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もうすぐさよなら。6年間の相棒・ランドセルの「その先」は?


「1月は行く 2月は逃げる 3月は去る」という言葉があるように、年明けからの3ヶ月間はとくに時間の流れを早く感じてしまうもの。お子さんの卒園・卒業を控えた家庭であれば、なおのことかもしれません。あわただしさが加速する前に、もうすぐ役目を終えるランドセルの行方を考えてみませんか? 6年生の親御さんはもちろん、いつかランドセルと「さよなら」する小学生を持つすべての家庭に知っておいてほしい情報です。

大切なランドセルが、次は誰かの「大切」に

傷や汚れさえも大切な思い出となるランドセル。卒業したからといって、そうあっさりと捨てられるものではないですよね。捨てようか? 取っておこうか? 迷っている方におすすめしたいのがランドセルの寄付なんです。

途上国の妊産婦と女性を守るための活動をしているNGO JOICEP(ジョイセフ)は、2004年度から「想い出のランドセルギフト」という支援を行っています。寄付されたランドセルは主にアフガニスタンに送られ、子どもたちの就学を援助します。

なぜランドセルを寄付することが、就学援助につながるのでしょう? アフガニスタン、とくに女の子は貧困や教師・設備の不足から十分な教育を受けることができていません。が、大きくカラフルなランドセルは何もない農村地域でとても目立ちます。貧困を理由に子どもの就学に同意しなかった親たちにも、「日本から贈られたランドセルを背負って、学校に通わせてやりたい」そんな気持ちが芽生えたそうです。きっかけは「学校へ通う子ども」たちの象徴である、ランドセル。
大切なランドセルが、支援を必要としている国で次は誰かの「大切なもの」になる──。贈った側も贈られた側もうれしい、素敵なプレゼントだと思いませんか?

海外輸送費などの経費がかかるため、ランドセルひとつあたり1,800円の費用がかかります。また、宗教上の理由から豚革のランドセルは贈れません。

ランドセルを始め雑貨や文具、ベビー用品、ぬいぐるみ、古着、電化製品などをダンボールに詰めて送っている団体も。国際社会支援推進会「ワールドギフト」は途上国で活動する様々なNGO・基金などへの支援活動を行っています。ランドセルなどダンボール箱に詰める中身は自由で、サイズや重さによって集荷料金がかかります。

「クラリーノ」でおなじみの「クラレ」も、「ジョイセフ」と同様の支援活動を行っています。使用済みのランドセルにノートや鉛筆などの文房具を詰め、世界で最も物資が不足している国のひとつ・アフガニスタンの子どもたちに贈っています。2019年の「ランドセルは海を超えて」も活動中です。こちらも豚革ランドセルはNGなので、ご注意を。

こんなものにまで? 驚きのリメイクアイテムも

一方で、大事な思い出をずっと手元に残しておきたい家庭もありますよね。よく知られているのが元のサイズよりぐっと小さくなる「ミニランドセル」へのリメイク。要望にもよりますが、貼っているお気に入りのシールや傷跡などの「思い出」をできるだけ残しながら作ってくれるところが多いよう。かわいい上に収納場所もあまり取らないので、ランドセルをずっと飾っておきたい家庭におすすめです。

インターネット経由でも多くの工房が受け付けていますが、注意したいのはリメイク技術に意外と差があること。安値だけにつられて申し込むと大切なランドセルががっかりする姿に変身してしまうこともあるので、よくよくチェックをしてください。

ミニランドセルの他にも、様々な姿に変わるリメイクがあります。ランドセルひとつにつき長財布からキーホルダーまで最大5つまで加工可能な「SNAKER」は、送料などすべて込みで一律27,500円。他ショップよりややお値段は張りますが「伊勢丹新宿店」や「日本橋三越」など有名百貨店にも受付窓口があるので、安心してお願いすることができそうです。

「こんなものにまでなっちゃうの?」と驚かせてくれるのが、「カナーズ・ジャパン」のリメイクです。表紙はランドセルそのままでフタを開くと中はアルバム、という「そのまんまランドセル・アルバム」(26,400円税込)はかわいらしくて斬新! 他にもヌメ革とコンビ使いのトートバッグ(28,600円税込~)やショルダーバッグ(26,400円税込~)などは、大人が使っても素敵なアイテムですよ。

小学校生活6年間の思い出がいっぱい詰まったランドセル。愛着たっぷりのものだけに、納得のいく「その先」を選んであげたいものですよね。

※この記事は2022年1月時点の情報を元にしています。

文・鈴木麻子 イラスト・Ponko

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