<三姉妹、親の介護で揉めた話>「介護の負担を私だけに押しつけないで」【後編まんが:長女の気持ち】
前回からの続き。私は三姉妹の長女・アキコ。これは数年前の出来事です。
三女(ミカコ)からの突然の連絡は両親の介護についてでした。頭のどこかでは「いつかみんな(三姉妹)で話し合わないと」とは思っていましたが、話しにくいことだし、なんとなく先延ばしにしていたことを反省しました。 私は三女と両親との折り合いが悪いです。
迎えた姉妹での話し合いの日。
せっかく遠方から訪ねるのに、三女が感情的になって話し合いが無駄にならないよう、次女(カナコ)の旦那にも都合をつけてもらいましした。こういう話し合いは第三者がいた方が冷静に話し合えるし、言った言わないのトラブルも避けられると思ったからです。
「はいこれ」私は事前に取り寄せておいた、実家のある自治体が発行している介護に関する資料をみんなに見せました。
私:「あなた騒ぐだけで、こういうの全く調べてないでしょう? 今はいろいろサポートできる体制もそろっているからそういうのを活用していくのも一つよ。今度聞きに行くといいわ」
三女:「わ、わかったわよ。で、私は何をしたらいいの?」
その後、次女の旦那にも入ってもらって、今後必要になったときの介護の姉妹分担を明確にリスト化しました。書類や役所への手続き等は私、毎月一定額の援助を私と次女で折半、身の回りの介助は三女、三女の都合がつかないときはまずは次女が手伝う、さらに親の状況が変わったらまた話し合うという旨を明記し合意しました。
「三姉妹で仲良く両親をみたらいいのに」と世間の人はいうかもしれません。みんな誰かをアテにしていて、こんな形での話し合いになったことを情けなく思います。
過去、妹が生まれて、私と次女で面倒を見ていたときのことを思い出すと、紙面で介護の取り決めをするようになるなんて想像もしませんでした。
しかし今や姉妹それぞれに生活や人生があり、気持ちを含めてこの先のことは誰もわかりません。今後の揉めごとを減らすためにも今回の取り決めは必要なことだったと思っています。
またこれが介護の現実かな、とも思いました。自分の日常が脅かされるかもしれないとなると、自分優先でそれを守ろうとする気持ちが起きることは自然なことかもしれません。また介護はお金で解決できることも多く、お金の大切さも身に染みて感じています。
両親に取り決めたことを報告しました。
「3人も娘がいるから誰かが老後は見てくれるだろうと楽観視して、費用を一切貯めていなかった。すまない」「お金のことに加えて姉妹で育て方に格差をつけたことに負い目がある……だからあなたたちが思うようにしてくれ」と、私たちを責めることはありませんでした。これで何とか両親の老後の問題を姉妹で分担・協力して乗り越える心づもりができたと胸をなでおろしました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・rollingdell 作画・べるこ 編集・秋澄乃
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