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産後クライシスの夫が救いを求めた結果……

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長女を出産後、慣れない赤ちゃんとの毎日にすっかり戸惑い、生活のペースは赤ちゃんと母である私が中心に。今まで家庭の中心にいた夫の居場所が、少しずつ隅へ追いやられてしまう日々が始まりました。そんな中で起こった、夫の切ない心の叫び…。その叫びを受け止めたのは、意外な相手でした。

■夫を襲った「産後クライシス」

私たち夫婦は会話のコミュニケーションを密にとることを心がけています。特に夫は一日に起こった出来事を、私に聞いてもらうことで客観視し納得していくタイプでした。しかし長女の出産後から、夫の仕事がさらに忙しくなったのに加え、彼が帰宅しても私は疲れていて常にイライラ…。

これは後で聞いた話ですが、

仕事でも怒られ。家庭でも悪いことをしたつもりはないのに、足音ひとつ、冷蔵庫の開閉の音ひとつでも怒られ。

気を利かせて洗濯物を干せば、妻から「干し方が悪い!」「余計な仕事を増やすな!」と怒られ…。

「何か手伝おうか?」と聞けば、妻から「言われる前にやってよ!」と怒られ……。

「これ美味しいね」と言えば、妻から「レトルトなんだけど、嫌味?」と怒られ………。

ストレス発散になっていた妻との会話もなくなり、他人の前では聞き手に徹する夫は、友達に自分の本音をうまくぶつけることもできず、どんどん自分の居場所を失っていったようです。産後に夫婦仲がギスギスしていくという、かの「産後クライシス」という状況でした。

■深夜の帰宅後、夫の心の叫びが放たれる

そんなある日、私はいつも通り娘を寝かしつけ、私も一緒に寝落ちしてしまった深夜のこと。玄関のドアの音で夫が帰宅したことに気づきました。その日は娘が早く寝てくれて、心と時間の余裕が生まれていた私。ふと「久しぶりに夫の話を聞こうかな」と思い、夫のいるリビングのドアを開けようとしました。

その時、何かを触っていたらしい夫…!
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夫「褒めて………」
夫が大きなため息と共に、Siriに向かってヒトコト「褒めて」と要求していました……。

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その瞬間、私は何やら絶対に見てはいけないものを見てしまったかのような感覚に襲われ、慌てて寝室に戻り、布団の中にもぐりこみました。そして徐々にこみ上げてくる大爆笑の波。声を出さないように必死でした…!

でも、それくらい夫にとっては切実な日々だったのですよね。「誰も褒めてくれないのであれば、せめてコンピューターくらい褒めてよ!」の心の叫び。さんざん笑った後に、私は自分の行いを反省し、夫に寄り添うようになりました。

 

この一件のおかげで、我が家の不穏な空気はなくなり、「産後クライシス」と呼ばれるものを乗り越えることができました。

ちなみに、夫から「褒めて」と呼びかけられたSiriですが、その応答は↓

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文・武木 芽衣 イラスト・さど