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上の子に思わずイライラ……「上の子かわいくない症候群」の対処法とは?

上の子がかわいくない

今までかわいくてしかたがなかったはずなのに、第2子が生まれてから、上の子が全然かわいいと思えない……そんなふうに感じてしまったことはありませんか? 下の子の面倒を見るのにいっぱいいっぱいで、すぐに上の子に対してイライラしてしまったり、まだ小さいはずなのに「おにいちゃん/おねえちゃんなんだから」と多くを求めすぎて歯がゆくなってしまったり……これって母親失格? と不安な気持ちになってしまいますよね。

「上の子かわいくない症候群」実はたくさんのママが経験済み!

下の子が生まれるまでは、想像もつかなかった「上の子がかわいく思えない」という現象。実は、2人以上子どものいるママの中には、経験者が驚くほどたくさんいるんです。某ファッション雑誌で特集が組まれてから、広く認知されるようになってきていて、「上の子かわいくない症候群」という呼称まで付いているほど。大丈夫、悩んでいるのはあなただけじゃなかったんです。

上の子にちょっとしたことでイライラ……

『上の子に冷たくなっちゃった。「産後うつとか育児ノイローゼみたいになってるよ」と実母に言われた』

『今までは上の子がかわいくて仕方なかったのに、下の子が生まれてから、上の子に対してちょっとした事でイライラしてしまいます。下の子が夜中泣きわめいてもそれほど気にならないのに、上の子が言う事を聞かないだけで、すぐにカッとして怒鳴ってしまいます』

手伝いたい上の子にも冷たくあたる……ママ自身にも戸惑いと罪悪感

『上の子は下の子のお手伝いをしたがるけど、任せるのは恐いし、手伝う手伝うとしつこいから、ついイライラして怒ってしまう。ギュってしてあげたい気持ちはあるんだけど、もう大きいのに甘えてくる、というのがなぜだか受け付けない。また前みたいに可愛いと思いたいのに……。最低な母親であるように思えてならないわ』

『下の子がいるから世話がとにかく大変で、ストレスもたまるし、毎日何かしら上の子に当ってしまって……。罪悪感とイライラの繰り返しで、しんどかったです』

『上が6才のときに下が産まれた。それまでは、上の子1人だけだし、時間や精神面に余裕があった。上の子は下の子のお世話もすごくよくしてくれるし、下の子中心の生活でも文句を言わないで我慢してくれている。なのに、どうしてもギュってしてあげられないし、少しの失敗も嫌な顔をしてしまう。ウザい、とさえ思ってしまうのを抑えようとしても、やっぱり爆発してしまう。旦那がそういう気持ちを理解してくれないのも辛かった。他の人にも話せない。ネットで「上の子 可愛くない」と検索してみたら、たくさんの人の体験談が出てきて、「こういう事もあるんだ」と少しホッとしました』

なぜこんなにも、上の子をかわいくないと感じてしまうのか?

ママがイライラ「上の子かわいくない症候群」

上の子だってまだまだ小さなかわいい子ども。心の奥にある気持ちは?

赤ちゃんは小さくて無力です。小さいというだけで無条件にかわいいし、か弱い存在である赤ちゃんを守ろうとするのは、母親の本能。でも上の子はそんなことは理解できません。

赤ちゃんばかり見ているママの気を引こうと赤ちゃん返りをしてみたり、妬ましい気持ちから赤ちゃんへちょっかいを出してみたり。そんな行動がさらにママのイライラや、上の子に対する疎ましさへと繋がってしまうんですよね。

ママも気持ちが不安定、時間に余裕がなく休む暇もない

産後間もないママは、産後の疲れやホルモンバランスの変化で気持ちも不安定です。昼夜問わずの赤ちゃんのお世話や、上の子の相手、増える家事に休む暇もありません。一番身近な存在で、一緒に子どもを育てていくはずの夫にも、なかなか理解してもらえないこの状況……つらいですよね。心身ともに負担が重なり、余裕のなさから上の子をかわいくないと感じてしまうのかもしれません。

「上の子かわいくない症候群」はきっと今だけ。時が解決してくれる

今はかわいいだけの下の子も、ずっと赤ちゃんのままではありませんよね。成長すればイヤイヤ期がきたり、生意気なことを言ったりするときもきます。かわりに、さらに成長した上の子は、親の手が離れて自分でなんでもできるようになるし、相手の気持ちを推し量れる年齢にもなるでしょう。そのときには、逆に子育てに上の子の力を借りることだってできるかもしれません。子どもは日々成長しています。上の子がかわいいと思えないのは、一過性のものなんです。

『2ヶ月前、3人目を産んでから、上の小学生姉妹がかわいく思えなくなってしまって悩んだ。でも、下の子の面倒を見てくれたり、色々なことを我慢してくれているところを見たら、赤ちゃんのころとは別の愛おしさが湧きました。ここ最近の話です』

『だんだんおさまってきたかな。上の子八歳、下の子一歳。去年は子どもがずっと家にいる夏休みが苦痛で仕方なかったし、学校が始まれば、子どもが帰ってくる時間が近付くたびに嫌な気持ちになっていた』

『「上の子がかわいくない」っていうのはあるにはあったけど、下の子が大きくなってからはなくなったような。上の子と2人で遊んだりしているのを見ると和むなー』

上の子を傷つけないための対処法は?

