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「火傷は温める」が本当に正解!?“正しい火傷の対処法”をドクターに聞きました

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先日、とあるブログに投稿された記事が、ネットで話題になりました。

話題と言うより、まさに“炎上”という形でアクセスが集中したようです。

そのブログで紹介された記事のタイトルが、『自然派ママの新常識 「火傷はあたためる」』というもの。

私たちが小さな頃から教えられてきたのは、「火傷をしたら、とにかくすぐに冷やす!」ということ。
このブログで紹介されているのは、真逆の対処法です。
親となり、子どもの身に何かあった時には最適な対応をしたいと思い、ママたちはさまざまな情報を調べたり、聞いたりします。

情報過多とされる現代で、求めている問いに対して“最適な答え”を見つけ、「これだ!」と判断するのは、とても難しいことです。
検索をして、検索結果の上位に出て来たものは「正しい情報」と感じてしまうこともあります。
仲良くしているママ友から「最近はこうらしいよ」と言われたら、「そうなんだ」と思うこともあります。

自ら情報を収集しようとしても、情報元が間違ったものをアウトプットしていることは少なくありません。

そこで今回は、渋谷スキンクリニック 吉田貴子院長に「正しい火傷の対処法」を聞いてきました。

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① 火傷をした場合は、直ぐに冷やしましょう。
流水で火傷した部分を30分ほど冷やすのが理想的です。
この時に、冷やし過ぎに注意してください。火傷をした部位を冷やすことは大事ですが、氷やアイスノンなどで感覚が麻痺するくらい冷やすと、皮膚が赤く皮膚がより赤くなり、引いては色素沈着することがあります。氷などを直接当てるのではなく、タオルに巻くなどして冷やしてください。

② 小さな火傷は自宅のケアで完結する方も多いと思いますが、小さな火傷でも皮膚科を受診することをお薦めします。
自宅ケアの場合、赤みが残ったり、火傷の跡がキレイに消えなかったりすることがあります。
治療としては、薬を塗り(火傷の症状に合わせた処方をします)、その上から患部を冷やします。

火傷の仕方、部位に関係なく、患部を温めるというケアはおすすめできません。
火傷を負った部分を温めると、火傷の損傷がより深くなり、痛みが増します。
お子さんの火傷は、正しいケアで痛みを和らげ、跡を残さないことが1番です。
「火傷をしたら、すぐに冷やす」 これが、火傷の正しい対処法です。

「大事なわが子に何か起きた時には正しい対処ができるようにしたい」というママたちの気持ちに、ママスタは的確な情報をお届けしていきたいと思っています。

文・鈴木じゅん子

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