<口論メンドクサ>「はいはい全部私が悪いんだよね。申し訳ございません」の捨て台詞を言う心理とは?
旦那さんや母親と口論になったとき、つい捨て台詞を言ってしまうことってありませんか? たとえば「勝手にすれば?」「どうせ私の気持ちなんてわからない」「二度とあなたとは話さない」などなど……。その瞬間の怒りや悔しさで、思わず口に出してしまう言葉ってありますよね。
ママスタコミュニティにも、あるママからこんな投稿が寄せられました。紹介します。
『「はいはい、全部私が悪いんだよね。申し訳ございませんでした!」って言ったことある? 男でも女でもいるよね。これものすごく面倒くさいヤツだからやめたほうがいいよ』
投稿者さんは、「はいはい、全部私が悪い~」というフレーズを言われたことがあり、腹を立てているようです。たしかにこの言葉、ヒステリックになったときや、相手との口論で劣勢になったときに出やすい捨て台詞かもしれません。ママスタコミュニティのママたちはどうでしょうか。ママたちの声を紹介します。
捨て台詞を言ったことがある
『高校生のときに言ったことがある。面倒くさいヤツと思われただろうけど、どちらかが自分が悪いと言わないと収まらない言い合いだったと記憶している。それ以来、誰にも言ってないけど』
『うちの旦那は喧嘩すると執拗にネチネチとずっと言ってくるから、もう聞くのも面倒くさくて、とにかく終わらせたくて言ったことはある。さらに「はい、これでいい? 満足?」と付け足した』
旦那さんとの口論の末、この捨て台詞を吐いたことがあると話すママたち。たしかにネチネチとダメ出しされ、反論できない状況で、しかもこちらが謝る筋合いがないと、感情的になってしまいますよね。ついポロリとこの捨て台詞が出てしまいそうです。なかには、言ったあとにそのフレーズのせいで相手を逆撫でしてしまい、余計に険悪になったというママもいました。言ってスッキリするというより、後味の悪さが残る言葉なのかもしれませんね。
「はいはい……」と言われたことならある
『言われたことならあるわ。超絶イラッとするよね』
『夫婦喧嘩のときに旦那が一度言ったことがある。余計に喧嘩した覚えがある。人を小馬鹿にした謝り方がかえって火に油を注ぐ結果になるから言ってはいけない言葉だと思うよ』
『マジで面倒くさいよね。実母がそう。何の解決にもならないし、ただでさえ面倒くさい性格なのに余計嫌いになる』
『義母が10年前に同じこと言っていたよ。面倒くさかったけど、私も今それになりつつあるから、義母は今これを言うであろう私を見て、面倒くさいのかどうかすごく知りたい』
自分が言ったのではなく、言われた側のママたちの声も複数寄せられました。義母や実母の口癖だったという人もいて、「言われると余計にモヤモヤして、ほんとに面倒くさい!」という反応が目立ちました。たとえば、子育てに関して善意の押し売りをしてくる義母や実母との口論で、義母や実母も言いそうなフレーズですよね。こちらとしては冷静に伝えたつもりでも、相手は自分の善意を否定されたと感じてしまい、「なんでそんな言い方されなきゃいけないの?」と防衛反応でこのフレーズが飛び出すこともありそうです。
捨て台詞を言う理由は?
『正論を言ってもそれに被せて自分が正しいとネチネチ何十分も言われ続けてたらもう正論とかどうでもよくなって、とにかく解放されたいときに言う。軽く精神監禁状態だからね。もうこれを言うしかなくなる』
『こう言わないと解放してくれない相手には使う。もちろん本心ではない。相手にするのが面倒くさいだけ』
「はいはい、全部私が悪いんでしょ。申し訳ございませんでした」。この言葉は、自分に非がないのに理詰めで追い込まれ、話が通じない、もう口論に疲れた。議論が平行線……そんなときに自己防衛として放たれる一言なのかもしれません。本音を言えば、「私の気持ちも認めてほしい」という叫びでもありますよね。
そんなときは、「うまく説明できないけど、私が今感じている気持ちだけは受け止めてほしい」と伝えてみるのもひとつの方法です。あるいは、「正しいかどうかじゃなくて、気持ちの問題なんだよね」と言ってみてもいいかもしれません。つい口論になると、勝ち負けに意識が向いてしまいがちですが、そこでいったん立ち止まって、気持ちに焦点を当ててみてはどうでしょう。もし、「はいはい、私が悪いんでしょ!」という言葉が喉元まで出かかってしまったときは、それをぐっとこらえて、自分の本音「つらい」「わかってほしい」という気持ちを伝えましょう。そうすれば、お互いにとって建設的なコミュニケーションができるのではないでしょうか。
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文・安藤永遠 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko
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