<こじらせ義姉の事情>子育ての難しさ……娘に伝わっていなかった愛情【第7話まんが:義母の気持ち】
前回からの続き。最近のお話です。私は亡き夫とともに、娘スミレと息子ジンを育てあげました。姉のスミレは昔から過剰に「人の目」を意識するところがあったので、「あなたらしくいればいい」と声をかけながら気を付けて接してきたつもりです。しかし弟のジンが要領よくいろいろなことをこなすタイプの子だったので、いつのまにかスミレは物事をなんでもネガティブに捉える性格になってしまったのです。子どもたちはそれぞれ結婚して家庭を持ちましたが、まだまだ悩みは尽きません。
スミレは幼い頃から、気難しい子でした。周りの評価を過剰に気にして、ひとりで勝手にすねてしまう性格の子でした。けれど弟の奥さんであるリサちゃんや、その娘であるユキナちゃんにまであんなことを言ってしまうなんて……。
スミレもジンも、どちらにも長所もあれば短所もあります。しかし私や夫がどうフォローしてもスミレにはマイナスに捉えられてしまうのでした。「私って自分らしくないの?」「お父さんとお母さんが無意識のうちに私とジンを比べて、私を見下しているからそう思うだけじゃないの?」
スミレはもう大人です。マサヒロさんと結婚して、自立して家庭を築いています。私はもう子育てが終わった立場。親としてどこまで口を出していいものか正直分かりませんでした。
「スミレは……大丈夫だろうか。心配だな……」「私も最後まで見守りますので、あなたは安心してください」最後までスミレのことを心配しながら、夫は亡くなりました。そしてまもなくスミレの子どもが誕生しました。
スミレも母親になったことで、新しい感情がめばえたり、今まで見えなかった世界が見えてまた何か変わるかもしれない。そんな淡い期待を抱いていたのですが……。
どこまでを「子育て」と言うのでしょうか。子どもが自立した時点で、子育ては終了したと思うことが多いのかもしれません。しかし息子家族が悲しい想いをしないように、私はこれからもスミレを見守っていきたいと思っています。スミレ自身が育児を通して、少しでも「親」の気持ちが分かって、何かを感じ取ってくれたらいいな……。そんな淡い期待を抱きながら、これからも私はスミレと向き合い続けて行こうと決意しています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子