一過性の気持ちとはいえ、常に上の子に冷たく接し続ければ、それは上の子にとって大きな心の傷になってしまいます。上の子の自己肯定感が極端に低くなったり、下の子を憎んできょうだい関係が悪くなったりと、そのリスクは計り知れません。そうならないために、いくつか対処法をご紹介します。できることから心がけてみましょう。

1. 上の子を抱きしめる

上の子はただ今までどおり、ママにかわいがられたいだけ。できるだけたくさん抱きしめてあげましょう。赤ちゃんのお世話や疲労で余裕がない場合は、くっつかれるとイライラすることもあるかもしれません。その時は振り払いたい気持ちをグッとこらえて、3秒間だけでもいいので抱きしめてみましょう。もし日中にできなかったら、寝る前だけでもぎゅーっと抱きしめて、「大好きだよ」と伝えましょう。どうしても抱きしめるのが厳しい……。そんな時は、上の子の背中やお腹をなでたり、足をマッサージしてあげたりして、スキンシップをとってみてくださいね。なでることは、手の平を通して愛情を伝えることができるし、なでている親にとってもストレスを軽減する効果があるんですよ!

2. 上の子をほめる

上の子も客観的に見ればまだまだ小さい子どもです。「何でもできて当たり前」ではなく、何かできたら、とにかく言葉に出して褒めてあげましょう。褒めたくないぐらいイライラしてしまう場合は、棒読みでも全然心がこもってなくてもいいので、とにかく口に出してみること。「すごいね」「頑張ったね」「かわいいね」それだけで子どもの心が満たされます。

3. ママと上の子2人だけの時間を作る

パパや両親など頼れる人がいれば、たまには赤ちゃんを誰かに頼んで、ママと上の子だけでお出かけしましょう。近所のスーパーでも、公園でも、短い時間でも構いません。赤ちゃんと離れることでママにも余裕が生まれて、元のかわいい上の子として接することができますよ。

4. 家事は手を抜く

平日はパパの帰りが遅い家庭も多く、手のかかる赤ちゃんのお世話をしながら上の子のお世話や要望を聞き入れ、家事もすべて一人でこなさなければならないママも多いと思いますが、それって本当に大変なことですよね。「自分と子どもたちが無事に一日過ごせたらよし」とするぐらいの気持ちで、疲れてるな、と思ったら家事の手を抜きましょう。毎日掃除をしなくたって、毎日手作りの食事を何品も出さなくたっていいんだ! と自分を甘やかしましょう。家事の時間が少しでも減れば、気持ちに余裕が生まれるかもしれません。

5. おばあちゃんなど第三者に思いっきり甘えさせてもらう

どうしても上の子にイライラして優しくできないときや、授乳の関係で赤ちゃんと離れることが難しい場合は、パパや祖父母などの第三者に、上の子が思いっきり甘えられるようにお願いするのも手です。育児経験のあるおばあちゃんなどは、ちょっとした子どものわがままもかわいいと思ってくれる場合も多いので、上の子が甘えられてホッとできるかもしれません。誰かに大切にされたという時間が上の子の心を満たします。

6. 上の子の小さい頃の写真や動画を見る

上の子がかわいくてたまらないと思って育てていた時の写真を部屋に貼ったり、上の子が赤ちゃんだった頃の動画を定期的に見たりすると、優しい気持ちになりますよ。当時の気持ちを思い出せば、イライラすることも減るかもしれません。

7.自分のつらい気持ちを誰かに打ち明ける

「家のことも子育ても、全部自分一人でやらなくっちゃ」……そんなふうに考えていませんか? 一人ですべてを背負い込んでしまうと、やらなければならないことが同じでも、それだけで精神にかかる負担は倍増します。パパに「家事や育児を全部やるのが大変」「子どもにもイライラしてしまってつらい」と、思い切って話してみましょう。どうしても話しにくい、聞いてもらえない、というときは、インターネットのママコミュニティなどで吐き出すのも手です。思ったよりもたくさんの人が、自分と同じ状況で悩んでいるかもしれません。とにかく、つらい気持ちを外に出すだけでも、精神面の負担はだいぶ軽減されます。

時が解決してくれることもある「上の子かわいくない症候群」

下の子が生まれたことで激増する育児や家事の負担に追い詰められ、余裕のなさから生まれてしまう上の子へのネガティブな気持ち。決して上の子が悪い子というわけでもなく、もちろん、自分がダメな母親というわけでもありません! 赤ちゃんが生まれたことは家族にとってかけがえのない幸せのはず。下の子が生まれたことが、上の子にとって悲しい思い出にならないように、ママも無理せず、上の子をケアしていけたらいいですね!

文・編集部 イラスト・なかやまねこ

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