いつでも、どこでも、ママに寄り添う情報を

読書好きな小学生のママたちが教える「子どもを読書好きにするコツ」


「子どもが本好きになったらいいな」と思うこと、ありませんか?

本を読むことで、想像力が豊かになる、読解力が高まり学力向上につながる、漢字の読み書きが得意になる、語彙力が高まるなど、いいことがいっぱい。でも、どうしたら子どもが本好きになるの?

「朝日小学生新聞」で「子ども書評委員」として活躍する読書好きな小学生の子どもを持つお母さんと、「朝日おかあさん新聞」で取材などに協力していただく「朝ママ読者リポーター」に、子どもを読書好きにする工夫についてアンケートを行いました。

ママたちの回答の中に、参考になる意見がたくさんあります。どのような内容なのか見てみましょう。

毎晩のベッドタイムが待ち遠しくなる絵本の読み聞かせ

読書好きな子どもを育てるためのきっかけは、やはり小さいころから絵本の読み聞かせの習慣をつけること。子どもが夢中になっているアニメから、関連本を探して図書館で借りてくるというアイデアもあります。

『幼稚園の年中ごろまで主人が毎晩、本2冊を読み聞かせました。少し早くベッドに入る習慣をつけ、お話を作ったりもしました。本屋さんに行くと2~3冊、興味のある本を買ってあげています。読み物、占いや宇宙、歴史など、いろいろです(小2女子の母)』

『1歳から本は身近に置きました。出かける時も赤ちゃん用の小さな本を持って、めくりすぎてボロボロになったのが何冊も。リビングにおもちゃと本がありましたが、小学生になって、おもちゃを全部別の階に移したら、みごとに本一色の生活に変わりました。子どもは将来、大きな書店か図書館の隣に住みたいと言っています(小5男子の母)』

『本をリビングなどに置いて娘の気を引いています。朝日小学生新聞の本の紹介コーナー「ドキドキ書店へようこそ」やネット書店の書評なども参考にします。子どもに「どんな本?」と聞かれたら、スーパーの試食販売のように、本をうまくプレゼンして売り込んでいます。プレゼンに成功したら、「少し難しいけど読める?」と子どものチャレンジ精神をくすぐり、読めたらほめる。この繰り返しで本好きの子に(小4、小2女子の母)』

『アニメの「妖怪ウォッチ」が好きだったので、妖怪が出てくるような本を図書館で借りました。興味があるものに関する本を読むうちに、好きな作家ができて、その作家のシリーズを読破、そのうちに読書が好きになっていきました。読書ノートをつけているのが、新たな本を探す助けになっています(小5男子の母)』

『私は子どもをあやす手遊びなどが得意ではなかったので、コミュニケーションに絵本を使いました。娘は今、選ぶのはライトノベルのようなものがほとんど。親としては読み継がれてきた昔ばなしや古典的な名作も読んでほしいのですが、今はそういう時期だと考えて、好きなものを好きなだけ読ませています(小3女子の母)』

『娘が小さいころから、本だけは自由に買い与えていました。好きな本だけに偏らないように、おすすめの本を娘の本棚に置いたり、学校の読書の時間に読む本をすすめたりしています。読んだことのない本でも、学校の読書の時間に導入部分を読むことで夢中になることも多く、読書の幅が広がりました。(小5女子の母)』

『映画「君の名は。」の原作本を家族で読み、その後映画を見て感想を話し合いました。家族で一冊の本を読むと、会話が弾むのでおすすめです(小3女子の母)』

『幼児のころから隔週で図書館へ通い、40冊程度借りています。子どもがどんな本を選んでも口出ししないようにしています。借りた本で寝る前の読み聞かせもします。続きが気になって自分で読むようになったら、こちらの作戦どおり。キャンプに行くときはアウトドアの本や冒険図鑑や川の生き物の話など、体験と本をリンクさせています。本棚の本も季節、行事、学習体験などに合わせて定期的に入れ替えています。(小5女子、小3男子の母)』

『上の子は大の読書好きなのに、下の子は大の読書ギライ。ところが2年生のとき、幼稚園児が読める幼年童話にはまり、全シリーズを図書館で借り、読書好きになりました。レベルを下げて読みたい本を自由に読ませたのが、読書好きになるスタートでした。野球好きの彼が今はまっているのは、大人版の野球自伝。読めない漢字に振り仮名を振るように頼まれて実行、今夏読了。彼の気持ちに寄り添ってよかった(中1女子、小3男子の母)』

子どもを読書好きにするための9つの工夫


ママたちのリアルな体験談は、役に立ちそうなものがいっぱいですね。アンケート結果をまとめると、以下の9つがポイントとなります。

1、読み聞かせや図書館通いで本の「シャワー」を浴びせる
2、おもちゃを別の階に移してリビングは本だけにしたら、みごと読書一色の生活に
3、良さそうな本を子どもに「プレゼン」して売り込む
4、興味あるテーマの本をタイミング良く渡したり、さりげなくリビングに置いたり
5、親の好き嫌いを押し付けない。本人の好きな本を読ませる
6、親が本を読む姿を見せ、本について親子でトーク
7、本だけは自由に買い与えた
8、季節や行事ごとに本棚を入れ替え。キャンプに行く前にはアウトドアの本などを
9、本人の好きな本なら、学年のレベルを下げてもOK

9つの工夫の何か一つでも参考にして、親子でさらに楽しい読書タイムを過ごしていけますように。

 

文・長瀬由利子 イラスト・Ponko

関連記事

10年続けて「学力優秀」!秋田県の学力を支えている「習慣」とは?
小学6年生と中学3年生を対象に行われている「全国学力テスト」は2018年で10年目。筆者が移り住んだ秋田県は、10年連続トップクラスの成績でした。何度も上位にランクインする秋田の家庭には、筆者が納得さ...
何をやらせてもパッとしない……。わが家の冴えない子どもたち
わが子にはどうしても期待をかけてしまうもの。なんでもできる優等生とまではいわなくても、せめて人並みであってほしいと願うのが親心? でも、望み通りにはならないことだってありますよね。「小2の息子が冴...