<大好きな母の最期の涙>「もうお姉ちゃんだから大丈夫」上手く甘えられなかった幼少期【前編まんが】
私(メイ)には、2才下の弟と4才下の妹がいます。いつだって「お姉ちゃん」でいたせいか、ずっと母に甘えられずに生きてきました。
母はいつも忙しそうだったので、幼い頃から弟と妹のお世話を自分からしていました。
私は母が一人で幼い弟と妹をお世話をこなすのは大変だと感じ取っていたので、手助けしていました。母はいつも忙しそうだったので、幼い頃から弟と妹のお世話を自分からしていました。
母は手助けしたあとに必ず「メイ、ありがとう」と笑顔で言ってくれました。私はそんな母の優しい笑顔がとても好きだったのです。
母が困っていると思い、荷物を持つから「弟を抱っこして」と言いました。
しかし、母を手伝えば手伝うほど私はどんどん母に甘えられなくなっていきました。弟と妹のお世話が大変そうな母を見ていると、自分が甘えたら負担を増やしてしまいそうな気がしていたのかもしれません……。
帰宅すると母は「メイも抱っこしよう?」を優しく言ってくれました。でも私は「もうお姉ちゃんだから大丈夫……」と素直に甘えることができませんでした。
本当はひとりで学校に行くのは怖かったけれど、まだ小さかった弟と妹を連れて、母が外出するのは大変だと分かっていました。
私はいつも「大丈夫」と母に言っていました。いつしかその「大丈夫」は、まるで自分自身を縛る「呪文」のようになっていました。私は母の前で本気で泣いたことも、怒ったことも、ありません。中学に入っても、高校でも、大人になってからも、母と喧嘩をしたことはありません。母のことが嫌いだったわけでも、母と合わなかったわけでもなく、ただ私がいつも「大丈夫」と言い続けてきたせいで、母もそれ以上私に踏み込んでくることはありませんでした。
母がいつも私に気を使ってくれていることは知っていたし、母がいつも私を気に掛けてくれて、心配してくれていることも知っていました。でも、私はそんな母の優しさに甘えることができなかったのです。
母のことは大好きでしたし、仲も良かったと思います。けれどお互いどこか遠慮しながら接していた気もします。本当は母にもっと自分の本音をぶつけることができれば良かったのかもしれません。でも私にはそれができませんでした。母が最期を迎えようとしている今、私は“本当は言いたかったこと”を伝えようと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・今淵凛