<サイテー卒園式、やり直し!>価値観の違い?「失敗」を受け入れることはできない!【第5話まんが】
前回からの続き。私(ユリ)は夫のヨウタと息子のトモキの3人家族です。1才前から保育園に通っていたトモキは、もうすぐ卒園して小学生に! 親が仕事をしているので保育園には3月末まで通うのですが、3月の中旬に卒園式があります。私は息子の晴れ舞台を楽しみにしていました。しかし本番、ピアノを担当したレナ先生の伴奏ミスが目立ち、最低最悪な卒園式になってしまったのです。あまりのプロ意識の低さに、私は怒りを抑えることができません。そこで私と同じ思いを抱えているゴウくんママ、アンナちゃんママと3人で、卒園式のやり直しを園に求めに行ったのです。しかしそのことを他の保護者に伝えると「ウチはやり直さなくていい」という意見が圧倒的で……?
翌日、私は子どもを保育園に送った後に、ケイくんママを見つけたので話を聞きました。ケイくんママは、卒園式のやり直しを求める私の考えは否定しないと言った上で、帰宅後にケイくんママがケイくんに話した内容を教えてくれました。先生でも緊張するし失敗もすること、毎日お世話をしてくれる中で一生懸命練習してくれた先生に感謝しなければならないことをケイくんに伝え、納得していたそうです。
子どもの一生に一度の卒園式を台無しにされたのに、どうしてケイくんママはそんなに寛大に受け止められるのか、私にはさっぱりわかりませんでした。
昨日、卒園式のやり直しの案内をした時に、「誰のための卒園式ですか?」という返信をしてきた保護者がいました。そのことをケイくんママから指摘されましたが、誰のためって、そんなこと答えるまでもなく子どもたちや育ててきた親みんなのためですよね?
正直、卒園式が終わったときの私は、怒りの感情しかありませんでした。ケイくんママみたいに、先生の失敗を受け入れて子どもに声掛けをするなんて発想すらありませんでした。誰のための卒園式と聞かれれば、子どもだけではなく保護者のための卒園式でもあります。私たちは懸命に働いて子育てをしてきました。子どもの成長を見る機会を楽しみに、日々頑張ってきたといっても過言ではありません。その「成長」の証が卒園式であり、子どもたちの歌なのではないでしょうか? その楽しみを台無しにしたレナ先生の伴奏を、ケイくんママみたいな広い心で受け入れることは、やはり私にはできませんでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・善哉あん 編集・elokuu