【スポットワークって何?第4回】気軽に始められる「スポットワーク」。注意すべき点は?
前回からの続き。仕事をしたいと思ったその日に、短時間であっても申し込みができ、気軽に始められる「スポットワーク」。新しい働き方だけに注意点もありそうです。「メルカリ ハロ」でスポットワーク事業に参入をしたメルカリの広報、飛田瞭さんに話を伺います。
短時間で仕事は覚えられる?
――スポットワークは短時間での仕事も可能ですが、時間が短いと仕事が覚えられないのではないでしょうか?
メルカリ広報 飛田瞭さん(以下、飛田さん):スポットワークの職場が初めての業種だという人もたくさんいると思います。私も居酒屋のスポットワークを初めて体験したのですが、始める前は「仕事は覚えられるだろうか?」という不安がありました。しかし実際に行ってみると、スポットワークの仕事は分業されています。居酒屋では接客や調理、清掃などの仕事もありますが、私は洗い場での皿洗いのみ。その他の仕事は担当しませんでした。どんな職場でも、スポットワークで働く人とパートやアルバイトで働く人の仕事内容は、きちんと分けられていることが多いようです。
――覚えられないような仕事はないのでしょうか?
飛田さん:特別な技術や知識が必要な仕事がないわけではありませんが、多くの場合は、教えてもらえば難なくできる仕事内容です。お店側もスポットワークで働く人とパートで働く人とで、仕事内容をどう分けるかを模索している段階かもしれません。働く人と依頼主が一緒にマニュアルを作っていくと、両者の不安は解消されていくでしょうね。
同じサービス内では1日に1仕事
――スポットワークをする上での注意点はありますか?
飛田さん:1つのサービスを利用してスポットワークをする場合、1日に1つの仕事しかできません。たとえば「メルカリ ハロ」で午前中だけの仕事をしたら、その後どんなに時間があっても、「メルカリ ハロ」で午後の仕事はできないということです。もしたくさん稼ぎたいのであれば、ある程度長い時間働く仕事を選ぶといいですよ。
――複数のサービスを利用すれば、スポットワークのかけ持ちはできますか?
飛田さん:そうですね。A社とB社の両方に登録をしていれば、午前中はA社、午後はB社でスポットワークをすることは可能です。
急用が入って仕事に行けない!それでも大丈夫?
――スポットワークの申し込みをした後で、急用ができることもあるかもしれません。たとえば急に子どもの体調が悪くなって、学校に迎えに行かなくては! ということも想定できます。そのような場合はキャンセルになってしまうのでしょうか?
飛田さん:「メルカリ ハロ」の場合ですが、直前にキャンセルをせざるを得ない事情ができたら、直接カスタマーサービスに連絡をしていただければ対応可能です。ただ、応募から始業時間48時間前ならばペナルティはありませんが、48時間を過ぎると7日間は応募ができません。無断欠勤や始業時間を過ぎた後のキャンセルになると、一定期間応募ができなくなり、既に応募されていた求人もキャンセルとなります。もちろん自然災害や事業者さんの都合でのキャンセルは仕方ないですが、そうでない場合の無断欠勤や直前のキャンセルは事業者さんにも大きな迷惑をかけることになるので、厳しく対処しています。
――無断欠勤はしない、何かあればカスタマーサービスに連絡するなど、責任ある姿勢で臨むことが大切ですね。
飛田さん:スポットワークは気軽に始められるとはいえ、仕事をする上で守るべき基本的なルールはあります。またサービス提供側としても、事業者さんと働く方たちの両方が気持ちよく時間を過ごせるように、サービスのアップデートを続けようと考えています。
編集後記
新しい働き方として注目されているスポットワーク。自分の都合のいいときに短時間でも働けるとあってママにとっても魅力的ですね。気軽に始められる一方で仕事が覚えられるのかという不安を抱える人も多いようですが、仕事内容は限定的であるなど、働きやすい環境も用意されているようです。また急に仕事に行けなくなった場合でも、慌てずにきちんと連絡をすれば大きな問題にはならないとのこと。まずは自分の興味のある仕事から始めてみてはいかがでしょうか。
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取材、文・川崎さちえ 編集・すずらん イラスト・ゆずぽん