ビッグダディ:第8回 1人として同じではなくて、みんなそれぞれにかわいいの
最終回の今回は、ユーザーの皆さまからいただいたたくさんの質問に答えていただきます。
お子さんがこんなに多くなる人生を想像していましたか?
してないです。俺、元々そんなに子どもが好きじゃなかったんです。
結婚した時に、子どもがたくさん欲しいとかではなく「5人くらいは産めよ」とは何の根拠もなく言ってましたけど、まさかこんなにたくさん子どもができるとは想像してなかったですね。
将来お孫さんもたくさんできる可能性がありますが、ビッグダディではなく、ビッグジジィとしてどのようなご自分になるのか想像することはありますか?
ビッグジジィっていうネーミング、面白いですね。
でも、実は孫には全く興味がないんですよね。かわいいはかわいいんだろうけど、子どもたちの子育てに口を出すようなじいさんになりたくないので、それは気を付けなくてはいけないなとは思っています。
うちの親は11人も子どもがいるので、孫が40人を超えてるんですけど、やっぱり内孫がかわいいんですよね。離れて暮らして年に何回かしか会わない孫はそんなに可愛がらなかったので、うちの子の名前なんて覚えてもなかったんです(笑)。でも、それで良いのかなと。
実際産まれたら……なんていうのは、産まれてみないとわらからないですけどね。
ビッグダディシリーズの復活はありますか?
ないですね。
今の状況では、もうドキュメンタリーとして成り立たないみたいです。
俺が今タレントとして活動しているので、ギャラの交渉とかも出てきてしまうので。
テレビ放送を観ていて、美奈子さんが最初に登場した時から随分痩せたことが気になっていたのですが、何かダイエットをされていたんですか?
美奈子さんは、俺との生活で18kg痩せたんですよ。
最初に出てきた時の美奈子さん、覚えてますか? すごく太ってたんですよ。
それが2年の結婚生活で18kg痩せて、離婚して1週間後にはグラビアに出てましたからね。
元嫁の佳美は、俺との10年の結婚生活でいろいろ持っていたアレルギーが全部なくなったんです。
2人の変化は、食生活です。とにかく人間の身体は食生活が基本なんです。
髪の毛1本でもなんでも、すべて食べ物でできている。
食べ物をおざなりにしたうえでは、美容もなければ健康もないんですよ。
俺は食生活で性格も変えられると思っている。
残念ながら美奈子さんは変えきれなかったけど、だいぶいい性格になりましたよ。
食べ物って大事なんだと言う事は、ほんともっとたくさんの人に知ってもらいたいです。
少子化について、ビッグダディの意見を聞かせてください。
俺はね、「親になる」ということを教育のシステムの中に取り入れるべきだと思っているんですよね。
小さいうちから、「赤ちゃんて、弟って、妹って、おじいちゃんて……」という人間関係を教えてあげて、きょうだいがいる子はその子をかわいがるという環境の中から「そうか、自分もいつか親になるのか」という意識を作っていってあげないと、少子化って解決されないと思うんですよ。
月にいくらかお金あげるから子どもを作りましょうなんていうのでは、出生率なんて上がるわけないですよ。
今1人子どもがいるのですが、経済的なことも考えるともう1人を作るか悩んでいます。ビッグダディの意見を聞かせてください。
2人目、を作らない理由を、子どものせいにするのは良くないと思いますね。
「もう1人産まれたら、1人1人に十分な教育を受けさせてあげられないかもしれない」と、子どものためにみたいな言い方をするのは違うんじゃないですかね。
家を買うのを我慢すればいいし、車を買い替えるのを我慢すればもう1人育てられるわけですよ。
まだできていない子どものことを憂いて、作らないという選択をするのは違うんじゃないかなぁと思いますね。
子どもを育てるっていうのは、本当に面白いですよ。
俺くらい子どもがいても、要らない子どもなんていないんですよ。1人も。
年子で4人目が産まれた時に、「もしどこかで避妊していたら、この中の誰かがいなかったんだ」と考えたら、すごく怖くなったんですよね。
「あぁ、避妊なんてしなくて良かった」って。
こいつらのどれかがいなかったんだという想像をしたら、恐ろしくなったんです。
1人しか子どもがいない時って、親ってバカなもので、その子かわいさで「もう1人できても、この子がかわいすぎて、同じようにかわいがれるかしら」なんて思うんだよね。
でも、産まれてみたら同じようにかわいいんですよ。
1人として同じではなくて、みんなそれぞれにかわいいの。
欲しいと思う気持ちがあるならどんどん産んでください。
林下清志さん、ありがとうございました!
全8回に分けてお届けしたビッグダディのインタビュー、いかがでしたか?
テレビで見ていたビッグダディとはまた違った一面を見せていただけたインタビューとなりました。
まだまだ出てくる育児に関してのお話、いつかまた聞かせていただきたいと思います!
取材、文・上原かほり 撮影・chiai