ディズニーの歴史が詰まった博物館「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」とは
「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」はアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに位置し、2009年10月にオープンした博物館です。創設者はウォルト・ディズニーの娘のダイアン・ディズニー。博物館には娘のダイアンが収集したディズニー映画や、ウォルト・ディズニー自身に関係するものなど約3500点が飾られています。ママスタセレクト編集部はこの度コラムサイト”minto.“編集長のおかもとまりさんとともに現地へやってきました。
博物館の管理業務をしているマイケル・ラブリー(ディレクター・オブ・コレクション&エキシビション)さんは、「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」がサンフランシスコにある3つの理由を語りました。
「1つ目は、娘のダイアンと彼女の家族がサンフランシスコの湾岸地域に住んでいたということです。2つ目は、ダイアンが『サンフランシスコは世界で最も美しい場所よ』と言ったこと。そして3つ目は、サンフランシスコがアニメーションの拠点だからです。ピクサーや、『スター・ウォーズ・シリーズ』などの作品を作った映像製作会社ルーカス・フィルムもサンフランシスコで誕生しました」とのこと。
館内はシアターのある地下1階、ギャラリーやカフェ、ミュージアムショップのある地上2階の3階建て構造。エントランスホールに一歩足を踏み入れると、ホワイトハウスで当時の大統領リンドン・ジョンソンからもらったメダルなどウォルト氏が受賞した名誉ある賞が壁一面にずらりと並んでいました。なかでも格別の輝きを放っているオスカー像からは、数々の作品でアカデミー賞を受賞したディズニー映画の偉大さが伺えます。
「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」にはどんな展示物があるの?
中に入るとまずは格別の輝きを放って、ディズニー自身に関する資料がずらりと飾られています。これらは、主にウォルト氏がディズニー社を設立するまえの生い立ちなどに関する資料です。
たとえば下記の写真は、ウォルト氏が広告会社に勤務していたときの資料です。ウォルト氏は当初、月50ドルで働きながら映画を制作していたのだそう。当時の給料としては月50ドルは高かったようですが、ウォルト・ディズニーの創立者がだれかに雇われていた時代があったことには新鮮な驚きがありますよね。
ウォルト氏の描いた1900年代前半のイラストなども展示されています。
ウォルト・ディズニーの生い立ちから、次はミッキーの誕生などディズニー作品に関する資料が展示されているゾーンへ。
「1番最初のミッキーマウスの絵」とは?
ここで注目したいのはミッキー初期の原画です。
これはオリジナルの最も初期のミッキーの絵で、ほかのどこでもみることはできません。ちなみにウォルト氏は最初、愛らしいこのキャラクターに「モーティマー・マウス」という名前を付けたそう。そこにストップをかけたのがウォルト氏の妻リリアンでした。彼女がミッキーという名前を提案し、これが最終的に採用されたといわれています。
ミッキーマウスが誕生した、初の音声入り短編アニメーション『蒸気船ウィリー』の絵コンテもありました。壁一面に絵コンテが展示されています。ちなみに当初、ミッキーマウスの声はウォルト自身が担当していました。
ミッキーが展示されているゾーンから、らせん階段を下りていくと、中央に大きく展示されたディズニーランドの精巧な模型が現れてきます。
この模型にもディズニーらしい遊び心が隠されています。マイケル・ラブリーは、展示には、3つの手のひらサイズのウォルト氏が隠されていると語ります。「1つ目は、オートピア・カーの1台の中に。オートピア・カーにはウォルトと彼の娘、初めての孫息子のクリスが乗っています。2つ目はお城の間を歩いているダイアンの手を握っているウォルト氏。3つ目がどこにあるかは言いません。見つけてください(笑)」。隠れミッキーならぬ「隠れウォルト氏」。結局、編集部では見つけることができませんでした(笑)。
館内には売店があり、ピンバッチやミッキーの1番最初のデザインの人形など、限定グッズも販売されています。「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」は一般公開もされている施設なので、チャンスがあればぜひ足を運んでみてくださいね。
最後に 2018/2/2(金)に MovieNEXが発売する「バンビ」に関しても伺ってみました
──「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」には『バンビ』の展示物が何か飾られていますか?
マイケル・ラブリー:『バンビ』作品に携わっている人々にあまり知られていない重要なアーティストの1人に、レタ・スコットという人がいます。『バンビ』の展示があるギャラリーで、レタ・スコットのユニークで力強いペン画や木炭画が飾られています。
とてもパワフルで、強烈な絵で、体の小さなアニメーターのレタ・スコットが、それほどパワフルなものを作れことに驚きでした。その他にも、『バンビ』の初期のアニメーションの絵もみられますよ。
取材にご協力いただきありがとうございました! 『バンビ』初回限定D23 Expo Japan 2018オリジナルワッペン付きMovieNEX(4,000円+税)は2018年2月2日(金)発売、デジタル配信中です!
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