<続・離婚のワケ……>出ていった父、社会人になり分かった親離婚の真実【後編まんが:息子の気持ち】
前回からの続き。最近のお話です。俺はジュン。この春、大学を卒業して社会人になりました。小学生のときに両親が離婚しています。父はいつも母に叱責されて黙り込むだけ。母に言い返すことなんてほとんどなかったと思います。
「あの人は仕事ばっかり。家のことも私にまかせっきり。お金だけ渡しておけばいいと思っているんだから……。ジュン、あの人のことは銀行のATMみたいなものだと思いなさい」母はいつも父のことをこう言っていました。
次第に俺の中では“父のことは無視してもいい、どうでもいい存在”だと思うようになっていきました。毎日、夜遅くに帰ってきていましたし……。休日も息をひそめるように静かに過ごしていた父とは、あまり会話をした記憶がありません。
毎月の養育費のおかげで、普通に生活はできていました。母は教育熱心で俺のために塾や進路を考えてなんでもしてくれていました。俺は母の言うことを信じていましたし、母のいうとおりにしておけば間違いないと疑いもなく過ごしてきたのです。
だから、「金さえ払えばいいと思って! 勝手に出ていった父さんが全部悪いんだ」家庭が壊れてしまったのはすべて父のせいだと思い込んでいました。ですが、次第に母に対して違和感を感じていきます。就職したときに母から……。
俺にお金をせびる母の顔は、かつて父を罵倒していたときと同じ顔でした。俺が社会人になって父からの養育費振り込みがなくなると、母は次に俺を「ATM」扱いし始めたのです。要求はどんどん大きくなり、出せないと言おうものなら罵倒され……。父と同じ目にあって、俺はようやく“父がなぜ出ていったのか“”理解したのです。
父はいきなり「会いたい」と連絡してきた俺に、最初は戸惑っている様子でした。しかしお互いの思いを語りあっているうち、少しずつわだかまりが解けていくのがわかりました。
父「自分で選んだ道を歩いていきなさい。これからはジュンが思う幸せを見つけていってほしい……」
俺「ありがとう、父さん。自分の人生を生きるよ」
俺の幸せを願ってくれた父の言葉を胸に、まずは自分自身が幸せになること。そしていつか愛する誰かを幸せにできるように……努力していこうと思います。
原案・ママスタコミュニティ 構成・物江窓香 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子
【つぎ】の記事:<こじらせパパ>要求レベル高すぎ!娘を「絶対に褒めない、もっとできる」【前編まんが:私の気持ち】