<ワガママ妊婦の主張>祖母への思いを否定され…ガマンの限界ッ!【第4話まんが:ユウイチの気持ち】
前回からの続き。僕はユウイチ。妻のカオリ、1歳の娘であるメイと一緒に暮らしています。カオリは現在妊娠6ヶ月。もう少ししたら2児の父親になるのですから、もっと頑張らないといけません。そんなある日、去年他界した祖母の一周忌が来月おこなわれると実家から連絡がきました。絶対に出席しなければ……と思っていたのですが、カオリがいい顔をしません。しまいには、「もう他界しているんだから出席しなくてもいいでしょ」と言われ、僕もつい腹が立ってしまいました。なぜなら僕は祖母に育てられたといっても過言ではないのです。
両親は自営業で共働き。毎日仕事で忙しく、僕を育てる余裕がなかったのだろうと今はわかります。両親は夜遅くに帰ってきて、朝早くに家を出て行きます。祖父は僕が生まれる前に他界しており、言ってみれば祖母は1人で僕のことを育ててくれました。
とはいえ「寂しい」とか「もっと両親と一緒にいたい」と思ったことはほとんどなかったように思います。それだけ祖母が愛情を注いでくれていたのでしょう。僕にとっての「おふくろの味」は祖母が作ってくれたご飯ですし、祖母こそが育ての親でした。
「行きたければ行けばいいよ。もう止めないし。私もこっちでなんとかするよ、妊婦だから大変だけれど。でも今のユウイチの家族は私たちなんだよ? それをふまえてよーく考えてよね!」
カオリの言葉に、僕のなかで何かが切れてしまいました。
「僕たち、終わりにしよう」
「今の家族は私たちなのだから、ユウイチは私たちを優先するべき」と主張していたカオリ。たしかにその意見は正しい部分もあるでしょう。
しかしだからといって、祖母の一周忌ですら「行くな」と言われてしまっては、なんだかやりきれない気持ちになってしまいます。カオリのことはとても大切に思っていたのに、カオリは家族以外でただひとつの僕の大切なものすら理解しようとしてくれないなんて……。
そんなことでと思う人もいるかもしれないが、そんなことがありながらこれ以上一緒にいるのは僕にとって難しかったのです。結局話し合いの末、お腹の子はカオリが、そしてメイは僕が引き取ることに決まりました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・ゆずぽん 編集・石井弥沙