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子どもに「お金」を正しく理解してもらうためには?

parent and daughter putting coins into piggy bank子どもにおこづかい、あげていますか? 「毎月定額をあげている」「うちはお手伝い報酬制」など、家庭によってやり方はさまざまですよね。とはいえ「子どもにお金との正しいつきあい方を身につけてほしい」という思いはきっと同じはず。

先日都内で開かれたのが、子どもに「お金とは?」「どうつきあえばいい?」を教えるヒントになりそうなキッズマネーイベント。小学校低学年の子どもたちを対象にした、まさにお金の”基礎の基礎”を理解してもらうための内容です。”お金”で遊ぶ子も続出した、にぎやかなイベントの様子をお伝えします。

オモチャの「おはじき」が大切な「お金」に

pixta_6235203_Mイベントを企画したのは国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』、さらに自動家計簿・資産管理サービスなどを提供する株式会社「マネーフォワード」。ふだんは社会人・政治家などを相手にしているという瀧 俊雄さん(マネーフォワード取締役)にとって初となる、キッズ向けイベントです。

それぞれの子どもたちにまず配られたのが、白い紙とおはじき1個。

登場した瀧さんが「お金が好きな子はいる?」と聞くと、半分ほどの子どもたちの手が上がります。「大人はいっぱいいるんですけどね(笑)。今日はみなさんにお金を配っています。そのおはじきが、今日はお金の代わりです」。じっとしていられない男の子たちはその“お金”を投げたり、飛ばしたり。ちょっと落ち着かない雰囲気の中で、次々に“司令”が下されていきます。

紙に名前を書くためのエンピツを“おはじき1個”で購入する

名前を書いた札をホルダーに入れ、首にかけるとお給料(おはじき1個)がもらえる

隣りに座っているお友達の名前を覚えると、おはじき1個がもらえる

おはじきで買い物ができる(ペットボトル入りの水、エンピツ、消しゴムなど)

お絵描きをすると、おはじき4個で購入してもらえる

最初は単なる“おはじき”だったものを、みんな少しずつ“お金”として大事に取り扱うようになります。一度に4個もらえると、みんなとってもうれしそう!

さらに瀧さんから「お金をなくさないように、電子マネーにしてみましょう」と提案されると、子どもたちは一瞬ポカーン。“電子マネー”の意味がよくわからないようでしたが、「たとえばSuica」と言われると「あ、ボク持ってる!」。パソコン上に預けたおはじきを葉っぱに変換した表ができると、さらに理解が進んだようです。

最後におこづかい帳をおはじき4個で購入し、つけ方を簡単に教えてもらい講座が終了しました。

おこづかい帳をつけることでお金への意識が高まる

「お金って面倒くさい、得体が知れないなどあまりプラスのイメージを持たれることが少ないですよね。今日おはじきのように遊べるものを“お金”にしたのは、お金は怖いものではないと伝えたかったから。でもちゃんと記録はつけよう、と。そうすれば“ちゃんと使おう”という意識が出てきます」と、瀧さん。

電子マネーについては「我々とは違い、この子たちは電子マネーや数字という形でしかお金を実感できない可能性があるんです。ピッ!とやる瞬間まで、残高がわからないこともありえる。たくましさを発揮してそれなりにお金を管理できるようになるとは思いますが、数字や残高をちゃんと意識して使っていけるようになるといいなと思います」と、締めてくれました。

使えばなくなり、働く(行動する)ことで手に入る“お金”というのもの概念が、ぼんやりとでも理解できた様子の子どもたち。

見学していたママたちからは
「電子マネーに見立てておはじきをチャージ・使うというのははじめてだったので、とてもよい経験になりました」
「お金を得る・使う・貯めるについて、楽しく学ぶことができました。今までよりもお金に対する意識をはっきり持ってくれると思います」
「労働に対しての報酬で物が手に入ることを、喜びに感じてくれるといいなと思いました」
などの声が寄せられました。

「お金の話はなんとなくタブー」。日本にはそんな雰囲気が昔からありますが、子どもがまだ小さく少額のうちからお金の使い方に慣れさせてあげたいもの。まずはおこづかい帳からスタートしてみるのが早道のようですよ!

文・鈴木麻子

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