中田 敦彦:第8回 子育てに正解はない、だからママブログは炎上する
夫、そして父となることで、地域社会や行政の様々な制度により深く関わるようになりますが、そのなかで何か気づいたり、考えたりすることはありますか?
これは嫁の受け売りなんですけど、嫁がよく「あの駅が使いづらい!」とか言っているんですよ。
階段しかなくてエレベーターがないとか、駅の悪口をやたら言っていて(笑)。
そして嫁いわく、ママたちが皆そう思っていても、子どもがどんどん成長していって直面する問題が移り変わっていくので、ひとつひとつの問題を解消するムーブメントが大きくなりづらいと。
ベビーカーで駅を利用してエレベーターがないことに不満を感じていても、あっという間に子どもが成長して、次は子どもの教育が一番の悩みになったりして、結果エレベーター問題が取り残されていくのではと。
なるほど、そういう面もあるかもなーと嫁の話を聞いて勉強になったりしますね。
(続けて中田さんの子育てについて、ママブログについての考えを語っていただきました)
あと、「子育てに正解はないんだ」ということをつくづく感じていますね。
嫁もブログをやっていますけど、よくママタレントのブログが炎上する、という話がありますよね。
子育てについてブログに書いたら、「それは間違っている!」「こうするのが正しいんだ」みたいなコメントが山ほど来たりする。
でも子育てに関しては本当に完全な正解ってないんですよね。
「母乳かミルクか」「離乳食はいつから始めるべきか」「お風呂に入れる時に耳の穴をふさぐかどうか」、もう挙げたらきりがないですけど、ありとあらゆることにYESとNOの情報があって、時代によっても正しいとされることが変わっていく。
これってすごいことだな、と。
嫁のブログも、そうしたものすごい不特定多数の方が持つ情報に晒されていて、ある意味ブログを更新すること自体が戦いというかチャレンジになっている面もあると思うんですよね。
嫁だけでなく、いろいろなママタレントさんのブログが同じ状況だと思いますけど、この現象はすごいな、と思います。
でも自分が親になった今はそうなることが理解できる気もするんです。
「子育て」って完全な正解はないけれど、でもそれぞれ信念を持たないとやっていけない大テーマですよね。
しかもあまりにもナイーヴ。
だからこそ、いろんな世代の方を巻き込んで、日々激論が繰り広げられやすいんでしょうね。
ママスタは正にそういう内容もあるサイトなので、すごく考えさせられます。
ママ友が大事だっていうのも、ネットや親世代の情報ではなく、同じ時に同じ地域で子育てする者同士で情報交換することで、自分の立ち位置に根差した子育てができるようになるからかな、と思いますね。
ママ友にはそれはそれで問題があるのかもしれないですけどね。
本当にママたちはよく戦っているな、頑張っているなと思います。
取材、文・上原かほり 撮影・chiai