月時点の情報です。


妊婦さんのうち、マタニティマークを付けているのはどれくらいの割合だと思いますか? マタニティマークとは妊産婦が身につけることで、周囲の人が妊産婦への配慮をできるようにするためのものです。認知度は年々高まっていますが、中にはマタニティマークを付けないという選択をする人もいるようです。特に公共交通機関に乗るときはマタニティマークを付けるかどうか、判断が分かれます。今回は、席を譲る、譲られる側それぞれの考えから、マタニティマークの使い方について考えてみたいと思います。

マタニティマークを付けない理由とは? プレママたちが感じる肩身の狭さとは

ベビカム株式会社が2016年に行った調査によると、現在妊活・妊娠・育児中の女性のうち、妊娠中に電車やバスに乗るとき、マタニティマークをつけないと答えた人が、27%だったそうです。その理由としては、「嫌がらせなどが怖い」、「席を譲ってほしいと訴えているようで抵抗がある」がそれぞれ33%で、もっとも多い結果になりました。

ママスタコミュニティでも、妊婦さんやママたちのさまざまな思いがあります。

『マタニティーマークつけてるけど、肩身が狭いから電車では内側に隠してる。座れたら嬉しいなくらいは普通の人と同じで思うけどね。譲ってもらわなくて大丈夫。なんとしてでも座れなきゃ辛いなんて時は電車に乗らない』

『私はカバンの内側に垂れるようにつけてたよ。倒れた時に気がついてほしいから。これ見よがしに外側につける必要はないよね』

『別に譲ってもらいたい訳じゃなくても立ってるだけで「譲れとか思ってるんでしょ!」とか思う人もいるみたいだよね。私はお腹大きい時は扉近くで目立たないように立ってた』

『普通席の前に立って、周りと同じように誰かが降りたときに席に座るのを待ってると、座ってる人が「妊婦だし譲らないといけないよなー嫌だなー」っていう雰囲気になったことがあって、それからは優先席の前に立つようにしてた。優先席の前に立っても座りたいオーラは出さないように目線を上げて広告とか見て「妊婦様」にならないよう気をつけてた……でも席が空いたら座りたいって思ってたよ。すごく気を遣った』

「妊婦は席を譲ってもらって当然」という振る舞いをしないよう、気を遣っている妊婦さんたちがいるようですね。マタニティマークをかばんの内側に付けるという人もいましたが、実際に筆者も妊娠中に同じことをしていました。マタニティマークを付けている人だけが特別扱いされて当然と思っているようで、何だか後ろめたい気持ちがあったのです。ただ、かかりつけの産婦人科に行くためにバスを利用しなければならず、どうしても体調が悪いときは表に見えるようにつけるなどの対策を取っていました。

席を譲られた妊婦さんがスマホを使っているとモヤモヤ? 席を譲る側の気持ちは

一方で、妊婦さんたちに席を譲るなどの配慮をした人たちの本音はどのようなものなのでしょうか。

『電車やバスで妊婦さんが立ってたら迷わず譲るけど。譲る側としてはそれが当たり前だと思ってた。 むしろ譲る方が楽』

『妊婦さんには席を譲るもんだから。譲らなきゃっていう人がほとんどだと思う。妊婦さん側にもそれなりのマナーがあって良いのではないかとは思うけど』

『席を譲られたあと、スマホでLINEやメールならいいけど、ゲームだったらちょっと嫌かも。ゲームする余裕あるの?って思う』

妊婦に席は譲るのが当然という意見から、席を譲られたあとでスマホを見るのはやめてもらいたいという厳しめの意見など、さまざまな声がありました。

車内での譲り合いが産まれた、ちょっとした気配り

どうすれば譲る側、譲られる側が不快な思いをせずに車内での時間を過ごすことができるのか、妊婦さんやママたちからの心温まる体験談も寄せられていました。

『私の地域はおばちゃんが一番席を譲ってくれたよ~。けど、若いチャラチャラした子も譲ってるのをよく見る。意外と若い子も優しいやんって心が温かくなる』

『妊娠中電車通勤していたけど、ほとんど声をかけてもらえたな。それが逆に申し訳なくて隠れるように立っていたけど、譲ってくれた。サラリーマンが多かったよ』

『そもそも譲ってもらう気が無かったから、いつも扉の前で立ってたけど。扉の前で立っていたら、わざわざ椅子に座っていた人が歩いて声をかけてきてくれた。嬉しい気持ちになったよ』

嫌がらせなどを恐れてマタニティマークを付けない人がいる一方で、妊婦さんに対して温かい気持ちで接したいと思っている人も多くいるようです。筆者も妊娠中から、2人の幼児を連れている現在まで、たくさんの人たちに席を譲ってもらったり、ベビーカーを運んでもらったりと配慮してもらいました。今後、自分が身軽なときには、できるだけ妊婦さんやママたちに配慮できればと思っています。

優先席や座席はもちろん妊婦さんだけのものではもちろんありません。例えば、元気に見えても体調が悪い人もいますし、同じ妊婦でも、体質や体調によってもその状態はさまざまです。心にゆとりを持って相手の立場を想像できれば、譲る側も譲られる側も、気持ちよく車内での時間を過ごせそうですよね。

先出のベビカムの調査によると、「マタニティマークをつけていることで周りの人に配慮してもらえた」と答えた人は全体の66%だったそうです。すでに多くの妊婦さんやママたちが配慮を受けていることがわかります。

この数字がもっと伸びていき、最終的にはマタニティマークをつけるかどうかという選択をする必要のない社会になることを願っています。

 

文・高村由佳 編集・しらたまよ イラスト・上野りゅうじん

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
マタニティマークってさ
電車やバスで席を譲ってもらった妊婦さんはスマホで見るのやめようよ。