<お母さんの娘、やめます!>私らしくいたい!「母の望む自分」と決別【第6話まんが:アヤの気持ち】
前回からの続き。私は就職してひとり暮らしをしているアヤ(21歳)です。母は感情の起伏が激しく、怒ると手がつけられなくなるところがありました。私はいつも母の望む言葉を探し、母の機嫌を損なわないようにふるまってきました。そんな私を母は大事にしてくれず、姉だけを気にかけて私のことはすべてスルー。それでも私は、女手ひとつで育ててくれる母に感謝をしていました。ただ母の顔色を伺うばかりの生活をこれ以上続けられないと思い、短大を出ると私は実家から離れた場所に就職をしました。新しい友達もたくさんできました。
「親とは喧嘩したことがない」私が言うとメグは驚きました。「あー……。自分が我慢すればいい、的な感じか。アヤらしいね」「でも、お母さんと離れて生活してみてさ。この生活が当たり前になると、ときどき来るお母さんからの着信や通知にビクッてなるの……」
「お母さんとの関係を辛いって思っているならさ。まずはアヤがしっかりと自分らしさを取り戻さないと。本当の自分としてお母さんに向き合えるようになれるまで、距離をとったら? 親子であっても、別々の人間だもん」
そうして私は「自分らしさ」を取り戻すために、たくさんの人と会い、いろいろな価値観に触れながら日々を過ごしていました。そんなとき、母から電話がかかってきたのです。年末年始の帰省の予定を聞かれ、私はこう答えました。
本当は参観日だって来てほしかった。入試の当日に「行ってらっしゃい! 頑張ってね」って言ってほしかった。祖父母に振袖だって買ってもらいたかったし、お祝いは洋食を食べたかった。もっと……もっと話を聞いてもらいたかったし、甘えたかった……。そんなふうに思えば思うほど、涙が溢れてきました。
「返事しないなら、二度と家に入れないわよ」それを聞いた瞬間、ストンと腑に落ちたのです。自分の言うことを聞かない私のことは「いらない」と思っているんだ……。
実家から離れてたくさんの人たちと出会い、いろいろな価値観に触れるなかで、自分の育ってきた環境がいかに狭い世界だったかということを知りました。母の人生と私の人生を切り離し、「母の望む自分」ではなく私らしさを探して生きていこうと思えるようになったのです。電話の向こうの母は相変わらず私を自分の所有物のように扱い、私が絶対に自分の言うことを聞くと思っているような口調でした。しかし私はいつまでも小さい子どもではありません。自分の足で立ち、自分で歩く方向を決めることができる大人なのです。母の顔色を気にせず、「お母さんの娘をやめる」と言えた自分を褒めてあげようと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子