2017/08/06

子育て中の「実家依存」って、そんなに悪いこと？

「実家依存」というワードを耳にしたことはありますか？　実家依存とは、結婚しても自分の実家に入り浸るといったマイナスなイメージの呼び方です。子どもが生まれてから更に実家に頼る頻度が高くなる傾向にあり、旦那さんや義理の両親からすると面白くない、といったトラブルも起きやすいのだそうです。

実家に頼っていいんです！

初めての育児の中で誰かに頼りたくなるのは仕方のないこと。旦那さんがその担い手になってくれたらいいですが、仕事で忙しいとそうもいかないのが実状です。では誰に頼ればいいのかとなると、実の母親に助けを求めるのはごく自然な成り行きですよね。さらに共働き世代にとっては、近くに頼れる身内があることは心強いものに違いありません。

『金銭援助はしてもらってないけど、週一で実家に行ってお昼ご飯を食べて、夜ご飯も旦那がいらないって言ったら食べて帰ってる。

子どもが風邪だけど仕事が休めないときは預かってもらってるし、保育園からお迎えコールがきたらお迎えに行ってもらってる。

本当に感謝。
きちんとお返ししていきたい』

『子どもが小さい頃はほぼ毎日実家に行っていたけど、大きくなってからそんなに行かなくなった。だけど、ご飯や買い物とかはいまだに連れてってもらってる。
独身のときは全く家に寄り付かなかったけど、結婚してから親の有り難みと偉大さがわかった。
友だちといるより親といる方が楽だし、行きたいときに行けて帰りたいときに帰れるから、実家近くに嫁いで本当によかった。
具合の悪いときの実家のありがたさは半端じゃない』

『実家まで徒歩5分。
毎週土曜日は子どもたちを連れて、昼食を食べに行く。私や子どもたちが風邪を引いたら、必ずご飯を作りに来てくれたりするから、すごく助かっています』

『私は実家依存だと思うけど、母親からも「実家に来ないの？」って連絡くるし、娘と孫に会いたいみたいよ。
親が嫌がってないなら、実家依存でもいいじゃない。
もちろん、母親が仕事の日、用事の日は実家に行かないよ』

『うちもだよ！　両親共に私たちが来ることを楽しみにしてる。「行けない」って言うと、電話越しに機嫌悪くなるくらい。
ていうか、おばあちゃんが孫大好きなんだよね。だから孫の顔を見せに行くのも親孝行のひとつかなと』

『今までたくさん親にしてもらってきているから、私もできる限りのことは恩返ししたいと思ってるよ。
親が困っているなら助けるのは当然。
でも親は親で「子どもには迷惑かけたくない」との思いがあるようで、生命保険に介護の保険とか付けまくって「せめて娘に金銭的には負担にならないようにしたいからね」と言っていた。
ほんとに親ってありがたい。
私も子どもたちにそうでありたい』

旦那さんの気持ちは？

実家依存のリスクの１つには、嫁が旦那さんよりも実家を優先に考えてしまい、家庭内のバランスが崩れると夫婦関係が悪化するケースもあるようです。旦那としての存在意義が見出せなくなり鬱になってしまう、離婚問題に発展してしまうというケースもしばしば。しかし一定の理解を示してくれる旦那さんであればどうでしょうか？

『うちの旦那は実家がすごく遠くて、親が80歳まで生きるとして、一年に数回しか帰省しないとあと数回しか会えないってことになるから、せっかく近くにいる私の親には会いたいだけ会えばいいって言ってくれてるよ』

『うちの旦那は実家近くて良かったって言ってくれてる。
出張や何かあったときにすごく助かってるし、安心するって言ってた』

『私の周りは実家近くに住んで頼ってる子が多いから、批判があるのはビックリ。そんなに悪いかな？　私も近かったら頼りまくると思う……核家族じゃないといけないこともないし』

『実家依存というか、うちの田舎ではそれが結構普通。
義実家や実家と同居だったり、親が農家だから野菜や米をくれたり、地元で就職する人も多いから家も近くだったり。
頻繁にどちらの実家にも帰らないと逆に「仲悪いの？」って思われちゃうような感じ。

まぁだからこそ面倒な部分もあるけどね』

『私も実家依存だから、息子の将来の嫁が実家依存になったとしても別にいい。

結婚するときは、息子を嫁にあげるつもり。嫁と孫とはたまに会えたらいいかな』

「孤育て」「待機児童」「虐待」と、子育てをする環境はますます過酷なものに感じてしまうこのご時世。頼れる実家が近くにあるのならば、頼っていいのではないでしょうか？　ゆとりある子育てができていれば、旦那さんに対してもしっかりと向き合える心の余裕も生まれることでしょう。ただし、頼れる人が近くにいない場合もありますし、ご両親の体調や都合にも少しだけ配慮しつつ無理のない子育てをしていきたいものですね。

文・編集部　イラスト・あい