<遺産放棄する?しない?>計算が合わない!母の不倫を知り…決意「遺産いただきます」【中編まんが】
前回からの続き。私はカズエ。ある日、一通の手紙が届きました。その手紙には、小さいころに出ていった母が亡くなり、遺産を放棄してほしいと記載されていたのです。その手続きと母の晩年の様子を聞くために異父きょうだいのナオフミさんとタカフミさんに会ったのですが、話しているなかで、母が不倫をしていた事実に気がついてしまいました。父と私を置いて出ていったのに、自分だけ幸せに暮らしていた母。私は、わきあがる怒りを抑えることはできませんでした。
ナオフミさんのお父さんの顔を見て驚きました。母が出ていったとき、そばにいた男性の顔だったのです。なぜか忘れられなかったあの男性の顔。さっきまで母が不倫していたことさえ知らなかった私でしたが、子どもながら当時も何かを感じていたのかもしれません。
「遺産放棄はなかったことにしてください」と伝えると、ふたりは顔を見合わせて、困惑した表情になりました。まさか断られるとは思っていなかったのでしょう。でも事実を知ってしまった今、いきなり現れた異父きょうだいに遺産放棄しろと言われて「はい、わかりました」なんて言えるはずがありません。
遺産は、現金はそこまで多くないようですが実家が残っているとのこと。平等に分けてもらうため、実家を整理してもらうよう伝えました。すると……。
「人でなし」。この一言で私の堪忍袋の緒が切れました。母は幼い自分の子どもより、好きな人を選んだのです。そして、幸せな家庭を築いていたなんて、私には到底許せることではありません。激昂したくなる気持ちを抑えつつ、ふたりに事実を伝えようと思います。
この年齢になって、父と母が別れた原因を知ることになるとは思いませんでした。もしかしたら原因はそれだけではないのかもしれませんが、ふたりとも亡くなっている今となっては、真実が何なのか知る術はありません。私のなかにある事実は、母が別の人と家庭を築くために私を置いて出ていったということだけです。弟にあたる人たちには申し訳ありませんが、今回の遺産は、私にそんな仕打ちをした人からの「慰謝料」だと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・今淵凛 作画・Ponko 編集・海田あと