豊田エリー:第8回 やりたいことはいっぱいあるし、子どもがいるからあきらめるという発想はないです!
全8回に渡ってお送りしてきた豊田エリーさんのコラムも、これで最終回。柔らかい雰囲気の中に、じつはしっかりとブレない芯があることがよくわかりましたよね。今回もママ友のお話、ひとり時間の過ごし方など、最後まであれこれお聞きしちゃいます!
ママ友はいますか?
いますよー。幼稚園時代は本当にみなさんよくしてくれました。急に仕事が入って行事のお手伝いができなくなったこともあったんですけど、理解してくれて。今でも遊びに誘ってくれるので、本当にありがたい存在です。子どもにとっては幼なじみになるので、そこは大事にしたいなと思っているんですよ。ひとりっ子なので、余計にそう思います。なるべく関係が途切れないようにしてあげたいなと思っていますね。
エリーさんが若くして出産されたことを考えると、ママ友も必然的に年上の方が多いのかな?
そうなんですよ。だから甘えちゃって……(笑)。「あのプリント、どんなのでしたっけ?」って投げても「これですよ。必要なら送りますよ」とか、ものすごく頼っちゃってます。私はすっかりダメな人なので、重要な役も回ってこなくて(笑)。本当に甘えてますね。
小学校のママ友はこれからですけど、もともと知っている方もいらして。相談もできるので、心強いです。
お仕事と子育て、気持ちの切り替えは上手くできていますか?
スムーズに。たまに子どもを連れて現場に行くこともあるんですよ。みんなが遊んでくれるので、子どもも私が「一緒に仕事に行くよ」と言うと喜んじゃって。催促されたりもします(笑)。
赤ちゃん時代は、仕事が逆に息抜きみたいになっていましたね。家から何ヶ月かは出られなかったので、仕事で久しぶりに外に出ると「ああ、ちゃんと社会と関わっている」というのが感じられてうれしかったです。
これからはひとりの時間もできてきますよね
一日のうちで子どもが寝てから、あとは学校に行っている間に仕事が休みだと、ひとりで映画を観に行ったりもできますね。あとは舞台がすごく好きなんですけど、子どもはNGということもあったので、また観に行けるのがうれしいです。そういう時間があると、気持ちの余裕がまったく違いますよね。またがんばれる!って思います。
家でもただ家事をするだけが苦手で。いつも動画を観ながら家事をしているんですよ。ネットで映画を観ながら食器を拭いたり。
ストーリーを追いながら、そんなことが?!
そうそう。だから以前にも観たことがある話とか、ストーリーが単純なものばかりですけど。そのあいだに洗濯物を干したりたたんだりしていると、気づかないうちに家事が全部終了するんですよ。今は何かを観るために家事しているようなものですね(笑)。ただ映画を観るのでは、時間がもったいないような気がするんですよ。だから効率よく、ギュッと。家事が溜まっているとたくさん観られるので、「やった!」って思います。
ご飯もひとりのときはパソコンをお盆にして、何か観ながら食べてます(笑)。料理も観ながら作っているので、ときどき「あーっ!」っていうことはありますけど。海外ドラマなんかはおすすめですよ。シーズン7くらいまで観られます!
毎日を楽しんでいるんですね(笑)。若くして子どもができると、「まわりは遊んでいるのに、なんで自分だけ……」と感じてしまうこともあるみたいですが
そう思っちゃう気持ちはわかります。まわりの友達が留学に行ったりすると、私も「あ、そういうことはできなかったな」なんて思うんですけど。でも子どもを育てるということも、それとは違うけどすごくいい経験じゃないですか? 今できないことはあるかもしれないけど、たぶん子どもが手を離れたらできることがほとんどだと思うんですよ。知り合いで、50歳を過ぎてからフランスへワインの勉強をしに行った方がいらっしゃるんですけど、そんなことだってできるし。今は子育てに力を注いで、将来のお楽しみを増やしておくのもいいですよね。
エリーさんも将来的に何かやりたいことがありますか?
子どもが大学に行くタイミングで、自分も大学に行くのはいいなぁ、とか。まぁ、本気というより一例ですけど(笑)、でもそれもなくはないな、と思っています。いつからでも学べるなというのは、すごく思うので。やりたいことはいろいろいっぱいありますし、子どもがいるからあきらめるという発想はないかな。今は大変でもきっと楽しい思い出がいっぱい残ると思うから、一緒にがんばりましょう(笑)!
取材、文・鈴木麻子 撮影・泉三郎