<お母さんの娘、やめます!>私はいつも放置。母が大事なのは姉だけ!【第4話まんが:アヤの気持ち】
前回からの続き。私は就職してひとり暮らしをしているアヤ(21歳)です。10年前に父を病気で亡くし、それからはしばらく母と7歳年上の姉ミユキと3人で暮らしていました。しかし母は感情の起伏が激しく、怒ると手がつけられなくなります。だから私はひたすら母の顔色をうかがって生きてきたと言っても過言ではありません。しかし母はそんな私のことを大事にはしてくれませんでした。学校の行事はおろか、高校生にもなると卒業式ですら母が来てくれることはなかったのです。
次第に私は「お母さんよりも幸せになることは許されない」と思うようになりました。一方、姉はとても要領がよく優秀でした。7歳の差があり私が中学生になる頃にはもう大学生で、家にいない時間が多くなっていました。母の怒りの矛先が向けられることが多い私のことを、姉は気にかけてくれていました。
結婚をして家を出た姉は間もなく妊娠し、私が高校3年生のときに出産することになりました。すると母は「子どもが産まれたら行きにくくなるから」と、姉と一緒に近場に旅行する計画を立てたのです。
姉に「アヤは一緒に行けないの?」と聞かれ、「受験を控えているし、予備校も模試もあるから……」と答えた私。「そうだよね。旅行は中止にして、アヤの受験が終わってからみんなで一緒に……」姉がそう言いかけると、母はとたんに不機嫌になりました。
だから私は慌てて母の望む言葉を並べたのです。「もう18歳だし、ひとりで留守番くらいできるよ。勉強にも集中したいし、ね? 私は大丈夫だから!」
「お母さん来週からいないから、家の戸締まりしっかりね」母は姉夫婦の家にしばらく滞在すると私に告げたのです。「冷凍庫に食材いろいろ入れておくから、適当にしてね」
もう高校生だったし、母がいなくてもひとりである程度の留守番はできるようになっていました。女手ひとつで育ててくれる母に感謝もしていました。だから「お母さんがいなくても、私は大丈夫」と平気な顔をしてみせたのです。けれど本当は入試の朝に「頑張って」って言ってほしかったし、高校の卒業式にも来てほしかった……。そんな自分の希望をすべて母に伝えずに飲み込んできた私。これからも母が欲しがる言葉を私が言い続けることで、私と母の関係は成り立っていくのかもしれないと思っていました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子