冬なのに「電気カーペット」で熱中症!?
寒さが厳しいこの時期、床暖房や電気カーペットを使っているご家庭も多そうですね。電気代もかからず、足元からポカポカして思わずゴロンと横になってしまいたくなるほど心地よい電気カーペットですが、子どもにとっては注意が必要!
実は子どもを電気カーペットの上に寝かせたままだと、熱中症になることも。
小児科医で、「子供を事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生に、電気カーペット使用時の注意点についてお話をお伺いしました。
汗をかきすぎて布団の中で脱水症状!
熱中症といえば、夏の暑い時期にかかるものだと思いますよね。でも、気をつけないと冬でもなることがあるのです。たとえば、電気カーペットの上に布団を敷いて子どもを寝かせた場合、布団の中の温度は体温よりも高くなります。それに伴い布団の中の湿度も高くなる場合があります。大人に比べて体が小さく汗腺を含む皮膚の機能が十分に発達していない乳幼児は、汗をかきすぎて脱水症状を起こすことも。とくに寝返りが打てないほどの小さな子の場合、うまく体温調整ができないために一時的に体温が上がってしまうことがあり、時に重篤な熱中症になる可能性があります。
就寝時は電気カーペットを使用しない
子どもを熱中症にしないためにも、設定温度の高低や布団の有無にかかわらず、電気カーペットを就寝時の暖房器具として使用しないこと。また、日中の使用時も、こまめにカーペットの温度や子どもの様子をチェックしましょう。
電気カーペットで低温やけどをすることも
また、熱中症以外にも気をつけたいのが電気カーペットでの低温やけど。子どもの皮膚は大人と比べるとすごく薄いため、同じ場所がずっと触れていると低温やけどを起こすことがあります。まだ自分で十分に動けない乳児を肌着1枚で電気カーペットの上に寝かせたままにしてしまうと、低温やけどをすることも。
低温やけどの場合、一見すると「ちょっと皮膚が赤くなっているだけ」のように見えることがあります。放置しておくと症状が進んで水膨れになることもあります。もし、電気カーペットの上に寝かせておいたとき、触れていた部分で赤くなっているところがあれば、流水や保冷剤で冷やしてあげましょう。少しでも気になる症状がある場合は、早めに病院を受診すること。
ほかにも、電気毛布や湯たんぽ、貼るタイプの使い捨てカイロ、電気あんか、こたつなども注意が必要です。よく「寒いだろうから」と、寝ている子どもの体半分をこたつにいれることがあるかと思いますが、上記の理由でこれも注意が必要です。とくにこたつ布団は、乳児用の軽い布団と比べると重く、幅も広いため、暑がって足で蹴ろうにもどうしようもない場合もあります。ご家庭で使用する場合は、乳児などに、これらの製品は使用しないほうが安全です。
子供達は、熱いとか、喉が乾いたなどの訴えをうまく伝えられません。保護者の皆さんの愛情で、子供達が心地よく過ごせるように配慮してください。これからの寒い時期、心は温かく、でもやけどをしないように気をつけて下さいね。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムでは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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