【「男性育休白書 2025」発表会取材】育休は育児スキルを身につけられる準備期間・前編 | ママスタセレクト - Part 3

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【「男性育休白書 2025」発表会取材】育休は育児スキルを身につけられる準備期間・前編

登壇者集合写真
最近では、育児休業を取っている男性が増えてきているのではないでしょうか。いままさに旦那さんが育休中という方や、過去に旦那さんが育休を取ったことのあるママも多いかもしれませんね。反対に「自分の出産時は、まだ男性が育休を取る雰囲気ではなかった」と感じるママもいるかもしれません。それだけ近年、男性育休は広がりをみせています。

今回は、そんな「男性育休」の実態についての調査をした積水ハウスの「男性育休白書 2025」の発表会を取材。男性育休の“いま”についてご紹介します。

男性育休は年々増加中!

積水ハウス 横山①
今回発表された「男性育休白書 2025」は、企業で働く男性の育休取得実態を調査した結果報告書です。横山亜由美さん(積水ハウス株式会社 ダイバーシティ推進部長)によると、男性の育休取得率は 2019 年の 11.3%から年々増加し、今回の調査では 36.3%とおよそ 3人に 1 人が取得している結果になったそうです。

法改正の影響もあり「少ない日数でも少しでも取得させたい!」という企業の姿勢が反映されているのではないかということでした。たしかに私のまわりでも 1 週間の育休取得などとよく耳にします。とくに第二子以降では、「ママが入院中の間、上の子のお世話のために育休を取る」というケースも多いようです。
厚労省 上田様③
また、男性育休に関する意識は、若年層の就職活動にも表れているようです。上田真由美さん(厚生労働省 雇用環境・均等局 職業生活両立課 課長)によると、就職活動で重視する「結婚や出産に関わる情報」は「男性の育休取得率」が最も高く、就職先選びで重視されるポイントのひとつになっているようです。

私が就職活動をしていたときは「産休・育休を取っている社員はいますか?」と、制度の有無ではなく、「女性が産休・育休を実際に取れているか」と取得率を聞く風潮でした。それくらい女性の産休・育休ですら実際に取得している人が少ない、もしくは増えてきている過程の時代だったのだと思います。そう思うと、ここ十数年で社会の意識が大きく変化してきたと感じます。

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「とるだけ育休」の問題も……

一方で「とるだけ育休」という言葉を知っていますか? 男性育休が増えていることは、もちろんいい面も多いでしょう。しかしなかには「会社に育休を取るように言われたから(家事や育児をやる気はないけれど)取った」という方も……。「とるだけ育休」は、そんな育休を取るだけで、家事や育児に協力的ではないことをいいます。

私のまわりでも、

「旦那が育休を取っている間、ずっとDIYをしていて普段の家事と育児は結局私のみで行った」
「育休を取っている旦那が遊びに出かけるたびに、イライラするので休まず仕事に行ってほしい」

などといったママたちの声を聞いたことがあります。せっかく育休を取っていても「とるだけ」で、家事や育児に協力できなければ育休の意味はありませんよね。

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時代は「とるだけ」から「手探り」へ

ところが、そんな「とるだけ育休」にも変化が起きているそうです。
横山さんによると、男性の育休取得は「自分の希望で自主的に取得」が8割と、育児に積極的な男性が増えたそうです。しかし同時に、「育休中に何をすればいいかわからなかった」と答えた人も約半数にのぼりました。

家事や育児に消極的で何もしない「とるだけ育休」から、育児に意欲的なものの実際どうしていいかわからない「手探り育休」へと変化してきているようです。つまり、やる気はあるけれど実際は“手探り”状態。その結果、気づかないうちに「とるだけ育休」になってしまうケースも少なくないのです。

本来、育休は夫婦が一緒に育児をスタートし、共にスキルを身につける大切な準備期間。育休で身につけたスキルがあれば、ママの仕事復帰後も安心して子どもを任せられたり、育児を一緒に楽しめたりするはずです。
せっかく取る育休だからこそ、意味のある時間にしたいものですね。

中編では「よりよい育休にするために必要なこと」を探っていきます。

取材、文・いけがみもえ 編集・編集部

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