<メルカリで節約>実はランドセルの取引が多い!?物価高で学用品の取引が活発に
子どもが学校で使うものは、できるだけ新品を買いたい。そう考えている親御さんも少なくないと思います。とはいえ物価高の影響は教育の領域にもじわじわと広がっています。2025年5月にメルカリが発表したトレンド通信では、4月に教科書や参考書の取引が活発になったそう。その背景をフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用をする株式会社メルカリ(以下、メルカリ)PRグループ プロダクトPRの竹井千翔さんにお答えいただきました。この記事では、その内容をまとめてお伝えしていきます。
食費・日用品だけでなく教育費も高騰している!
物価がどんどん上がっていくなかで、食費や日用品など生活に直結するものは、特に価格が高くなったなと感じやすいものでしょう。それ以外にも家計に影響を与えているのが、教育費です。総務省統計局の「家計調査」によると、2人以上の世帯における教育費は2025年4月分で前年比実質5.1%の増加となりました。1年で5%以上も増えてしまった現実を考えると、教育費に対する節約意識が高まるのも納得ができてしまいます。
教科書や参考書、部活の用具やその他学用品の取引は既に活発に

画像出典:株式会社メルカリのプレスリリースより
参考書・問題集・その他学校で使うもの
学校で使う参考書や問題集は長く使うものではありませんし、絵の具セットやお習字セットなどもいらないという人もいるでしょう。特に参考書などは学年が変われば使わなくなることが多いので、使用期間は1年ほど。この1年だけ使えればいいと考えると、ある意味レンタル感覚になってくるのかもしれません。
特に部活で使う用具の中古品はメリットが
部活で使う用具でも同じです。部活の内容によっても異なりますが、用具を揃えるとなると数万円かかる場合もあります。せっかく新品で揃えても、部活は子どもが途中でやめてしまったり、在学中の比較的短い期間しか用具を使わなかったりするかもしれません。それらを考えると、高価な新品を買うよりもお試し・レンタル感覚で中古品を買った方が、コスト面でメリットがあります。一定の期間だけ割り切って中古品を活用しようという考えが、メルカリでの取引につながっているようです。
5年前と比べると1.4倍!ランドセルの取引が活発に
学用品の他で取引に大きな伸びがあるのは、中古ランドセル(新品・未使用を除く)です。メルカリでは2024年の年間取引件数が過去最高となっていて、5年前の2019年と比べると1.4倍になっています。
高学年で中古ランドセルを使う
ランドセルは6年間使えるものですが、子どもの好みの変化やショルダー部分が切れて壊れるなどして、使えなくなることもあるでしょう。特に高学年でそれが起こると、親としては「あと1、2年なのに買い替えか……」とがっかりするものですよね。新品を買うとなれば高額になるケースも少なくありませんから、それならば中古のランドセルでよいという考えにもなります。それに高学年になって新品のランドセルを使うのは、子どもが恥ずかしいと感じるのかもしれません。というのも、まわりの友達はある程度使い込んだランドセルですから、新品との違いに抵抗を感じる子もいるのでしょう。
中古のランドセルを買うときに注意すること
中古のランドセルを買うとなった場合に注意することは、色味やデザインです。まず子どもが好きな色・デザインのものがない場合があります。気に入ったランドセルが出品されるまで待つかどうか、子どもとよく話し合って決める方がよさそうです。また写真の色味にも注意が必要です。メルカリでは直接ランドセルを見ることができないので、「黒だと思ったのに実は深緑だった!」ということにもなりかねません。商品説明も合わせて、購入前にきちんと確認しておくと安心ではないでしょうか。
うちにある学用品を出品したい場合は
ランドセルも含めて学用品の中古品を出品するときの注意点は、いくつかあります。丁寧に使っていたものでも何かしらのダメージがあるでしょうから、出品者は商品説明や写真でしっかりと説明しておくことが必要です。また出品しようと思ったものに名前が書かれているときには黒の油性ペンで塗りつぶしたり、タグを切り取ったりするのも手。もちろんその場合にも商品説明に記載しておくとトラブルを防ぐことができます。
他にもランドセルや部活で使う用具は梱包するとサイズが大きくなってしまい、送料が上がってしまうこともあります。メルカリは出品者が送料を負担することが多いですし、メルカリの手数料(販売価格の10%)を考えて出品時の価格を設定しなければなりません。せっかく出品したのに売れなかったりマイナスになったりしては残念ですから、この点は要注意ですね。
昔ながらの節約術「お下がり」のアップデート
昨今は少子化の影響もあって、使わなくなったものをあげられる人、使ってくれる人が身近に存在しなくなってしまっているように感じます。でもそれはあくまで「身近にいない」ということであって、SNSやフリマアプリを通せば日本中の人が「お下がりをあげる人」になりえるでしょう。特にZ世代~α世代(1997年~2015年生まれ)の親世代にとっては、中古品を使う文化に慣れてきていて、知らない人への「お下がり」が当たり前に。それは教育関連アイテムでも同じですから、教育費の高騰を受けてカテゴリが活性化しているのでしょう。今後も要チェックの教育カテゴリ。みなさんのお家に、お下がりできる学用品はありますか?
文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・なかやまねこ
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